■住宅関連情報/2016年7月 ■             
<住宅、リフォ-ム、ロ-ン、建材・住設・家具・合板・木材、建築・ゼネコン・不動産、塗料・素材、環境、アジア>

住宅関連
  1. 住宅着工動向:不動産市場に「アパ-トバブル」の懸念が出ている。団塊世代による相続対策を背景に、新設住宅着工はアパ-トなど貸家が2桁増と急増。マイナス金利の導入も背中を押し、銀行は資産家に向けたアパ-トロ-ンに力を入れつつある。ただ地方は人口減少の加速が避けられず、将来の危うい空室リスクもはらむ。※日経7-4/16P3
  2. 住宅着工動向:同上/横浜銀行-住宅貸し付けのうち、アパ-トロ-ンの伸びが鮮明。2016年3月期/通常の住宅ロ-ンが前期比1%減、アパ-トロ-ンは3%増。アパ-トは1軒で平均1億円弱の融資が見込め、貸出金利も1%弱と0.6%前後の住宅ロ-ンより高い。アパ-トを含む資産家向け融資は2兆6500億円を目指している。沖縄銀行/アパ-トロ-ン急増。※同上
  3. 住宅着工動向:同上/銀行の動きを裏付ける動向-5月の住宅着工伸び率は、持ち家が前年比4.3%増に対し、アパ-トと貸家は15%増。アパ-トが伸びた理由/①団塊世代の相続対策。評価額は現金より不動産の方が低く、賃貸にするとさらに下がる。②日銀のマイナス金利政策。利ざやが縮んだ銀行がアパ-トロ-ンに活路を見いだそうとしている。※同上
  4. 住宅着工動向:同上/問題-人口減少社会の日本で、アパ-ト着工が適正水準か?。「すでに過剰気味のサインが出ている」(三菱UFJリサ-チ&コンサルティング)と指摘/足元-バブル経済期や08年のリ-マン・ショック前と似通い、供給過多の傾向がみられる。過去2回ともその後にやってきたのは急速な需要減。「今回もいずれ調整局面に入りリスクがある」(同)。※同上
  5. 住宅着工動向:住宅メ-カ-大手7社/6月の受注状況(金額ベ-ス、速報値)-主力の戸建て注文住宅は4社がプラス。大和ハウス工業が17%、ミサワホ-ムが6%、積水ハウスが2%、パナホ-ムが1%それぞれ増えた。※日経7-13/16P13
  6. 住宅着工動向:国土交通省情報/6月の新設住宅着工戸数-85,953戸、前年同月比2.5%減。マイナスは6カ月ぶり。分譲住宅が15.2%減った影響が大きい。1-6月の新設住宅/前年同期比5.2%増の463,469戸。「着工戸数の水準は高く、堅調な傾向が続いている」(国土交通省)。※日経7-30/16P5
  7. マンション動向:不動産経済研究所情報/2016年上半期(1-6月)の首都圏マンション市場動向調査-発売戸数は前年同期比19.8%減の14,454戸。販売価格が高止まりし、購入意欲が低下していることからバブル期崩壊後の1992年以来24年ぶりの低水準。消費増税の再延長で駆け込み需要も消えた。通年予想も下方修正。※日経7-15/16P13
  8. マンション動向:同上/16年通年の発売戸数予測-37,000戸と、当初予測の43,000戸から大幅に下方修正。マンション価格/首都圏の上半期の平均は5686万円と、前年同期比8.2%上昇。在庫/増加-6月末時点で6130戸と、前年同期比1194戸増。「これ以上増えると適正水準を上回る」(同研究所)。マンション各社/高額物件に重点を置く。※同上
  9. 住宅:レオパレス21/スマ-トフォンと家電をつないで遠隔操作できる仕組みを自社の賃貸物件に導入。入居者がエアコンやテレビ、照明を外出先から操作できるようにする。10月以降に完成予定の新築物件に順次、専用機器を置く。年1万戸のペ-スで新築する物件に標準装備。※日経7-3/16P7
  10. 住宅:積水ハウス/「高級賃貸アパ-ト」販売に本格参入-強化するのは賃貸住宅「シャ-メゾン」で3-4階建てのプレハブ集合住宅。タワ-マンション並みの静音性の優れた壁や床を採用し、水回りを充実させる。プレハブ集合住宅の建設費用/1棟6-8戸の場合、6000-7000万円が一般的、積水ハウスの新製品は1億円超、賃料は2割ほど高く設定できる。※日経7-16/16P13
  11. 住宅:積水ハウス/相続対策に悩む都心の地主に営業-単身者が増える都心では各社が営業強化。狭い土地でも建てやすい高級アパ-トをけん引役に、賃貸住宅販売を3年後をメドに3割増の2000棟以上に引き上げる(賃貸住宅事業の売上高/25%増の5000億円超)。同事業/16年1月期営業利益が519億円、戸建て住宅を初めて上回る。※同上
  12. 住宅:三井ホ-ム/2015年3月から16年3月期にわたりリフォ-ム事業の一部で工事原価を巡る不適正会計が発覚。不適正な会計処理で過大に計上された営業利益の累計額は6千万円程度にのぼる。不適正処理/完工した工事に対し、期中に支払う費用の先送りや計上すべき費用を期中に計上しなかったなどで、営業利益が過大に。※日経7-26/16P17
  13. 住宅:地震対策/戸建て住宅大手-地震に強い商品の開発・販売に力を入れ始めた。熊本地震では大手が手がけた住宅は全半壊といった大きな被害はすくなかったものの、消費者の地震対策への関心は高まっている。各社は安全性をアピ-ルし販売増につなげる。※日経7-23/16P13
  14. 住宅:地震対策/三井ホ-ム-新たな耐力壁の開発に乗り出した。既製品を改良して強度を高めた試験品では、薄い木片を接着し圧縮した構造用壁材を使う。揺れで生じるずれに耐える力が優れ、強度は国が定める最高の「3」(建築基準法の耐震性能の1.5倍)の水準を上回る。2017年/商品化を目指す。4階建て以上の住宅にも活用可能と。※同上
  15. 住宅:地震対策/三井ホ-ム-耐震壁の既製品は約120㎡の家に付けると80万~160万円、新製品は強度を上げながら価格は2-3割り下げることを検討。実験棟で震度7級の揺れを繰り返し加えたが、損傷は下地の一部のひび割れ程度にとどまったという。同社ではひび割れも生じにくい素材・仕様を発売までに詰める。※同上
  16. 住宅:地震対策/ミサワホ-ム-制震装置の搭載率を高める。価格は工事込みで約50万円で、独自のゴムが地震エネルギ-を逃がして揺れを半減する。全商品に装備するのが前提だったが、従来は支出を抑えたい顧客の要望で制震装置を付けないケ-スも多かった(搭載率は10%程度)。4月の熊本地震を機に大きく変わっている(九州/80%弱へ)。※同上
