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■■□     アドペックレポート/住宅&関連市場情報
□□★                  <2014年7月号>      No.0111
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(株)アドペックは、日本を代表する木工機械メーカー数社などが出資、木質系・窯業系建
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アドペックグループの活動状況報告並びに、住宅関連情報を発信させて頂きます。
内容
(1)中国一人っ子政策の見直し
(2)住宅関連情報
  住宅・建材・家具・不動産等についての公開記事を中心に1ヶ月分をリストア ップ し
    て発信します。
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・・・・・(1)中国情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

中国レポート

 

中国一人っ子政策の見直し

 

 日本(名古屋)は梅雨の季節の真只中で、今年の梅雨明けは7月20日頃との予想の

ようで、気温的には夜寝る時の冷房もほとんど要らないので助かっていますが、広東省は連

日30℃~35℃以上の猛暑と高湿度の時期に突入しており、この時期の中国・日本の往

復は結構きつい感じがします。

 

 先日北京方面に出張しましたが、今年の1月に出張したときは2日とも青空が広がり大

気汚染は何処の話?・・・状態でレポートできませんでした。 しかし今回は北京郊外にお

いても数キロ先のビルや丘の上は霞んで視界不良状態、道路の街路樹はくすんだ緑に変

色? これでも良い方だとの事、ひどいときは数十メートル先の視界が悪く、雨の時の排水

溝の水は真っ黒になるほどの状態だそうですが、朝ホテルから外を見るとランニングしている

人を多く見かけました。 人は環境順応能力が強いのか、空気浄化に協力しているのか解

りませんが、健康の為とは言いがたいような気がします。

 

 中国において最近、銀行の貸出しを規制する動きがあるようで、市場に出回るお金が少

し絞られて来ているようです。一部の地域では住宅価格の下落が始まっており、いよいよ住

宅バブルの崩壊かと言われていますが、確実に政府によってコントロールされている事は間

違いなく、上がりすぎた不動産を少し修正させることの手段としての対策なのかも知れませ

ん。しかし、一般企業の設備投資にも影響が出始めており、今年後半は設備の需要も増

える方向にはいかないのではないかと言われています。

 

 大気汚染・経済・人口問題・民族問題・外交等多くの政策が急速に改善される方向に

向かってはいないように感じていますが、昨年11月に中国共産党が打ち出した「1人っ子

政策」の見直しが、今年6月時点でほとんどの地域で実施される事が決まったようで、中国

にしてはかなりの短期間での法改正実施だと感じています。 

 

 この「1人っ子政策」は1970年代後半、中国の総人口が10億人に迫った事から人口

抑制政策が本格的に始まり、1982年に計画出産政策として基本国策とされたが、全国

一律に実施されたわけではなく、農村部の社会保障制度の未整備や奥地の人口の過疎

化が進んでいる問題、少数民族への配慮等から、地域によっては「1.5人子政策」(1人

目が女児の場合、二人目を生むことを認める)「2人っこ政策」「3人っ子政策」「双独2胎政

策」(夫婦の双方が一人っ子なら二人目を生むことを認める)等の緩和政策がとられて来ま

した。

 一人っ子政策は人口抑制に対してある程度効果を上げてきたのですが、現状のままでは

2020年には経済成長に対する生産年齢人口の不足がおこり、少子高齢化の進行加速

による社会問題が顕著に表れると強く認識されるようになり、今回の「単独2胎政策」(夫婦

のどちらかが一人っ子なら二人目を生むことを認める)の実施に至ったとされています。

 

 現実問題としては、今急激に出産が増えた場合の医療・教育施設の社会インフラの整備

の問題もあり、本格的な規制緩和や自由化に踏み切れない状況があるようですが、今まで

の政策下において多くの社会問題が発生しており、戸籍のない人(黒孩子問題)・男女人口

比率のアンバランス・人口年齢別構成の歪・罰金制度(高所得者は罰金を払って2人目以

上の出産/地方政府の不明瞭な財源とされる)等を無視して、さあ自由に出産しなさいとは

言えない状況もあるのではないかと思います。 又、実際には中国における子供に対する高

い教育費や、戸籍問題・住居地市民権問題、所得格差等が解決されないと二人目の出産

を考えるのは一部の高所得者に限定され、机上の計算通りにはならないのではないかと思い

ます。

 

 今生まれた子供が生産年齢に達するのは2030年以降となり、経済成長の維持には間に

合わない事や、一般には夫婦共稼ぎ人口が圧倒的多く二人目を生む為の女性労働環境

が整っているとは考えられない事などは、当然中国政府として把握していると思いますが、定

年退職年齢の延長政策(60歳を65歳)も同時に進めようとしているようで、日本と同じよう

に年金不足の懸念も表面化しつつあり、子供に親の老後の面倒を任せる為の政策と考え

ても外れていないような気がします。 この国もそろそろ目先の状況での政策変更ではなく、

夢ではなく将来性のある具体的な長期の計画性を持った明確な政策を打ち出してほしいと

中国国民の多くが願っていると思います。

 

 

 

                                     2014年07月10日

                                           車田 修

 

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・・・・・(2)住宅関連情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2014年6月

目次
1.住宅関連
2.リフォーム関連
3.住宅ローン関連
4.建材・住設・家具・合板・木材関連
5.建築・不動産関連
6.塗料・素材関連
7.環境関連
8.アジア関連

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