■住宅関連情報/2009年9月 ■             
<住宅、リフォ-ム、ロ-ン、建材・住設・家具・合板・木材、建築・ゼネコン・不動産、塗料・素材、環境、アジア>

住宅関連
  1. マンション動向:8月・マンション市場動向/首都圏-△新規発売戸数は1,914戸、8月では1993年以来の低水準。減少幅は7月の9.1%からは縮小、07年9月以来の前年同月割れ続く。△契約率-69.3%で、70%割れ。△平均価格-4,314万円、前年同月比10.1%低下。△販売在庫-前月末から409戸減り、7,037戸、8カ月連続の減少。※日経9-15/09P11
  2. マンション動向:8月・マンション市場動向/近畿圏-△新規発売戸数は前年同月比9.0%減の1,057戸。△契約率-68.4%。首都圏よりも市場が小さいため、厳しい状況が続いている。→首都圏/東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県。近畿圏/大阪府、京都府、兵庫県、滋賀県、奈良県、和歌山県。※同上
  3. 住宅着工動向:8月・新設住宅着工戸数/前年同月比38%減の59,749戸。前年割れは9カ月連続。持ち家/前年同月比20%減の25,147戸、貸家/42%減の22,141戸、分譲住宅/53%減の12,270戸といずれも減少。分譲住宅のうちマンションは71%減の4,577戸と低調。雇用・所得環境が悪化/当面は厳しい状況続く(国交省)。※日経10-1/09P5
  4. 住宅:積水ハウス/2009年7月中間期連結-最終赤字。売上高6690億円(前年同期/7837)、経常益26.53億円(同/519.22)、利益▲23.73億円(同/280.06)。10年1月期連結見込み/売上高13800億円(前期比/9%減)、経常益210.00億円(同/71%減)、利益60.00億円(同/48%減)。戸建て住宅落ち込む。※日経9-2/09P17
  5. 住宅:積水ハウス/太陽光発電システムを設置したアパ-トの販売に参入。発電した電気は入居者に分配、余った場合には各世帯が直接、電力会社に売れるようにする。これまで戸建て住宅にほぼ限られていた太陽光発電が、住宅着工の4割を占める賃貸住宅にも波及しそうだ。ミサワホ-ム、積水化学工業も同様のアパ-トを手掛け始めている。※日経9-19/09P9
  6. 住宅:パナソニック電工の子会社のパナソニック電工テクノストラクチャ-(門真市)/CO2の排出などを抑える環境配慮型住宅「エコイエ」を12月に発売。営業や施工は地域の工務店が担う。中小工務店でも大手並みの環境住宅を顧客に提案できるようにして、建築価格も大手より安い2,000万円強に抑える。全国約400の工務店に対応。※日経9-3/09P12
  7. 住宅:穴吹興産/新たな収益源に位置づける高齢者向け賃貸マンション事業で、高齢者の声を具体的に取り入れる。国内外の高齢者住宅に詳しい香川大学教育学部で住居学専攻の妹尾理子教授と連携し、モニタ-調査を実施。2010年秋、高松市内に完成させる物件(11階建て/約50戸)の内装や間取り、食事サ-ビスで調査結果を反映。※日経9-3/09P39
  8. 住宅:東栄住宅/2009年7月中間期連結-最終赤字。売上高473億円(前年同期/470)、経常益▲0.94億円(同/▲5.32)、利益▲1.30億円(同/▲51.81)。10年1月期連結見通し/売上高785億円、経常益12.55億円、利益11.49億円。※日経9-5/09P15
  9. 住宅:ファ-スト住建/2009年10月期連結見込み-純利益は前期比14倍の7.70億円。従来予想は2億円。他社に先駆け販売価格を下げたことで、建て売り住宅の完成在庫の処分が進み、販売棟数が増加。売上高は3%減の340億円、従来予想を10億円上回る。営業利益は従来8%減を見込んでいたが一転、73%増の14億円。※日経9-5/09P14
  10. 住宅:穴吹工務店/10月1日メド-17ある営業部を子会社でマンション管理の穴吹コミュニティ(高松市)に統合。グル-プ内で重複する営業網を集約。1月に全国7支社37支店10営業所体制から、東日本、西日本の2支社16支店17営業部に再編していた。今回はこの17営業部を穴吹コミュニティに移す。同社用地取得担当約40名も出向。※日経9-5/09P39