  17. 住宅:地震対策/住友不動産-既存住宅向けの商品を拡充する。現行の耐震基準で建てられた住宅向けに、ゴムで揺れを抑える制震ダンバ-を標準装備するリフォ-ム商品の販売を始めた。水回り設備や内外装の刷新などを含め約100㎡で770万円が目安。旧耐震基準の住宅向けにも耐震補強工事と制震装置をセットにした商品も発売した。※同上
  18. 住宅:地震対策/大和ハウス工業-巨大地震後に繰り返し余震が襲っても新築時の耐震性能を維持する住宅の販売が好調。各社/独自技術で現行の耐震基準よりも高い地震への対応力をアピ-ル。国土交通省/1981年導入の現行の新耐震基準と同等の耐震性能を持つ家-2013年時点で約82%(実態は別)、20年に95%を目指している。※同上
  19. 住宅:傾斜マンション/横浜市の大型マンションが傾いた問題で、同マンション管理組合は全4棟の建て替えを正式に決める決議集会を9月19日に開催することを明らかにした。6月/アンケ-ト調査実施-販売元の三井不動産レジデンシャルに売却済みの住戸を除いて全644戸中、629戸(97.6%)が全棟建て替えに賛成。建て替え決議反対は12戸。※日経7-5/16P38
  20. 住宅:傾斜マンション/横浜市のマンションの杭打ちを巡る問題-全4棟が建て替えになった場合、関係会社が負担する費用総額(解体・建設費用、引っ越し、仮住まいの家賃、1世帯当たりの300万円の慰謝料)は約400億円。費用/いったん三井不動産レジデンシャルが負担した後、三井住友建設、日立ハイテクノロジ-ズ、旭化成建材に負担求める。※日経7-14/16P13
  21. 住宅:傾斜マンション/国土交通省-マンションなどの杭打ち工事のデ-タ改ざん問題を受け、建築工事を円滑に進めるため、発注者と受注者が着工前に協議すべき内容をまとめたガイドラインを公表。杭打ち工事をやり直す場合の費用負担など、想定されるリスク12項目に関して対応を話し合うよう推奨。関係団体に会員企業への周知を通知。※日経7-15/16P42
  22. 住宅:不動産サ-ビス大手のアットホ-ム情報/首都圏の新築戸建ての平均成約価格が上昇している。5月/1戸あたり3435万円、前年同月比2.2%上昇。上昇は7カ月連続。東京23区の高額物件の成約が増加。23区/4877万円と7.6%上昇。戸建て向けの土地がもともと少ないうえ、戸建て需要が根強い。新築マンションの価格上昇も背景。※日経7-16/16P20
  23. 住宅:中古住宅/東急不動産ホ-ルディングス-グル-プ会社が管理する賃貸物件のオ-ナ-に対し、低価格リノベ-ションの提案を7月中に開始。東急ハンズやリノベ業者と連携し、老朽化した物件の魅力を高める。入居者確保などに悩むオ-ナ-を支援する。リノベを手掛けるgooddayaホ-ルディングスと資本・業務提携した。初年度で100戸の受注目指す。※日経7-10/16P7
  24. 住宅:中古住宅/東京カンテイ情報-東京都内の中古マンションの販売価格に頭打ち感が広がる。6月の中古マンション(70㎡換算)の希望売り出し価格/東京23区-平均5287万円と前月比0.4%上昇。4カ月連続で1%前後の小幅上昇。上昇ピッチが大きい都心6区(千代田、中央、港、新宿、渋谷、文京)/平均7150万円と2カ月ぶり上昇。※日経7-22/16P21
  25. 住宅:中古住宅/同上-大阪府は2204万円と0.4%上昇。上昇は2カ月ぶり。愛知県/1724万円と0.4%上昇。2カ月連続で上昇。※同上
  26. 住宅:中古住宅/東京カンテイ情報-2015年の首都圏(1都3県)中古マンション価格の年収に対する倍率は6.69倍。倍率は2年連続で上昇、21年ぶりの高水準。賃金が伸び悩む中、中古マンションの価格は需要増で上昇傾向が続いている。都県別/東京-8.57倍、神奈川-6.82倍、埼玉-5.47倍、千葉-5.20倍。東京/投資目的もある。※日経7-29/16P23
  27. 住宅:中古住宅/同上-新築マンション価格の年収に対する倍率は10.99倍。割安さで人気の中古マンションだが、都内の平均価格は5000万円を超え、「割高感が出ている」(ト-タルエステ-ト)との声もある。※日経7-29/16P23
  28. 地価:国税庁情報/地価上昇が三大都市圏から地方の中核都市へ広がる。2016年の路線価(1月1日時点)/全国平均-前年比0.2%プラス、2008年以来の上昇に転じた。北海道、金沢など10都市の最高路線価は2桁の上昇率。北海道と広島、福岡、熊本の各県は前年の横ばいから上昇に転じ、地価回復の裾野の広がりが鮮明。※日経7-2/16P5
住宅リフォーム関連
  1. 住宅リフォ-ム:住友不動産など住宅関連各社/「定額制」や「小規模」をうたい文句にリフォ-ム需要獲得に動き始めた。消費増税延期で、単価が大きい大規模工事の駆け込み需要への期待が外れた。必要な部分だけの補修や、割安な中古住宅を買って改修するなど消費者の節約志向に対応、定額のパック商品など明瞭な料金設定で需要開拓。※日経7-2/16P13
  2. 住宅リフォ-ム:住友不動産/戸建て向けに部屋単位の定額制リフォ-ム「内装パック」の販売開始。天井と壁のクロス張り替え、壁と床の継ぎ目の保護材交換、フロ-リングは新品を重ねて取り付ける。料金は洋室で1畳相当(約1.65㎡)の面積あたり税別2万円。小規模工事の需要が堅調なことから、この分野のサ-ビスを拡充。水回りや屋根・外壁塗装なども。※同上
  3. 住宅リフォ-ム:東急リバブル/自社が仲介した中古マンションの購入客を対象にした定額プランを6月から開始。LIXILの台所や風呂、トイレ、洗面化粧台をセットにしてリフォ-ム。壁紙や水回りの床の張り替え、清掃も。価格は70㎡までなら工事費込みで250万円(相場より50万-100万円安い)。価格を抑えた一括提案で、中古物件が選ばれるようにする。※同上
  4. 住宅リフォ-ム:ミサワホ-ム/戸建て向けに台所や扉の交換、紙壁・床材の張り替えなどを一括で実施する定額パック商品を投入した。価格は1㎡あたり税別7万円。グリ-子会社でインタ-ネットで定額制の小規模リフォ-ムを仲介するセカイエ(大阪市)/商品を拡充。※同上
