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     アドペックレポート/住宅&関連市場情報
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                  <2016年11月号>      No.0139

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(株)アドペックは、日本を代表する木工機械メーカー数社などが出資、木質系・窯業系建

材の加工・塗装設備のライン設計から施工管理・試運転立ち上げまでのエンジニアリング

を専門に行う企業です。詳細はホームページをご参照下さい。

 

 

 

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アドペックグループの活動状況報告並びに、住宅関連情報を発信させて頂きます。
内容

(1中国品質への挑戦-

(2)住宅関連情報  
  住宅・建材・家具・不動産等についての公開記事を中心に1ヶ月分をリストア ップ し

    て発信します。

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・・・・・(1)中国情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 

中国レポート

 

中国品質への挑戦-

 

 11月に入って名古屋地方の気温も急激に下がってきて、秋を通り越したようなかんじにな

ってきていますが、中国広東省は未だに30℃を少し切るくらいの過ごしやすい気温が続いて

います。今年の日本の冬は平年に比べて同じかやや寒いとの予報なのですが、感覚的には

今年は曇りや雨が多かったせいもあり、寒くなりそうな感じがします。

 

 今回は、9月のレポートの続きになりますが、中国における製造品の品質向上に向けた検

討と努力を続ける中において、使用する鋼材やボルト類の品質の問題や製造工場における

設備機械や使用する道具類の装備の投資や改善は、それらに投入する金額が個々の問

題に対して大きく影響することになり、それらが職人技の未熟度をカバーする一要因となって

います。一方ダイレクトに品質や生産性に影響を与えるのは、実際に製造に携わる多くの人

々の意識であることは間違いなく、それぞれ個人の意識向上改革をどのように進めるべきか

を、中国ばかりではなく世界中の製造業にかかわる経営陣が完全な回答が無い中において

様々な手法を模索続けています。

 

 これらの問題は、それぞれの国や地方の人間性や教育の問題、現在の社会的な安定度

等が大きく影響すると言われており、中国の経営人との話の中においても、日本における経

験や実績やそれらを踏まえた多くの関連する著書に対して、基本的な考え方や思想は理

解できるが、具体的な手法に関してはやはり現在の中国における現実とはかなりかけ離れて

いるので、どこを現状に合わせてアレンジしていくかを考えなければならないと言われております。

 

 経営会議において、日本サイドからの様々な提案に関してよくいわれる言葉が、日本人

と中国人は基本的な考え方が違うからそれは難しいと思う・・・等々。 彼らが言いたいのは、

人間はいろいろな考え方を持っているが、平均的な日本人は会社に対する忠誠心があり、

まじめで向上心があるが、中国人は自己中心的ですべてお金の為に働く。これは出稼ぎ労

働者が多い事と、教育レベルにも大きな差があるとの見解で、作業者の定着率を上げる方

法等もかなり見解に差が出ることがあります。

 

 中国においてこれらの問題を考える為には、まず政治的な社会制度の違いからくる労働者

の流動性の違いや、労働者の中心となる年齢層の30歳代から40歳代の平均的な教育

における低学歴(中学卒業レベル)が圧倒的に多い事、賃金格差が日本に比べて桁違い

に大きい事などを考慮しなければならないのですが、過去10年間における中国の急激な高

度成長に伴う、賃金の急激な上昇と生活レベルの向上が人々の仕事に対する考え方に少

なからず影響を及ぼし、より高い生活レベルを求める為により高い賃金を得る方法を模索す

るようになってきていると考えられます。

 

 中国政府も経済政策の一環として国内消費力の増強の目的もあり、人々の所得水準を

上げる為に最低賃金制度を年々上げる一方、沿岸都市部における労働者の集中を地方に

分散する為の、地方都市における工業化を推進した結果、沿岸都市部においては労働者

不足という現象が賃金の上昇に拍車をかける現象を起こしています。

 

 中国の製造工場における賃金制度を考えた場合、現状においての支給賃金(残業及び

諸手当を含む)の最低レベルは、政府の定める最低賃金の2倍以上になっており、その金額

が少なければ人は集まらず、当たり前のように他社の賃金の多いところに変わって行く現象が

起こります。日本的に社内作業環境や社内教育制度を整えて、社員のやる気を云々とい

う事は必要な事ではありますが、決定的な方策とはいいがたいのが現状です。

 

 中国における残業及び休日出勤に関しての法律では、平日の残業及び土日の休日出勤

に関しては基本給ベースで計算された時間給の2倍、法定休日の出勤に関しては3倍の賃

金を払うことが決められており、残業や休日出勤にかかわる賃金支払いの会社の負担はかな

り大きい比率となっています。法的最低賃金や他社との比較における実質最低賃金が急上

昇する中において、作業者の人員確保が難しくなり残業等を含めた支給賃金がそれぞれの

作業者の必要賃金として認識されてきており、他社との比較においても基本給の比較ではな

く、残業や休日出勤が多くても実質支給される金額が多い事が対象となる傾向が強い現象

が起きています。

 

 この様な社会現象と言われるような中において、作業環境の整備や適性労働時間の設定

のおける、作業者の定着率の向上や技能の向上を推進しながら品質管理面においても、

不良品の撲滅を達成していかなければならず、賃金上昇における製造コスト面においての考

慮も併せて、現状の中国における最適な賃金制度を考えていかなければならない状況下に

あり、日本とは全く違う賃金制度の構築が必要となってきています。

 

 現在精一機械においても、従来の賃金制度をベースに新たな方法を構築する準備を進め

ており、その具体的な方法に関しては後日報告したいと考えております。

 

 

  2016年11月10日

                                              車田 修

 

・・・・・(1)中国情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

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・・・・・(2)住宅関連情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2016年10月

目次
1.住宅関連

2.リフォーム関連
3.住宅ローン関連
4.建材・住設・家具・合板・木材関連
5.建築・不動産関連
6.塗料・素材関連
7.環境関連
8.アジア関連

尚、上記内容を詳しく情報が知りたい方は、ご連絡下さい。

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