  11. 住宅:穴吹工務店/同社の分譲マンション「サ-パス」の入居者向けに、定期点検の情報などを携帯電話のメ-ルで配信するサ-ビスを10月1日から開始。季節ごとのメンテナンス情報などを配信するほか、入居者が気付いた問題点などをメ-ルで受け付けられるようにし、迅速に改善しやすくする。サ-ビス名/「サ-パスモバイルドクタ-」。※日経9-30/09P39
  12. 住宅:マンション分譲のタカラレ-ベル/2010年3月期連結見通し-最終損益は9.50億円の黒字(前期/124億円の赤字)。従来予想は5億円の黒字。他社から買い取った物件を販売する再販事業が好調。販売管理費の削減に加え、不動産投資を手掛ける特別目的会社の解散に伴う利益を営業外収益に計上する。※日経9-8/09P15
  13. 住宅:住友林業/耐久性や耐震性に優れる長期優良住宅の認定を受けた同社の住宅の保証期間を従来の20年から30年に延長。5年ごとに最長30年まで延長保障。長期優良住宅では30年間の維持保全計画書の作成が義務付けられていることもあり、この期間に対応させた。※日経9-8/09P13
  14. 住宅:東日本ハウス/2009年10月期連結見込み-純利益は前期比40%減の16億円。従来予想は33%減の18億円で、減益幅が拡大。主力の戸建て住宅事業の受注が落ち込み、売上高が期初計画未達。売上高は16%減の556億円。景気低迷で戸建て住宅事業の新規受注振るわず。営業利益は31%減の30億円。※日経9-8/09P14
  15. 住宅:明豊エンタ-プライズ/2009年7月期連結-最終赤字。売上高540億円(前期/595)、経常益▲88.85億円(同/17.39)、利益▲99.80億円(同/4.21)。10年7月期連結見通し/売上高151億円、経常益1.65億円、利益1.20億円。※日経9-19/09P13
  16. 住宅:伊藤忠食品系の家事代行会社・カジタク/不動産投資信託(REIT)と組み、家事代行などの生活支援サ-ビスが付いた賃貸住宅を提供。第一弾/東京都内の住宅REIT所有のマンションの空室にサ-ビス付き賃貸料設定、10月から入居者募る。改装などの投資負担なしに空室率抑制手段として、他のREITや賃貸住宅オ-ナ-に売り込む。※日経9-22/09P11
  17. 地価:2009年の基準地価(7月1日時点)/全国の全用途平均で4.4%下落。下落率は08年の1.2%から拡大。08年まで上昇してきた東京、大阪、名古屋の三大都市圏はいずれも05年以来4年ぶりに下落に転じた。商業地不振が目立つ。景気低迷で企業のオフィス需要が縮小、<リ-マン・ショック>で冷え込んだ投資マネ-も戻っていない。※日経9-18/09P1,5
  18. 米国:8月の住宅着工件数(季節調整済み/年率換算)/598,000戸、前月の改定値1.5%増。前月比プラスは2カ月ぶり、市場予測平均(598,000戸)と同じ。08年1月(655,000戸)以来、9カ月ぶりの高水準。ただ、主力の「1戸建て」は前月比3.0%減の479,000戸。住宅着工の本格的な回復には、まだ時間がかかりそう。※日経9-18/09P9
  19. 米国:7月の「S&Pケ-ス・シラ-住宅価格指数」/主要10都市平均で前月比1.7%上昇。前月比での上昇は3カ月連続。20都市平均でも1.6%の上昇で市場予想(0.5%上昇)を上回った。前年同月比では10都市平均が12.8%下落、20都市平均が13.3%下落。前月比の上昇を受け、下落率は前月より縮小。※日経9-30/09P9
  20. 米国:米住宅市場/持ち直しに一服感が出ている。8月の住宅販売は新築・中古ともに市場予想に届かず、7月までの急速な販売増加にブレ-キがかかった。全米不動産協会情報/8月の中古住宅販売が年率510万件と、5カ月ぶりに前月を下回った。8月の新築住宅販売は5カ月連続で前月比増も、増加率はわずか0.7%。※日経9-30/09P9   
住宅リフォ-ム関連
  1. 住宅リフォ-ム:パナソニック電工/ジャスダック上場で住宅設備設計のエプコと資本業務提携した。パナソニック電工が18日付きで第2位株主の三井物産からエプコの発行済み株式の14.9%を、総額4億9,500万円で取得する。住宅リフォ-ムなどの設計で協業し、新規事業の立ち上げの準備を進める方針だ。※日経9-9/09P11
住宅ロ-ン関連