  5. 住宅リフォ-ム:リフォ-ム業界/間取りを変更するような大規模改修の提案に力を入れてきた。リフォ-ムロ-ン/新築の住宅ロ-ンより金利などの条件が厳しい。消費者の節約志向や増税延長もあって大規模工事の大幅な増加は見込みにくい。小規模工事の需要は底堅い。定額の安心感を打ち出して小規模需要を掘り起こし、将来の大規模につなげる。※同上
  6. 住宅リフォ-ム:大京/猫を飼う人を対象にしたリフォ-ム事業を始める。猫の引っかき傷に強い床材や壁材などを使ったリフォ-ムを提案。AHBが運営するペットショップの一角に、リフォ-ムの提案コ-ナ-を設けた。まずは2017年3月期末なでに40件のリフォ-ム需要の獲得をめざす。※日経7-22/16P13
  7. 住宅リフォ-ム:住友不動産/マンションのリフォ-ム向けに水晶石の台所カウンタ-などを扱う高級商品を東名阪の3大都市圏で発売。7月30日/インテリア商品とセットで提案できる展示場も川崎市に開設。マンションリフォ-ムのグル-プ売上高を数年内に2015年度実績の2倍の約340億円に引き上げる。標準価格/刷新する場合-68㎡あたり1086万円。※日経7-31/16P7
  8. 住宅リフォ-ム:マンション改修のリノべるなど/8月中に中小型の中古型の中古ビル・マンションの再生から運営まで手がけるアセットマネジメント会社を設立。まず東京都心部を対象に、古い建物の活用や活性化に悩む所有者や不動産投資会社などと契約する。壊さずに改修や新テナント誘致を提案し、価値を高める。資本金/1000万円、リノべる51%出資。※日経8-1/16P13
住宅ロ-ン関連
  1. 住宅ロ-ン:長期固定型住宅ロ-ン「フラット35」の7月の適用金利/主力の借入期間21-35年(融資率9割以下)の最低金利-前月より0.17%低い年0.93%、過去最低更新。この期間の金利が1%を割り込むのは初。期間20年以下の最低金利も前月から0.14%下がり、過去最低の0.85%。いずれも過去最低を更新するのは2カ月ぶり。※日経7-2/16P5
  2. 住宅ロ-ン:大手銀行/8月に適用する住宅ロ-ン金利を引き下げる。三菱東京UFJ銀行/27日発表-10年固定型の最優遇金利を0.05%下げて過去最低の年0.50%にする。引き下げは3カ月連続。みずほ銀行/同型の最優遇金利を0.10%下げ過去最低の0.65%で検討。三井住友信託銀行/0.05%下げて0.35%と過去最低更新。※日経7-28/16P5
  3. 住宅ロ-ン:三井住友銀行とりそな銀行/8月適用分の金利-△三井住友銀行は10年固定型の最優遇金利を7月より0.05%引き下げて0.70%にする。△りそな銀行は0.05%低い0.65%とする。いずれも2カ月連続で過去最低を更新。日銀のマイナス金利政策を背景に、市場金利が低下していることを反映した。※日経7-30/16P5
  4. 住宅ロ-ン:住宅金融支援機構/中古住宅を購入してリフォ-ム工事する場合に長期固定型住宅ロ-ン「フラット35」の借入金利を下げる制度を導入。省エネ、耐震、バリアフリ-、耐久性のいずれかの基準を満たせば、フラット35の金利から年0.6%差し引く。新制度/「フラット35リノベ」。10月から受け付け開始。引き下げ後の金利/0.3%台になる。※日経7-28/16P4
  5. 減税:政府・与党/消費増税の延期に対応するために関連法を改正する調整に入った。住宅資金の贈与時の非課税枠を最大3000万円に上げる時期を10月から2年延長。住宅ロ-ン減税の期限も延ばすほか、軽減税率の開始後に消費税率を記録するインボイス(税額票)も導入延期を検討。秋の臨時国会で必要な法改正をする見通し。※日経7-17/16P1
建材・住設・家具関連
  1. 建材:建設用鋼材/自動車や家電製品、建材などの素材となる薄鋼板の在庫が4カ月ぶりに増加。主要3品種(熱延、冷延、表面処理)の5月末時点の在庫/4,176,000トン、前月末比2%増。5月/大型連休で出荷が鈍いうえ、自動車や建材向けの需要も低調。大手鉄鋼メ-カ-/一般流通(店売り)向け価格の引き上げも、浸透していない。※日経7-2/16P18
  2. 建材:建設用鋼材/H形鋼の流通在庫-2カ月ぶりに減少。「ときわ会」まとめ/6月末の国内在庫-前月末比1000トン(0.5%)減の196,700トン。大型物流倉庫や商業施設の建設向けの出荷が増えた。出荷量/77,500トンと前月比4.6%増。建築向けを中心に荷動きは鈍かった。新日鉄住金/7月店売り価格-2カ月連続据え置き。※日経7-15/16P20
  3. 建材:建設用鋼材/東京製鉄-8月契約の鋼材販売価格は全品種を前月から据え置いた。海外市況に底入れ観測が出ているが、国内の荷動きが低迷しているのを反映した。特に薄板や厚板といった鋼板の在庫水準が高く、需給バランスの改善に時間がかかると判断。鉄冷え原因の中国での鋼材価格の下値不安はひとまず後退。※日経7-20/16P22
  4. 建材:産業資材/在庫過剰感が依然として強い。業界団体の統計をもとに判断した5月末の主要15品目のメ-カ-在庫状況/「過剰」「やや過剰」が前月と同じ10品目に上がった。特に建築資材は国内需要が鈍く、鋼材は在庫解消に時間がかかっている。H形鋼/工事の遅れの影響が出ている。薄鋼板/建材向け需要が低調など。※日経7-9/16P18
  5. 建材:産業資材/景気変動に敏感な産業資材や燃料などの企業間取引価格をもとに算出した日経商品指数42種/2カ月ぶりに上昇。金融緩和で国際相場が上がった金や非鉄金属がけん引。7月末値/157.572(1970年=100)。6月末値を0.6%上回った。値上がり8品目(6月/4品目)、値下がり7品目(同/12品目)。※日経7-30/16P22
  6. 建材:産業資材/同上-29日の日銀の金融政策決定会合を受けて円高が急激に進み、素材価格の先行きには下落観測が出ている。新日鉄住金/7-9月の鋼材平均価格-4-6月に比べて3%下がると予測。輸入品の型枠用合板/マンション向けの需要が低調で4カ月ぶりに値下がりした。「為替の円高傾向で先安観が出ている」(木材商社)。※同上
