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     アドペックレポート/住宅&関連市場情報
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                  <2016年10月号>      No.0138

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(株)アドペックは、日本を代表する木工機械メーカー数社などが出資、木質系・窯業系建

材の加工・塗装設備のライン設計から施工管理・試運転立ち上げまでのエンジニアリング

を専門に行う企業です。詳細はホームページをご参照下さい。

 

 

 

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アドペックグループの活動状況報告並びに、住宅関連情報を発信させて頂きます。
内容

(1中国外壁材多様化の動向

(2)住宅関連情報  
  住宅・建材・家具・不動産等についての公開記事を中心に1ヶ月分をリストア ップ し

    て発信します。

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・・・・・(1)中国情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

中国レポート

 

中国外壁材多様化の動向

 

 今年の台風発生数は例年に比べて少ないのですが、日本への上陸数は多く8月に4回、

9月に2回、10月の今までに1回と10日に1回のペースで上陸していることになります。 風

の影響もさることながら、雨による被害が多く発生しており、曇りや雨天の日が多く日照率が

極端に低くなっている事で、農作物の収穫にも深刻な影響が出てきているようです。名古屋

地区も曇りや雨の日が多いのですが、朝夕は過ごしやすい気温になってきています。中国広

東省中山市は夏の灼熱の時期は過ぎたものの、日中は30℃前後で朝夕もまだ25℃以上

をキープしている状態で、湿度も高い関係もありクーラーを必要とする状態が続いています。

 

 今回は、中国における住宅やビルの外壁材の動向に関して、これまで中国国内に精一機

械が設備を納入した客先や、新規引き合いに関係した情報からのレポートですが、あくまで

統計によるデーターではなく私の憶測によるものであることをご了承ください。

 

 2010年ごろから、ある準国営の企業からの引き合いで日本の一般住宅用の外壁材に類

した商品を生産し、表面の模様もレンガ調のエンボス加工と塗装がしたいとの事で、この企業

が以前から製造していた木片セメントボードをベースに、エンボス模様の型製作から、塗装関

係の設備までをその後納入した経緯があります。

 

 この頃の中国の外壁材の動向としては、沿岸地域の都市部においてはスクラップ&ビルドに

より、1970年当時の低層(4〜6階建て)集合住宅を壊して15階〜30階クラスの中高層

住宅への建て替えが進んでおり、都市中心部には高層の商業ビルやオフィスビルが次々と建

てられてきていましたが、内陸や東北地区の地方都市においてはそこまでの開発資金が集ま

らない状況において、一部古い住宅(低層の住宅や商業ビル)をリフォームする動きがあり、そ

の外壁に日本の窯業系サイディングが使えるとの判断があったようです。又、東北地区や内陸

部の寒冷地においては、建物を建築できる期間が限られており、短期間で住宅が建築できる

日本の一般住宅や、低層ビルの工法を取り入れる構想があったようです。

 

 しかし、その後その構想が中国の経済成長の鈍化の影響もあるのでしょうが、思ったようには

進展していないような気がします。中国国内での製造が禁止されている粘土レンガは依然と

して製造され続けているようですし、タイルや陶板に関しても製造や原料に関する規制がどれ

程のものなのかわかりませんが、未だに多く製造販売されていることはまちがいないのですが、一

方、外壁タイルの落下事故が起きているニュースもある中、最近の高層住宅において以前のタ

イル貼りから少し違った形状(大型の陶板や金属)のものが使われてきているのを目にするよう

になってきています。

 

 セメント窯業系ボードに関する設備の中において、精一機械ではこの数年塗装設備が多く

出荷されてきていますが、内装用や外装用でほとんどが6mm〜9mm 厚み、比重1.21.4

度のセメント系ボードが主流で、この種のボードメーカーが採算割れしている現状において付加

価値をつける目的で塗装設備を導入する傾向にあるようです。塗料としては溶剤の規制が日

本より厳しい中、水性アクリル系やUV系が多く使われているようです。

 

 一方、このような窯業系セメント建材の業界に対して、異業種とは言っても住宅関連の中で

不動産開発業者、住宅建設業者、樹脂系のパネルメーカー等が、間仕切り用パネルや外壁

パネル、床パネル等に使用するために、厚物(100mm〜150mm)の押出成形セメントボード

の製造を始めたり、計画したりする情報が寄せられております。このような業種は中国政府の中

高層住宅の建築基準が、鉄筋コンクリート構造から鉄骨構造への変更やタイルの製造規制を

反映した結果だという情報もありますが、人件費の高騰に合わせた建築コストや工期短縮を見

込んだ動きもあるのではないかと思われます。

 

 15mm程度の厚みの日本の窯業系サイディングに類似する、表面をレンガ調やタイル調にエ

ンボス加工されたセメント系や石炭灰を主原料としたボードを表面剤とした、内装用のパネルや

外壁用のカーテンオール的なパネルを製造する動きもあり、全体的に試行錯誤が行われている

ような傾向にあるのではないかと推測されます。

 

 今後、中国における外壁材の材料としては、金属系・セメント系及び石炭灰等やスラグ石膏

等の産業廃棄物的なものを有効利用されたものでの、ボードやパネルがレンガ・タイル・陶板に

変わって製造される方向が出始めている状況だと考えられます。特に高速道路や都市開発等

のインフラ整備に大量に使用されてきたセメントの二次製品としての利用は、産業構造の中にお

いて進められていくことになると思いますし、地震や自然災害に強い建築物の構造を推し進めな

ければならない状況、人件費の高騰に合わせた建設コストの問題を考えれば、大型パネルによ

る間仕切り板や床材の製造、それらの工場塗装の設備計画が進んでいき、セメント主体の窯

業系ボードの生産は従来の薄物(3mm〜9mm厚)から厚物(15mmから150mm厚)に変わっ

て行く傾向があるのではないかと考えています。

 

                                        2016年10月10日

                                              車田 修 

 

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・・・・・(2)住宅関連情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2016年9月

目次
1.住宅関連

2.リフォーム関連
3.住宅ローン関連
4.建材・住設・家具・合板・木材関連
5.建築・不動産関連
6.塗料・素材関連
7.環境関連
8.アジア関連

尚、上記内容を詳しく情報が知りたい方は、ご連絡下さい。

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