  1. 住宅ロ-ン:東和銀行/住宅ロ-ン返済相談窓口を全店に設置した。雇用・所得環境が悪化するなか、営業エリアの群馬県や埼玉県で返済が困難になる顧客が徐々に増えていることに対応。契約状況を踏まえながら返済期間の延長や一時的な返済額の軽減など必要な対策を早期にとることで延滞などを防ぐ。※日経9-3/09P4
  2. 融資:中央三井信託銀行/新型のリバ-スモ-ゲ-ジ(住宅担保貸付)の取り扱いを始める。リバ-スモ-ゲ-ジの元本を実質的に保証する政府の制度を民間銀行として初めて活用。保証制度を使えば銀行は融資しやすくなるため、同融資の利用が個人の間で広がる可能性がある。資金用途/住宅リフォ-ム、満60歳以上など制約条件がある。※日経9-28/09P3
建材・住設・家具関連
  1. 建材:トステム/埼玉県吉見町に持つ「吉見工場」を12月末に閉鎖。同工場/浴槽や洗面用ボウルの成型、網戸の加工などを手がけていた。国内の住宅着工戸数が減少する中、同社は生産拠点の海外移転を進めており、同工場閉鎖も国内の生産能力縮小の一環。トステムでは中規模の工場で、従業員は84人。30人の正社員は別工場に異動。※日経9-8/09P12
  2. 建材:住生活グル-プ/傘下の住宅設備メ-カ-の物流・購買事業を集約して10月1日付きで新会社「住生活サプライ」を設立。資本金/5,000万円。まず主要子会社のトステムとINAX向け資材の仕入れなどを手掛け、将来はグル-プ全体のコスト削減につなげる。2011年3月期に17億円の収益改善効果を見込む。※日経9-16/09P15
  3. 建材:文化シャッタ-/シャッタ-の生産拠点だった名古屋工場(小牧市)を2010年末に閉鎖。生産ラインは掛川工場(掛川市)に移し、34人の従業員も異動予定。土地区画整理事業に基づく移転のため、小牧市内に代替地が用意されるが、当面は工場を建設する予定はない。※日経9-16/09P15
  4. 建材:ニホンフラッシュ/建築用金具部品メ-カ-の桐井製作所(東京・千代田)と共同で、マンションなどの薄い壁にも設置できる新型の引き戸を開発した。狭いスペ-スでも間取りの自由度が高まるのが特徴。車イスに乗ったままでも開閉が容易という。高齢化の進展を見据え、都心部のマンションを中心に売り込んでゆく。商品名/「SF引戸」。※日経9-26/09P35
  5. 建材:住友大阪セメント/2010年3月期連結見通し-営業利益は前期比25%減の45億円。従来予想は42%増の85億円、一転して減益。住宅着工が落ち込み、マンション向けセメント需要が減少。売上高は7%減の2,000億円、従来予想を60億円下回る。経常利益は43%減の25億円。純利益は11%増の5億円、従来予想は20億円。※日経9-18/09P17
  6. 建材:太平洋セメント/2009年9月中間期連結見込み-最終損益は90億円の赤字(前年同期/73億円の赤字)。住宅着工戸数の減少や公共投資の抑制で、セメント需要が国内外で低迷し、収益を直撃。売上高は前年同期比16%減の3,600億円で、従来予想を300億円下回る。経常利益は70億円の赤字(同/33億円の赤字)。※日経9-19/09P12
  7. 建材:建設用鋼材/ビルや工場に使う一般形鋼の一般流通(店売り)価格が一段と上昇。電炉各社の値上げを受け入れた流通業者の転嫁が浸透。一方、同じ形鋼でもH形鋼は値上がりが一服(供給者が多いので競争が激化しやすい)。一般形鋼の価格がH形鋼を上回る逆転現象が鮮明になってきた。※日経9-17/09P29
  8. 建材:建設用鋼材/△一般形鋼の代表品種の山形鋼-東京で1トン74,000-75,000円、前週比2,000円上昇。大阪も73,000-75,000円と同1,000円上昇。主原料の鉄スクラップ価格上昇が要因。△H形鋼-東京で前週と同値の70,000-71,000円、以前は山形鋼より高かったが、現在は4,000円安い。大阪は69,000-70,000円と横ばい、山形鋼より安い。※同上
  9. 住設:タカラトミ-子会社のタカラトミ-ア-ツ/トイレで流水音を流せる携帯装置「ケ-タイ音姫」をTOTOと開発した。手のひら大でボタンを押すと流水音が鳴り、トイレを利用している際の音を聞こえにくくする。希望価格/1,449円、11月25日から雑貨店などで販売。流水音/TOTOは据え置き型・擬音装置「音姫」/100万個出荷-ヒット商品。※日経9-8/09P12