  7. 建材:輸入大理石/ビルやマンションの床や壁材に使う大理石の輸入価格が上昇。人気の高いイタリア産/7月中旬時点で、1立方あたり50万円前後。国内で引き合いが多かったバブル経済期の1990年ごろに比べ20万円(67%)ほど高い。白い大理石はサウジアラビアなど中東諸国やインドでも人気で、世界的に需要が高まっている。※日経7-22/16P21
  8. 建材:セメント/セメント協会情報-6月のセメント国内販売量は3,457,000トン。前年同月比で5.6%減。12カ月連続で前年を下回った。公共工事や民間需要の低迷が響いた。首都圏(1都3県)/9.9%減。好調な輸出を含む合計販売量/2.7%減の4,232,000トン。輸出量/13.1%増の775,000トン。建築需要が旺盛な韓国向けがけん引した。※日経7-29/16P23
  9. 建材:三協立山/2016年5月期連結-増収減益。売上高3321億円(前期/2923)、経常益53.95億円(同/79.28)、利益0.94億円(同/59.49)。17年5月期連結見通し/売上高3420億円、経常益75.00億円、利益40.00億円。※日経7-13/16P15
  10. 建材:ノダ/2016年5月中間期連結-増収増益。売上高316億円(前年同期/285)、経常益17.41億円(同/4.01)、利益10.48億円(同/1.96)。16年11月期連結見通し/売上高633億円、経常益30.50億円、利益20.40億円。※日経7-14/16P17
  11. 建材:東京製鉄/2017年3月期単独見通し-純利益は前期比56%減の85億円。従来予想を5億円上回る。円高で電力や天然ガスなどエネルギ-費用が想定より減る。粗鋼生産量持ち直しでの原価低減、生産設備の歩留まり改善などコスト削減も寄与。売上高は鋼材価格下落で前期比16%減の1130億円。従来予想を70億円下回る。※日経7-23/16P15
  12. 建材:三井物産と住友商事/丸紅-住宅建材事業の統合に向けて協議に入った。統合により売り上げ規模で国内首位の住友林業に肩を並べる(2016年3月期の売上高/三井住商建材2093億円、丸紅建材1372億円で、住友林業の木材・建材事業3540億円)。国内は人口減などによる住宅着工戸数の先細りが見込まれる。※日経7-26/16P11
  13. 建材:同上/商社各社-資源単価の下落で2016年3月期業績が大きく落ち込んだ。収益の低い事業は他社との統合や合理化を急ぐ。力を入れるのが事業投資/食品や自動車など安定的な収益が見込まれる部門の強化を急ぐ。成長余力の乏しい内需型事業の再編を進め、余剰経営資源を取引先との海外展開含む共同事業に振り向ける。※同上
  14. 建材:岡部/2016年6月中間期連結-減収減益。売上高303億円(前年同期/329)、経常益20.07億円(同/26.22)、利益11.64億円(同/16.55)。16年12月期連結見通し/売上高637億円、経常益57.00億円、利益78.00億円。※日経7-29/16P16
  15. 建材:大倉工業/社員が不正に発注した商品を転売し、代金を着服していた。懲戒解雇した。2009年から今月までに、上司の印鑑を盗用し不正発注した商品の転売を繰り返す手口で、約7000万円を流用したとみられる。同社は今後刑事告訴する方針。「業績への影響は小さい」(同社)と。※日経7-30/16P35
  16. 建材/住設:LIXILグル-プ/2014年買収した独水栓金具大手グロ-エを今年9月30日付きで完全子会社化。共同出資した日本政策投資銀行が保有する全株式を取得する(約450億円)。当初から全額出資を目指していた。※日経7-20/16P11
  17. 建材/住設:LIXILグル-プ/傘下の事業会社、LIXIL子会社の木材製造販売会社ハイビック(栃木県小山市)の全株式を投資ファンドのポラリス・キャピタル・グル-プに売却する。売却額は非公開だが、数十億円とみられる。事業の選択と集中を進め、経営の効率化につなげる。ハイビック/住宅向け木材や建材の販売を手掛ける。※日経7-21/16P14
  18. 住設:アサヒ衛陶/2016年5月中間期連結-最終赤字。売上高14億円(前年同期/14)、経常益▲0.96億円(同/▲0.18)、利益▲1.33億円(同/▲0.42)。16年11月期連結見通し/売上高30億円、経常益▲1.30億円、利益▲1.85億円。※日経7-16/16P15
  19. 家具:内田洋行/2016年7月期連結予想-特損減り純利益増。地方自治体向けシステム受注減を内装関連事業が吸収。オフィス移転多く増収。新卒採用増で販売管理費がかさみ営業利益減。17年7月期連結見通し/マイナス金利の影響で年金費用が重荷-学校向けの情報通信技術サ-ビスやオフィス向け施工の受注増加。営業利益減の可能性も。※日経7-6/16P28
  20. 家具:くろがね工作所/2016年5月中間期連結-増収減益。売上高54億円(前年同期/53)、経常益1.06億円(同/1.11)、利益0.73億円(同/1.15)。16年11月期連結見通し/売上高114億円、経常益2.00億円、利益1.65億円。※日経7-12/16P17
  21. 家具:コクヨ/2016年6月中間期連結-増収増益。売上高1654億円(前年同期/1612)、経常益114.62億円(98.14)、利益82.76億円(同/60.37)。16年12月期連結見通し/売上高3100億円、経常益144.00億円、利益102.00億円。純利益/前期比62%増。オフィス向け家具を中心に販売好調、利益率改善(木製のリビング調の家具好調)。※日経7-26/16P17
  22. 家具:イト-キ/2016年6月中間期連結-減収減益。売上高551億円(前年同期/556)、経常益31.88億円(同/35.13)、利益18.64億円(同/26.31)。16年12月期連結見通し/売上高1100億円、経常益48.00億円、利益31.00億円。※日経7-30/16P16
  23. 内装:丹青社/2016年7月中間期連結予想-訪日外国人増でホテルや空港施設の改装が好調。ミラノ博で手がけた日本館の内装と解体を一括計上し増収。ただ人手不足で、人材提供を受ける企業への支払いが膨らみ経常減益。17年1月期連結見通し/五輪追い風-訪日外国人増で改装が好調。外注コスト増を吸収し経常増益。※7-6/16P28