  10. 住設:福祉機器開発・販売の正栄技研(神戸市)/内部が透けて見える家庭用エレベ-タ-を開発した。10月/発売。家族が内部の安全を確認できるので、高齢者も安心して使える。戸建て住宅のほか、高齢者や障害者向けの施設の利用見込む。モ-タ-と直結したボ-ルネジを回転させて昇降。価格/250-320万円(仕様により差異)。※日経9-9/09P15
  11. 住設:住生活グル-プのINAX/10月1日付-外国人、シニア社員など多彩な社員が活躍する職場作りを進める「ダイバ-シティ推進室」を設置。従来女性が働きやすい環境を整える目的で設けていた部署「EPOCH女性活動推進室」を衣替え。海外展開に伴い外国人社員の増加や、60歳代の社員の活用など新たな課題にも対処する。※日経9-28/09P11
  12. 住設:TOTO/2009年9月中間期連結見込み-最終損益は50億円の赤字(前年同期/46億円の赤字)。従来予想は40億円の赤字。国内景気低迷で主力製品の浴槽やトイレの販売が新築住宅 、リフォ-ム向けとも想定以上に落ち込む。売上高は前年同期比12%減の2,050億円と計画を150億円下回る。経常損益は17億円の赤字。※日経10-1/09P17
  13. 住設:LED照明/富士経済-オフィスや店舗など業務部門のエネルギ-調査。チェ-ン展開する外食産業などでLED照明の市場/2012年度で103億円と08年度比6.4倍に拡大すると予測。10年4月の改正省エネ法施行で店舗などでのエネルギ-管理が求められ、省エネ型機器の普及が進むとみている。※日経9-9/09P9
  14. 住設:LED照明/パナソニック-家庭用LED電球を10月20日(エジソンが1879年に白熱電球を発明から130周年)に発売。国内のLED電球市場/シャ-プの新規参入や東芝ライテックの値下げで活性化している。約3,000億円の国内市場でシェア約50%を握る最大手の参入で、普及が本格化しそうだ。当面の生産計画/月間5万個。※日経9-11/09P9
  15. 住設:LED照明/東芝-2009年度~15年度の7年間で、LED照明を中心とする「新照明システム事業」に1,000億円投資。LED素子やモジュ-ルなどの研究開発に500億円、設備増強などの投融資に500億円。数年内に自社の照明器具に使うLED素子の内製化も。同事業の15年度売上高3,500億円目指す/09年度200億円程度。※日経10-1/09P13
  16. 住設:LED照明/産業用電気機器卸が主要事業の宮地電機(高知市)-LED照明を購入すると使用済み照明器具を下取り、同社の店舗などで使える商品券と交換する販促策を開始。子会社や電機メ-カ-が製造するLED照明を扱っており、鳩山新政権が温暖化ガス削減の新目標を打ち出す中、省電力のLED照明の販売増狙う。※日経10-1/09P39
  17. 住設:興和/LED照明事業に参入。LEDの光をあてると光が均等に広がり、効率よく照らすことができる部品を開発。この部品を組み込んだ電気スタンドを10月1日より発売。自動車や事務機器メ-カ-への部品の供給も始め、3年後に100億円の売上高を目指す。LEDの光を拡散させるのに使う板を兵庫県立大学と共同開発。※日経10-1/09P13
  18. 家具:コクヨ/企業のオフィススペ-ス削減につながるオフィス家具を11月1日に発売。机の天板を円形にすることでオフィス面積を最大で40%削減、人員の増減にも柔軟に対応できる。景気後退で企業がオフィスを統合・縮小移転する動きが増えていることに対応。年間5億円の販売を目指す。※日経9-2/09P12
  19. 家具:ニトリ/2009年8月中間期連結-増収増益。売上高1388億円(前年同期/1168)、経常益241.60億円(同/161.99)、利益111.85億円(同/85.87)。低価格志向に合わせた値下げ戦略が奏功。ソファや寝装品販売好調。10年2月期連結見通し/売上高2802億円、経常益423.00億円、利益211.00億円、上方修正。※日経9-19/09P9,13
  20. 内装:丹青社/2009年7月中間期連結-最終赤字。売上高248億円(前年同期/309)、経常益▲2.65億円(同/4.31)、利益▲10.76億円(同/1.29)。10年1月期連結見通し/売上高510億円、経常益▲4.60億円、利益▲10.60億円。※日経9-12/09P15