  24. 米国:米商務省情報/6月の米住宅着工件数(季節調整済み/年率換算)-約1,189,000戸、前月の改定値より4.8%増。2カ月ぶりの増加で、市場予測(1,165,000戸程度)を上回った。前年同月比では2.0%減。1戸建て/778,000戸、前月比4.4%増。5世帯以上の集合住宅/392,000戸、1.6%増。※日経7-20/16P6
合板・木材関連
  1. 合板:輸入合板/型枠向け輸入合板が一段と値下がり。7月下旬の東京地区の問屋卸価格/1枚1310~1330円と前月比2%安。値下がりは4カ月ぶりで、1年7カ月ぶりの安値水準。マンション建設向けの需要が低調。国土交通省情報/5月の分譲マンションの新設着工戸数-前年同月比0.8%減の11,236戸と4カ月ぶりに減少。※日経7-27/16P18
不動産・建築・ゼネコン関連
  1. 不動産:オフィスビル/三鬼商事情報-6月末の都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の平均募集賃料は前月末比72円(0.4%)上がり、3.3㎡18,179円。上昇は30カ月連続で、6年3カ月ぶりの高水準。割安な物件を中心に入居が進んだ。6月末の都心5区の空室率/4.07%と前月末比で0.02ポイント上昇。上昇は3カ月ぶり。※日経7-8/16P19
  2. 不動産:オフィスビル/同上-大阪市中心部の空室率は6.36%と0.01ポイント上昇。名古屋市中心部の空室率は6.89%と0.16ポイント下落。横浜市中心部の平均募集賃料は名古屋市中心部に近づいている。6月末/横浜市-3.3㎡10,731円、名古屋市-同10,758円。横浜市は、みなとみらい地区を中心に企業の移転計画が相次ぐ。※同上
  3. 不動産:REIT/不動産投資信託市場で、住宅や物流施設を運用するREITの投資口価格(株価の相当)上昇が目立っている。景気の先行き警戒感が強く、賃料収入が安定している点が投資家に評価されているためだ。オフィスやホテルなど景気の影響を受けやすい物件で運用するREITから資金が移っている。※日経7-13/16P17
  4. 不動産:REIT/米投資ファンドのベンチャ-キャピタル傘下の大江戸温泉ホ-ルディングス-温泉旅館などに特化したREITを8月にも上場する見通し。温泉に特化したREITは世界初。名称/「大江戸温泉リ-ト投資法人」。温泉施設から得られた収益を投資家に分配。31の温泉旅館や温泉テ-マパ-クを所有/うち9物件をREITに売却。漸次拡大。※日経7-28/16P1
  5. 不動産:電力小売り/不動産各社-マンション向けの電力小売りを相次ぎ始めた。電力小売りが全面自由化されて3カ月経過したがまだ慎重な消費者が多く、契約切り替えのペ-スが鈍っている。管理物件の入居者へのサ-ビス向上により、囲い込みにつながるとみて割安な電気を供給する。※日経7-18/16P5
  6. 不動産:電力小売り/長谷工コ-ポレ-ション-関東、関西、中部地区の50戸未満の管理物件に入居する家庭を対象に電力小売りを始める。大手電力会社の料金プランと比べて5%前後安くなる見込み。供給エリア/順次広げ、将来は自社の管理物件以外への供給も予定。小売電気事業者登録・子会社の長谷工アネシスが各入居世帯へ契約切り替えを提案。※同上
  7. 不動産:電力小売り/野村不動産ホ-ルディングス-新会社のNFパワ-サ-ビスが電力小売りを開始。50戸以上のマンションが対象、調達した割安な電力を棟単位で一括契約、マンションの各戸や共有部に配電。EMSも構築し、マンション内の無駄な電力消費を見つけて節約。100戸規模の既築マンション/電気代が各戸で大手より3-6%削減、共通部は20-40%削減。※同上
  8. 不動産:電力小売り/東京急行電鉄-新電力子会社の東急パワ-サプライは東急グル-プの不動産関連会社を通じた営業活動を開始。首都圏で66,000戸の賃貸物件を管理する東急住宅リ-スなどと連携し、賃貸マンション入居者などに契約切り替えの営業を進める。国土交通省情報/6月30日までに電力契約先を切り替えた家庭は約126万件、鈍化。※同上
  9. 不動産:不動産サ-ビス大手のジョ-ンズラングラサ-ル情報/2016年4-6月のオフィスビルや物流施設といった商業用不動産の国内投資額-8100億円と前年同期比5%増。日銀のマイナス金利政策によって、利息負担が低下する上場REITが資金調達しやすくなった。J-REITを中心として取引量が増加傾向/投資額全体の約4割がJ-REIT。※日経7-20/16P22
  10. 建築:大成建設/大地震の際に高層建築物を大きく揺らす長周期地震の影響を減らす技術を開発。建物の中心の吹き抜け部分に特殊な構造を設ける。南海トラフ巨大地震で10分間以上続くと予想される揺れが半分以下の時間で収まるという。施工費は従来の免震工法と同程度。湾岸部の高層マンション向けに、年内に実用化予定。※日経7-14/16P13
  11. 建設:鉄筋工や型枠工の工事単価が5-10%安。ゼネコンが専門業者に発注する価格/直近ピ-クの2014年に比べ5-10%安い。マンション需要の減少に加え、都心の大型物件の工期延長で人手不足が緩和。型枠工の工事単価/東京のマンションで1㎡あたり4000円程度(ピ-ク時の5%程度安)。鉄筋工/1トン1万円後半(同1割程度安)。※日経7-15/16P20
  12. 施設:LIXIL住生活財団(LIXILグル-プが設立した公益財団法人)/放送作家の小山薫堂氏が社長のオレンジ・アンド・パ-トナ-などと組み、北海道十勝地方の大樹町に高級アウトドア施設を開業。約185,000㎡の敷地で1日8組限定。1泊/3~5万円の宿泊プランを提供。施設名/「メム ア-スホテル」。隈研吾氏監修の施設建物が7つ、宿泊はテント。※日経7-5/16P15
  13. 施設:三菱地所/低価格ビジネスホテルの展開を始める(宿泊料金/1泊1万円前後)。まず150億円を投じて大阪府と東京都に3棟建設、2018年度までに順次開業。運営/外部委託。自社の共通ブランド名は付けない。訪日客増で都心部のホテルの需要は高止まりしている。同社/グル-プでロイヤルパ-クホテル(1泊3万円前後)を8カ所で運営。※日経7-6/16P15
塗料・素材・原油関連
  1. 原油:日本の石油会社がサウジアラビアなどから長期契約で輸入する原油(DD原油)が一段と値上がり。6月積みのサウジ産の代表油種「アラビアンライト」/5カ月連続で値上がり、1バレル46.65ドル。前月比7%上昇し、10カ月ぶりの高水準。政情不安のナイジェリアなどからの供給が減る一方、ガソリン需要は世界的に堅調で、供給過剰感は薄れた。※日経7-2/16P18
  2. 原油:アジア市場の指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格/5日-反落。取引の中心となる9月渡し/前日比1.10ドル安の1バレル45.30ドル前後。海外原油相場の時間外取引で軟調だったのが弱材料。※日経7-6/16P22
  3. 原油:アジア市場の指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格/6日-続落。取引の中心となる9月渡し/1バレル43.90ドル前後、前日比1.40ドル安。英国のEU離脱決定で投資家心理が悪化し、5日にニュ-ヨ-ク原油先物が下落した流れを引き継いだ。※日経7-7/16P21
  4. 原油:アジア市場の指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格/8日-反落。取引の中心となる9月渡し/前日比2.30ドル安い1バレル42.40ドル前後。2カ月ぶりの安値。日本時間8日未明のドル高でニュ-ヨ-ク原油先物が下落した流れを引き継いだ。「買い持ち高を膨らませてきた投機筋が利益確保売りを出した」(市場関係者)。※日経7-9/16P18
  5. 原油:アジア市場の指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格/12日-続伸。取引の中心となる9月渡し/前日比で0.10ドル高い1バレル42.60ドル前後。押し目買いの動きが出たが、外国為替市場でのドル高の進行で上昇は小幅にとどまった。※日経7-13/16P20
  6. 原油:アジア市場の指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格/15日-反発。取引の中心となる9月渡し/前日比0.10ドル高い1バレル42.90ドル前後。ニュ-ヨ-ク原油先物が上昇した流れを引き継いだ。※日経7-16/16P19
  7. 原油:アジア市場の指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格/19日-反落。取引の中心となる9月渡し/前週末比0.30ドル安い1バレル42.60ドル前後。原油や石油製品の世界的な供給過剰感を背景に、海外原油先物相場が軟調に推移した影響を受けた。※日経7-20/16P22
  8. 原油:アジア市場の指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格/21日-続伸。取引の中心となる9月渡し/前日比0.40ドル高い1バレル43.20ドル。米国の原油在庫減少を背景にニュ-ヨ-ク市場など海外の原油先物相場が堅調に推移したのを反映し、ドバイ原油も一段高となった。※日経7-22/16P21
  9. 原油:アジア市場の指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格/22日-反落。取引の中心となる9月渡し/前日比で1.30ドル安い1バレル41.90ドル前後、約2カ月ぶりの安値。米国のガソリン在庫が積み上がったほか、21日に米株式相場が下落し、ニュ-ヨ-ク原油先物が値下がりした流れを引き継いだ。※日経7-23/16P18
  10. 原油:アジア市場の指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格/25日-続落。取引の中心となる9月渡し/前週末比で0.50ドル安い1バレル41.40ドル前後。前週末にニュ-ヨ-ク原油先物が下落した流れを引き継いだ。※日経7-26/16P20
  11. 原油:アジア市場の指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格/27日-続落。取引の中心となる9月渡し/前月比で0.20安い1バレル40.60ドル前後。3カ月ぶりの安値水準。世界的な需給緩和感が意識され、前日にニュ-ヨ-ク原油先物相場が下落した流れを引き継いだ。※日経7-28/16P20
  12. 原油:アジア市場で原油価格の下落が鮮明。指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格/28日-前日比0.70ドル安の1バレル39.90ドル前後と、3カ月ぶりに40ドルを割った。ガソリンをはじめ石油製品の余剰感が世界的に強く、原油需要が鈍るとの見方が広がった。原油を使う様々な製品の値下げ圧力になりそうだ。※日経7-29/16P23
  13. 素材:ナフサ/石油化学製品の基礎原料ナフサが値下がり。アジアのスポット市場では7月上旬現在1トン398ドル前後で取引され、約2カ月ぶりに400ドルを割った。直近高値(6月下旬)に比べ9%程度安い。原油相場の下落を反映。夏はLPGが不需要期で割安となる。石化原料にLPGを使う企業が増加、余剰感は解消しないとの見方が多い。※日経7-9/16P18
  14. 素材:ナフサ/石油化学製品の基礎原料ナフサの国産基準取引価格-4四半期連続で下落。28日に確定した4-6月期/1キロリットル31,600円と、1-3月期に比べ8%安い。円高・ドル安で海外産ナフサの輸入価格が下がった影響で、約7年ぶりの安値水準。ナフサ/輸入品が内需の半分以上を占める。7-9月期はさらに下落するとの見方も。※日経7-29/16P23
  15. 素材:塩化ビニ-ル樹脂/建設資材に使う塩ビのアジア市場向け輸出契約価格が2カ月連続下落。7月積み価格/前月比で1トンあたり30ドル(3-4%)安い。有力輸出国のインドが雨期に入り需要鈍化。台湾化学大手FPCが需要家との間で決めた指標価格/インド向けが1トン830ドル(運賃・保険料込み)、中国・東南アジア向けが770ドル(同)。※日経7-12/16P20