  21. 内装:乃村工芸社/2009年8月中間期連結-最終赤字。売上高352億円(前年同期/446)、経常益▲5.76億円(同/6.05)、利益▲4.81億円(同/2.96)。主力の内装事業で売り上げが大きく減った。ショ-ル-ムや展示会などの装飾の受注も低迷。10年2月期連結見通し/売上高820億円、経常益8.00億円、利益4.50億円。※日経9-26/09P15
合板・木材関連
  1. 合板:南洋材合板製造大手のキ-テック/1日受注分から南洋材合板を10-25%程度値上げする。原料の南洋材丸太に先高観が広がってきたほか、接着剤価格が上昇しているのが理由。他社が追随する可能性もある。南洋材合板全種が対象で10月にかけて段階的に値上げする。浸透すれば5.5mm厚物は1枚830円前後になる。※日経9-2/09P24
  2. 合板:輸入合板/コンクリ-ト型枠などに使われる輸入合板の問屋卸値が上昇。指標のコンクリ-ト型枠用(12mm厚)合板の問屋卸値/現在-1枚850-880円(東京地区/大口需要家渡し)。前週比30円(4%)上昇。マレ-シアなど産地の製材業者が、住宅需要が好調な中国や中東向け価格を引き上げた。日本の流通側にも値上げ要求。※日経9-5/09P27
  3. 合板:建設用合板/市中価格が反発。住宅の壁や床材に使う国産針葉樹合板がほぼ1年ぶりに上昇、メ-カ-の減産で在庫調整が進んできた。同合板の問屋卸値/現在-指標の12mm厚物が、東京地区で8月以降20-40円(3-6%)高い1枚640-690円(大口需要家渡し)、大阪地区は100円(16%)高い1枚720-730円中心。※日経9-8/09P24
  4. 合板:建設用合板/輸入合板も反発。コンクリ-ト型枠などに使う合板は指標のコンクリ-ト型枠用(12mm厚)の大阪問屋卸値/08年8月以来、約1年ぶりに上昇。1枚890-910円(大口需要家渡し)と前週比30円(4%)上昇。マレ-シアやインドネシアなどの輸出業者が対日価格を引き上げていることが背景。中東や中国への輸出が好調。※同上
  5. 木材:国産丸太/製材用丸太価格上昇。柱用や梁などに使う中目用のスギ、ヒノキ丸太価格が2カ月連続で上昇。価格下落を嫌った森林所有者の出荷抑制で品薄感拡大。全国21カ所の原木市場で入札販売された8月の平均価格/柱用スギ丸太-前月比400円(4%)高の1立方m9,400円、ヒノキ丸太-1,400円(9%)高の16,500円。※日経9-29/09P29
不動産・建築・ゼネコン関連
  1. 不動産:オフィスビル(CBRE総研情報)/8月末の東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のオフィス空室率(解約予告を含まず)-5.3%、前月末比0.2ポイント上昇。空室率の上昇は13カ月連続。経費削減のため賃料が割安な地域に移転、オフィスの一部返却のケ-スなど続く。平均賃料/同0.5%(80円)下落、3.3㎡当たり14,500円。※日経9-4/09P9
  2. 不動産:オフィスビル(ビルディング企画情報)/8月末の東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のオフィスビル空室率(解約予告を含む)-7.2%、前月比0.4ポイント上昇。空室率の上昇は18カ月連続。7%台になったのは04年3月以来の5年5カ月ぶり。経費削減のためフロアの一部返却や縮小移転が続いている。※日経9-9/09P9
  3. 不動産:オフィスビル(三鬼商事情報)/8月末の東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のオフィスビル空室率(解約予告を含む)-7.57%、前月から横ばい。08年2月から09年7月まで18カ月連続で続いた空室率の上昇がいったんとまった。ただオフィス需要は依然弱く、空室率が低下に向かうとの見方は少ない。※日経9-11/09P13
塗料・素材・原油関連
  1. 原油:日本の石油会社がサウジアラビアなど産油国から長期契約で輸入する直接取引原油(DD原油)の8月積み価格/1日決定、主力油種は前月比10%前後の上昇。上昇は2カ月ぶり。指標となる原油価格が強含んだためで08年10月積み以来、10カ月ぶりの価格水準に。ガソリンなど石油製品の押し上げ要因になる可能性が。※日経9-2/09P24