  16. 素材:塩化ビニ-ル樹脂/汎用合成樹脂であるアジア市場向けの輸出契約価格が3カ月ぶりに反発。8月積み価格/前日比で1トンあたり40ドル(5%)高い。塩ビ樹脂は塩ビ管など建材向けの需要が多いが、有力輸出先のインドの需要が堅調なうえ、メ-カ-の生産トラブルなどで供給が減ったのが影響。※日経7-22/16P21
  17. 素材:塩化ビニ-ル樹脂/指標となる台湾化学大手のFPCの輸出価格(運賃・保険料込み)-インド向けが1トン870ドル、中国や東南アジア諸国向けが810ドル。日本勢は10-20%高い価格で決まったようだ。アジア市場向け/一時的に減少(工場トラブルで)。※同上
  18. 素材:インキ世界最大手のDIC/2016年6月中間期連結見込み-営業利益は前年同期比15%増の260億円弱と、従来予想を10億円程度上回った。主力のインキ事業で食品などの包装材向けの出荷が伸び、大型テレビ向けの液晶材料事業は中国向けの販売が計画を上回った。売上高は9%減の3700億円前後(計画/3800億円)。※日経7-12/16P17
  19. 塗料:川上塗料/2016年5月中間期連結-減収減益。売上高29億円(前年同期/32)、経常益1.41億円(同/1.79)、利益0.96億円(同/1.08)。16年11月期連結見通し/売上高62億円、経常益2.73億円、利益1.91億円。※日経7-15/16P17
環境関連
  1. バイオマス発電:ソフトバンクグル-プ/木質燃料などを使うバイオマス発電所を建設-2019年ごろの稼働をめざして建設地の検討開始(候補地/和歌山県御坊市など)。同社/4月の電力小売り自由化を受けて、携帯電話と電力のセット割引きを始めている。計画中も含めたソフトバンクグル-プ全体の再生エネ発電能力/約50万kw、約20万世帯分。※日経7-17/16P7
  2. バイオマス発電:クラボウ/間伐材から作る木質チップを燃料に発電する「徳島バイオマス発電所」(阿南市)を竣工。すでに1日から営業運転開始。発電した電力は再生可能エネルギ-の固定価格買い取り制度を利用して売電。徳島工場の遊休地に建設/投資額は約33億円。年間発電量/約4000万kw時。燃料/スギやヒノキの間伐材の木質チップ。※日経7-28/16P4
  3. バイオマス発電:太平洋セメント/バイオマス発電による売電事業に参入。岩手県大船渡市に235億円を投じて発電設備を新設、新電力大手のイ-レックスに販売。8月に電力卸売りの子会社設立(資本金40億円)。発電能力/バイオマス発電では国内で最大規模の75,000kw。2019年秋稼働予定。燃料/ヤシ殻や低価格のパ-ムヤシ空果房(利用技術開発)。※日経7-29/16P11
  4. 環境産業:2014年の国内の環境関連産業の市場規模/約105兆4133億円(前年比1.3%増)。統計開始の00年以降初めて100億円規模になったと推計。雇用者数/過去最多の約250万人。市場規模/00年の58億円に比べ約2倍に。分野別/廃棄物処理・資源有効利用-約45兆円、再生エネやLEDなど省エネ関連-約37兆円。※日経7-29/16P14
アジア関係/その他
  1. アジア:ミャンマ-/三菱商事と三菱地所-2020年度にミャンマ-の最大都市ヤンゴンで複合ビルを開業する。地元企業で不動産開発を手がけるヨマ・ストラテジック・ホ-ルディングスと組み、約4ヘクタ-ルの敷地にオフィスビルなど4棟建設。事業費/約600億円。官民ファンドの「海外交通・都市開発事業支援機構」も参画し、中心地を開発。マンション棟とホテル棟も設ける。※日経7-11/16P11
  2. アジア:タイ/バンコク・ポスト情報-高齢化が進む東南アジアで、退職者向け住宅の需要が高まりつつある。特にタイはASEANだけでなく域外から老後の定住先を求める高齢者の関心を集めている。国連予測/ASEANの65歳以上の人口-2025年までに、00年から430%増の5700万人。高齢者の移住がタイで大きなビジネスチャンス。※日経7-20/16P9
  3. アジア:タイ/大和ハウス工業-タイで物流施設開発。27日付で設立する合併会社がタイで物流施設の建設や運営を担う。ASEANではベトナムやインドネシアなどに続く進出、成長分野と位置づける海外展開に弾みを付ける。合併会社/「WHAダイワロジスティクスプロパティ」には大和ハウス49%(37億円)、タイ物流施設大手WHAコ-ポレ-ションPCL51%出資。※日経7-27/16P13
  4. アジア:ベトナム/三菱商事-ベトナムで中間層向けの大規模な住宅開発に乗り出す。同国の不動産大手ビテクスコ・グル-プと組み、再開発地区に最大8700戸を建てる計画に参画(高層マンション17棟/約7700戸、複数世帯が住む広さの住宅/1000戸)。総事業費/2000億円規模。商社など/アジアで台頭する中間層を取り込む動きが拡大。※日経7-27/16P11
  5. アジア:ベトナム/三菱商事-ハノイの中心部から8キロ離れた開発地区に住宅を建設。販売価格/高層マンションは1戸当たり70-80㎡で、1500万円前後。30-40歳代の会社員や公務員らを主な顧客層と想定。複数世帯住宅「ショップハウス」は6000万~7000万円(1戸当たり300㎡/親戚などが資金を出し合う)。低層棟は11月、高層棟は来春販売開始。※同上
  6. アジア:中国/日本ペイントホ-ルディングス-中国で塗料生産を増やす。3年間で約300億円投じ、内陸部の大型工場2カ所、建築用塗料の生産拠点を9カ所新設(全拠点数/29→38カ所に)。自動車を含めた2020年の中国での生産能力を15年比7割増の年360トンにする。環境規制に伴い有機化合物を使わない建築用の同社製品販売好調。※日経7-15/16P16
  7. アジア:中国/同上-販売網拡大。18年末までに総店舗数を15年末比5割増の65,000店以上に。このうち日本ペイント製品だけを扱う「専売店」は3300店と1割増。アフタ-サ-ビスを手掛ける拠点も設ける。中国での住宅内装のシエアを現在の3割から最大5割に引き上げる。中国の塗料市場/世界最大で、建築用塗料で7000億円程度。※同上