  2. 原油:東京原油スポット市場/2日-アジアの指標である中東産ドバイ原油が約1カ月ぶりの安値を付けた。11月渡し/前日比1.85ドル安い1バレル67.25ドル(中心値)。今週に入ってニュ-ヨ-ク原油先物相場が下げていることに連動した。ニュ-ヨ-ク先物市場のWTI原油/期近の1日終値-前日比1.91ドル安い1バレル68.05ドル。※日経9-3/09P27
  3. 原油:東京原油スポット市場/8日-中東産ドバイ原油は小幅反発。11月渡し/前日比0.05ドル高い1バレル66.90ドル(中心値)。ニュ-ヨ-ク原油先物相場/8日-時間外取引で強含んだ流れを映した。※日経9-9/09P24
  4. 原油:東京原油スポット市場/9日-アジアの指標原油である中東産ドバイ原油価格は大幅続伸。11月渡し/前日比2.20ドル高い1バレル69.10ドル(中心値)。約1週間ぶりの高値水準に戻している。ニュ-ヨ-ク先物市場/WTI原油の8日終値-前週末比3.08ドル高い1バレル71.10ドル。ドル安/ユ-ロ高で原油の買い材料に。※日経9-10/09P24
  5. 原油:アジアの指標原油である中東産ドバイ原油/10日-3営業日続伸し11月渡しが前日比1.50ドル高い1バレル70.60ドル(中心値)。10日ぶりに70ドルに乗せた。ニュ-ヨ-ク原油先物相場の時間外取引が米国株高やドル安を背景に上昇した流れを引き継いだ。9日の石油輸出国機構の総会で予想通り追加減産が見送られた。※日経9-11/09P24
  6. 素材:水道管などに使う塩化ビニ-ル樹脂/国内価格上昇-ほぼ1年ぶり。塩ビ樹脂の値上がり後の価格/1キロ135.5円(中心値)。08年8月に175.5円まで上昇、09年に入ってから急反落。塩ビ各社/6月に原料ナフサの価格高騰を理由に20円以上の値上げを打ち出した。需要家は安定供給を条件に上げ幅を圧縮して受け入れ。※日経9-11/09P24
  7. 素材:石油化学製品各社が使う国産ナフサ/7-9月期-1キロリットル4万円程度となり、直近の安値だった1-3月期より5割ほど上昇する見通し。ナフサは塩ビ樹脂の値上げを打ち出した6月の時点より上昇しており、10-12月期は45,000円程度に上がりそうだ。塩ビ価格は一段と上昇基調を強めそうだ。※同上
  8. 素材:石油化学製品の基礎原料エチレンの8月生産量/前年同月比3.6%増の628,200トン。2007年10月以来、22カ月ぶりに前年水準を上回った。合成樹脂の中国向け輸出が引き続き好調で国内生産が回復してきた。一方、主要4樹脂の国内出荷量/横ばいだった高密度ポリエチレンを除いて、前年割れが続いている。※日経9-18/09P13
  9. 素材:鋼材や石油化学製品など主要商品の企業間取引価格を指数化した日経商品指数42種(1970年=100)の9月末値/148.890、前月末比0.8%低下。低下は4カ月ぶり。円高・ドル安、中国の在庫増加といった材料が重なり、石油製品や非鉄、食品の下げが目立った。国内需要が引き続き低調なことも響く。外需主導/一服感。※日経10-1/09P12
環境関連
  1. 間伐材ボイラ-:金属加工の山形屋(栃木県大田原市)/環境設備会社のア-ク(新潟市)と組み、間伐材など生木もそのまま燃料にできるように改良した新型の木質ボイラ-を拡販する。共同販社を09年秋中に設立、温暖化ガスの排出削減や燃料代節約などの効果を訴え、全国の温泉施設、ゴルフ場、農家などに熱源として売り込む。※日経9-2/09P15
  2. 太陽電池:太陽電池メ-カ-各社/国内販売体制を相次いで拡大。三洋電機/系列電器店や主力子会社での営業活動開始。京セラ/通信事業で協力関係の全国の工事店約100社で取り扱う。シャ-プ/太陽電池事業に他事業から人員を移し、開発から営業まで強化。三菱電機/2-3年後に太陽電池販売店を現在の2倍の6,000店に拡大。※日経9-3/09P11
  3. 太陽電池:昭和シェル石油/宮崎県で約1,000億円を投じて年産90万kwと国内最大の太陽電池工場を建設。日立製作所子会社の日立プラズマディスプレイのプラズマパネル工場を買収、太陽電池の生産用に転換。2011年下期に操業開始。環境対策で主力の石油事業は市場縮小が避けられず、新エネルギ-へのシフトで石油依存経営から脱却急ぐ。※日経9-8/09P11
  4. 太陽熱温水器:東京ガスや大阪ガスなどガス各社/長府製作所や矢崎総業など温水器メ-カ-と連携して普及型の製品を企画販売する。ガスの使用量は減るが、CO2を出さない再生可能エネルギ-の太陽熱との連携で省エネ効果を訴え、電力会社の「オ-ル電化」攻勢に対抗する。同温水器/1980年代に利用が増えたが、最近は販売が低迷。※日経9-26/09P13
  5. 太陽熱温水器:矢崎総業とノ-リツ/太陽熱温水器の主要部品を相互供給。家庭の屋根に設置する集熱器を矢崎、追いだき用ガスボイラ-付き貯湯槽をノ-リツが生産、製品は別ブランドで販売。主要部品の共通化でコスト低減。販売低迷の太陽熱温水器事業をテコ入れ。価格/集熱器と貯湯槽で100万円程度のものを70万円程度に引き下げた。※日経9-27/09P7
  6. 壁面緑化:コンクリ-ト製品製造販売の日本興業/オフィスビルやマンションなどの壁を樹木や植物で覆う壁面緑化事業に進出。コンクリ製造で培った加工技術で、土を素材としたブロックを開発。今後、顧客に割安施工(従来方法より3-4割安)を提案。狙い/脱公共事業。08年の壁面緑化の面積は前年比5割増の75,431㎡に拡大。CO2削減で注目。※日経9-29/09P39
  7. 家庭用燃料電池:新日本石油と京セラ/家庭用燃料電池を共同開発。小型で発電効率の高い固体酸化物形(SOFC)と呼ぶ次世代製品を2011年度に発売。CO2排出量が少ない燃料電池は、世界的な環境保全の流れを受け市場拡大が見込まれる。日本企業は家庭用で世界的に先行。パナソニックや東芝も異なるタイプを発売中。※日経9-30/09P1,3
  8. 省エネ支援:大和ハウス工業/コンビニエンスストアの省エネ化支援事業に乗り出す。太陽光発電パネル、LED照明、蓄電池など省エネ設備と店舗の電力使用量を計測・管理するシステムを安価で一括提供する。店舗の光熱費を10%以上、CO2排出量を17%程度削減できるとみている。2009年度中に50店舗分の契約を目指す。※日経9-8/09P12
  9. 省エネ支援:伊藤忠商事/企業のオフィスや店舗など事業所の省エネを支援する事業に乗り出す。季節や日照量、在室人数といった様々な環境変化に応じ、照明や空調など全体の電力使用量を最小に保つ自動制御システム構築。10年4月の改正省エネ法施行をにらみ、定期報告書の作成から対策までを支援し中小企業などの需要取込む。※日経9-11/09P11
  10. 省エネ支援:パナソニック電工/省エネ型蛍光灯やLED照明などの省エネ照明器具をリ-ス契約で提供する「あかりEサポ-ト」を10月に首都圏で開始。狙い/企業による設備投資が冷え込む中、初期費用ゼロを売りにオフィス照明の取り換えを喚起する。対象地を関西など全国各地に順次、広げていく方針。※日経9-17/09P13
アジア関係/その他
  1. 海外:シャッタ-国内最大手の三和ホ-ルディングス(HD)/米国の大手住宅設備機器会社・米ウェインダルトン(WD)からパネル式ドア事業を09年内に買収。三和HDが自前で展開する米国事業との合計シェアは全米首位(3割超)に達する見通し。買収金額/200-300億円程度。国内市場が縮小する中、海外事業の強化で成長への活路を求める。※日経9-2/09P12
  2. 海外:オ-ストラリア(豪)/住友林業-豪の住宅大手ヘンリ-・プラパティ-ズ・グル-プ(メルボルン市)を買収、同国で住宅事業本格展開。ヘンリ-グル-プを保有する資産会社から持ち分の50%を取得した。国内市場が縮小する中、人口増で成長が見込める海外市場を開拓。ヘンリ-グル-プ/06年6月期売上棟数は1,771棟、売上高約380億円、住宅4位。※日経9-28/09P1
  3. アジア:タイ/積水化学工業-海外で戸建て住宅事業に乗り出す。第一弾/ユニット住宅の生産・販売会社を10月にタイに設立して参入。周辺国への展開も検討。2010年度に海外事業で200億円の売り上げ目指す。少子高齢化や景気低迷で国内市場が縮小する中、成長のため海外に進出する動きは住宅業界でも本格化してきた。※日経9-6/09P9
  4. アジア:タイ/積水化学工業-タイの製造業最大手のサイアム・セメント・グル-プ(SCG)との合併で、生産子会社「セキスイ・エスシ-ジ-・インダストリィ」を積水化学の51%出資で設立。バンコク近郊で国内と同じ方式でユニット住宅を生産。同時に設ける販売合併会社から現地の富裕層やデベロッパ-に売り出す。価格は現地の住宅とほぼ同じ、工期は1/4(90日)に。※同上