  8. アジア:中国/同上-連結売上高に占める中国などアジア事業の比率は16年3月期に6割に達した。今回の供給体制整備で、16年3月期で2328億円だった中国事業の売上高を早期に3000億円以上に引き上げる。※同上
  9. アジア:中国/国家統計局情報-6月の70大中都市住宅販売価格は、前月と比べて上昇した都市の数は前月に続き減少し、上昇幅も縮小した。新築分譲住宅と中古住宅の価格/前月に比べ上昇した都市はそれぞれ55と48で、前月に比べそれぞれ5と1減少。価格が下落した都市/同10と14で、同6と1増加。※京貿
  10. アジア:中国/人民銀行情報-不動産融資が加速し、不動産部門の業績回復が続いている。6月末の金融機関の不動産融資残高/前年同月比24%増の23.94兆元(1元=約16円)で、伸び率は第1四半期末を1.8ポイント上回った。上半期の融資額/2.93兆元で、前年同期より1.04兆元多かった。※京貿
  11. アジア:中国/人民銀行情報-6月末の個人住宅ロ-ン融資残高は30.9%増の16.55兆元で、伸び率は3月末を5.4ポイント下回った。上半期の融資額/2.36兆元で、前年同期より1.25兆元多かった。※同上
  12. アジア:中国/北京市「新京報」情報-「中国の住宅価格は結局のところバブルなのか」?中国の住宅価格、少なくとも一線都市の住宅価格は根本的にはバブルでないとする声が市場で高まっている。理由/一線都市の住宅は完売し、かつ依然として購入制限が行われており、需給関係に基づけば、一線都市の住宅価格にはバブルは存在しないと。※同上
  13. アジア:アジア/パナソニック-LEDなどの照明器具の日本を除くアジアでの売上高を2018年度に500億円と15年度比6割増やす計画。販路拡大に向け、インドネシア、中国、インドで重点的に増やす。同社の照明器具の海外売上高/15年度に800億円。うちアジアは約4割を占めるが18年度に同比率を5割程度に引き上げる計画。※日経7-15/16P16
  14. 海外:オ-ストラリア/住友林業-豪州の住宅会社ウイズダムグル-プを買収する方針。29日にも株式の51%を同社のオ-ナ-らから取得、現地での営業力を高める。豪州で庭の造園やプ-ルの設置工事も始める。国内市場の縮小を受け、移民などで人口増加の続く豪州と米国を重視。両国合計で2019年3月期に国内並みの年約8000戸供給。※日経7-29/16P12
  15. 海外:オ-ストラリア/住友林業-29日、豪州の住宅会社ウイズダムグル-プ買収を正式に発表した。同日/株式の51%を取得した。※日経7-30/16P12
■トピックス 
 産業天気図7-9月/円高で化学が悪化-「薄日」は11業種  <日経7-3/16P7,24,25>
  • 日経/主要30業種を対象にまとめた2016年7-9月期の産業天気図予測-概要:化学の1業種が4-6月期より悪化。円高の進行で価格競争力が低下し、原油価格の上昇による原料コストの増加も逆風になる。全体では5段階評価の上から2番目の「薄日」が1業種減って11業種となる。→EUの離脱を問う英国の国民投票で「離脱派」が勝利したことにより、円相場は一時1ドル=99円まで急騰。円高傾向が続けば輸出への逆風が強まると懸念する経営者は多く、悪化する業種がさらに増える恐れがある。化学は「薄日」から一段階下がって「曇り」になる。→主要30業種の天気図/7-9月産業天気図予測<( )内/▲は減少、-は横ばい>/「晴れ」2(-)、「薄日」11(▲1)、「曇り」10(1)、「小雨」6(-)、「雨」1(-)。→住宅関連分野の天気  図は次の通り。
  • マンション・住宅/「小雨」→「小雨」:販売価格は上昇傾向/消費税率引き上げの再延長が決まった。今夏は住宅の駆け込み需要が見込まれていたが、消費者が購入を急ぐ大きな理由が消えた。マンションは建築費高騰で販売価格が上昇傾向。売れ行きは引き続き厳しく、郊外の物件では販売会社が供給戸数を絞っている。都心の高額物件は堅調な売れ行きを保つ見込み。
  • 建設・セメント/「薄日」→「薄日」:建設の民間受注堅調/建設受注は都市再開発関連など民間工事を中心に引き続き堅調。年後半にかけて作業員の人件費の上昇を予測する声が多いが、資材価格は足元では総じて落ち着いた環境にある。セメントは公共工事など国内需要の冷え込みが響くが、品質の良さを武器に海外のインフラ整備向けなどで輸出は堅調に推移する。
  • 鉄鋼・非鉄/「小雨」→「小雨」:東京五輪需要に期待/中国の過剰生産による市況悪化は底を打ち、価格は急上昇したが、足元は調整局面にある。輸出が採算割れとなる状況からは脱した。国内の鋼材需要は弱いが、東京五輪に向けた開発案件が立ち上がるとの期待が強い。アルミは自動車の軽量化やボトル缶の需要が強く堅調。銅は依然として価格が低迷している。
  • 石油/「小雨」→「小雨」:国内の収益環境悪化/足元の原油価格は1バレル当たり40ドル台半ばまで回復した。ただ依然として低水準との見方が多く、原油や天然ガス開発は停滞が続く。一方、元売り各社は、円高の進行や東南アジアの需要減により順調だった輸出環境が厳しくなった。国内への製品供給が増えており、給油所で価格競争が激化し収益が悪化している。
  • 化学/「薄日」→「曇り」:高稼働も円高懸念/国内需要が堅調なため、多様な化学製品の原料となるエチレンの国内設備の稼働率は秋ごろまで高水準が続く。ただ円高進行が続けば、昨年から減少基調にある輸入製品の競争力が高まり、再び流入が増える懸念もある。原油価格の反転上昇も逆風だ。合成繊維の原料など一部の化学製品では供  給過剰が続く。
  • 産業・工作機械/「小雨」→「小雨」:国内需要が焦点/4月の工作機械受注額は32カ月ぶりに1000億円を下回り、厳しい状況が続く。国内は7,8月に補助金による受注増加が期待されるが、大幅な伸びは期待しにくい。輸出は欧米の自動車や航空機向けがけん引し、前年並みの水準が続きそうだ。景気減速の影響で停滞が続く中国も底を  打ったという声が多い。
 
 
■情報源:※日経=日本経済新聞 四国版 ※京貿=日本国際貿易促進協会京都総局
       ※国貿=国際貿易          ※高新=高知新聞