  5. アジア:中国/中国の不動産価格が上昇ピッチを速めている。8月の主要70都市の不動産販売価格/前年同月比2.0%上昇。プラスは3カ月連続で上昇率は7月の1.0%より拡大。住宅市況の好転を受け、不動産開発投資は年後半に一段と増える見通しだが、強気一辺倒の開発計画にバブル懸念も出ている。※日経9-11/09P6
  6. アジア:中国/不動産価格(住宅、マンション、オフィスビル、商業用不動産などが対象)の上昇が続く一方、住宅販売の増勢には一服感が出始めた。北京、上海、広州、深センの4大都市の7月住宅販売面積は前月比マイナス。減少したのは1月以来6カ月ぶりで「市場が調整局面を迎えるのは近い」との指摘も出ている。販売減速/沿海部目立つ。※日経9-11/09P6
  7. アジア:中国/70大中都市の8月の建物販売価格-前年同月比2%上昇、上昇幅は前月を1ポイント上回った。前月比は0.9%の上昇で、上昇幅は前月並み。新築住宅の販売価格/前年同月比1.5%の上昇、上昇幅は前月より1.2ポイント拡大。前月比は1.1%の上昇で、上昇幅は前月並み。住宅以外の新築建物販売価格/前年同月比1.6%上昇。※京貿
  8. アジア:中国/70大中都市の8月の建物販売価格-△経済的適正住宅の販売価格は前年同月比0.5%/前月比0.1%上昇。△一般分譲住宅は2.2%/1.2%上昇。△高級分譲住宅は0.4%下落/1.2%上昇。△中古住宅販売価格は3.6%/0.6%上昇。新築住宅販売価格が前年比上昇した都市は52、中古住宅は47都市。※同上
■トピックス:産業天気図/10-12月-電力・化学「曇り」に改善 <日経9-28/09P1,24,25,27>
 ○「雨」「小雨」過半の18業種-日経/27日まとめ:2009年10-12月期の産業天気図予測/主要30業種のうち18業種が「雨」または「小雨」となった。ただ7-9月期の当初予測(09年6月時点)との比較では、電力や化学などが改善し、「曇り」以上が2業種増えた。中国への輸出増のほか、環境対応製品の販売好調を受け、製造業で回復傾向が続いている。業種の増減内訳(▲減少)/「晴れ」0(-)、「薄日」3(1)、「曇り」9(1)、「小雨」13(▲1)、「雨」5(▲1)。住宅関連産業の動向は次の通り。
 ○マンション・住宅/「雨」→「雨」:首都圏のマンションの新規発売戸数は前年同月割れが続くが、減少幅は縮小。販売在庫も減少しており、底打ちの兆しも。ただ、着工回復の動きは鈍い。戸建て住宅では、単月の受注金額や棟数で前年同月を上回る動きが出ている。住宅ロ-ン減税など政策の継続が回復の条件になりそうだ。
 ○建設・セメント/「雨」→「雨」:建設は鳩山政権の発足に伴い、公共事業削減への警戒感が強まっている。民間の需要も厳しい。マンションは首都圏中心に在庫圧縮が進むが、着工戸数の増加にはつながらないもよう。製造業の設備投資も上向く気配がなく、工場や倉庫の新設着工も低調に推移しそう。セメントは建設の不振で引き続き低調。
 ○産業・工作機械/「雨」→「雨」:製造業の設備余剰感は引き続き強く、工作機械は不振が続く見通し。08年秋に受注額が激減したことから前年同期比の下げ幅は縮まるが、金額の水準は低いままだろう。電機・半導体向けの部品を加工する小型旋盤などは受注が戻る可能性があるが、自動車向けは需要の先食い懸念が強い。
 ○鉄鋼・非鉄/「小雨」→「小雨」:鉄鋼業界の10-12月期の需要動向は7-9月期と同じレベルで推移しそう。自動車や電気製品向けの需要が比較的堅調だが、大幅な回復は見込めない。輸出はけん引役の中国市場がカギ。中国の鉄鋼会社はフル生産を続けているが、夏場からは現地市場が軟化。中国製品がアジア全体に流れ込めば、日本からの輸出に響く可能性も。
 ○石油/「小雨」→「小雨」:ガソリンは高速料金の引き下げ効果で休日の販売量が伸びるが、低燃費車の普及がマイナス要因に。温暖化対策に積極的な鳩山政権の始動で、国内石油需要の減少傾向が加速する公算大。アジアの景気回復で輸出には回復の兆しがみられるものの元売り各社は減産継続の見通し。
 ○化学/「曇り」→「曇り」:石油化学製品の生産は中国向け輸出の好調で回復基調。基礎原料のエチレン設備の平均稼働率は8月に97%と4カ月連続で90%台を維持。ただ合成樹脂などの国内向け出荷は依然前年割れが続く。原油価格の上昇で原燃料価格が上がっており、樹脂単価の引き上げが需要に悪影響を及ぼすことが懸念材料。
■情報源:※日経=日本経済新聞 四国版 ※京貿=日本国際貿易促進協会京都総局
※国貿=国際貿易