■住宅関連情報/2019年6月 ■             
<住宅、リフォ-ム、ロ-ン、建材・住設・家具・合板・木材、建築・ゼネコン・不動産、塗料・素材、環境、アジア>

住宅関連
  1. 住宅着工動向:国土交通省/建築着工統計調査-5月の新設住宅着工戸数は前年同月比8.7%減の72,851戸。減少幅は2018年1月以来1年4カ月ぶりの大きさ。QUICKまとめた市場予測の中央値(4.2%減)も下回った。季節調整済みの年率換算値では前月比3.3%減。貸家や、マンションなどの分譲住宅着工が低調だった。※日経QUICKニュ-ス6-28/19
  2. 住宅着工動向:同上/△貸家-15.8%減の26,164戸と9カ月連続減。金融機関の融資の厳格化などで「民間資金による貸家」が20.5%減、24カ月連続減が影響。△分譲住宅-11.4%減の21,217戸と2カ月連続減。内訳/マンションが22.7%減の9165戸、一戸建て住宅は0.4%減の11,899戸。△持ち家-6.5%増の4,826戸と8カ月連続増。※同上
  3. マンション動向:不動産経済研究所情報/5月の首都圏の新築マンション発売戸数-前年同月比10%減の2206戸、5カ月連続で減少。物件価格の高止まりで購入者の動きが鈍り、業者が在庫圧縮を優先した影響が出た。10月の消費増税前の駆け込み需要もあまりみられないようだ。※日経6-18/19P12
  4. マンション動向:同上/地域別-最大のシェアを占める東京都区部は781戸と36%減。「今売り出している物件の売れ行きが鈍い。新規の物件の発売時期を遅らせる動きが出た可能性もある」(同研究所)。7月から都区部では、五輪後の選手村を改築して分譲するマンションなどの発売が控えており、消費者が様子見しているとの見方もある。※同上
  5. マンション動向:同上/5月末の販売在庫数-前月比1%減の7655戸で、18年5月末より1278戸多い。5月の1戸当たりの価格/6093万円と前年同月比63万円(1%)上昇し、高水準が続く。契約戸数/1323戸で月間契約率は60%。好不調の目安とされる70%を2カ月連続で下回った。※同上
  6. 住宅:賃料動向/東京カンテイ情報-5月の分譲マンションの平均募集賃料。首都圏/1㎡当たり2927円で前月比1.1%上昇。5カ月連続で前の月を上回った。賃料水準の高い東京23区はわずかに上昇したものの、都全体では5カ月ぶりに下落。同社/賃料相場が秋ごろまで弱含みの基調になりそうだとみる。※日経6-14/19P23
  7. 住宅:賃料動向/同上-首都圏の内訳。東京都/0.5%安い3469円、神奈川県/0.9%安い2154円、千葉県/0.8%安い1619円。唯一プラスだった埼玉県も上昇率は0.1%どまり。近畿圏/1880円で前月比0.7%下落。中部圏/1767円で1.6%下落。※同上
  8. 住宅:日本ハウスホ-ルディングス/2019年4月中間期連結-赤字。売上高185億円(前年同期/169)、経常益▲5.50億円(同/▲6.47)、利益▲5.59億円(同/▲7.10)。売上高/9%増-営業強化で住宅事業の受注が増えた。19年10月期連結見通し/売上高490億円、経常益50.00億円、利益33.00億円。※日経6-4/19P19
  9. 住宅:大和ハウス工業/社外取締役を除く16人の取締役に支給する2019年度の賞与総額-当初予定の10億円4500万円から2割減らし、8億3600万円にすると表明。25日の定時株主総会に諮る。中国のグル-プ会社での巨額資金流出や、日本国内での不適切な賃貸アパ-トなどを建てた問題の責任を明確化。執行役員/一律1割減。※日経6-4/19P15
  10. 住宅:レオパレス21/宮尾文也社長:日経取材に対応/新規のアパ-ト受注の営業活動を2020年3月期中は停止する方針を表明。同社/昨春に表面化した施工不良のアパ-ト問題を巡り、国土交通省から10月までの改修工事の完了を指示されている。工事を終えた物件は一部にとどまり、問題収束の取り組みを最優先する。※日経6-4/19P15
  11. 住宅:レオパレス21/管理している部屋数のうち実際に入居している割合「入居率」/5月-81.95%。2018年春に施工不良問題が表面化して以来、前年同月を下回るのは10カ月連続で、経営への影響が広がっている。サブリ-ス方式では、入居率が80%を下回ると資金が流出する「逆ざや」になるといわれている。※日経6-8/19P11
  12. 住宅:レオパレス21/施工不良が見つかったアパ-トの修繕費用に備えるため、自社で保有する賃貸マンションを売却。2020年3月期は簿価で約140億円が対象。「サブリ-ス」事業は施工不良物件の入居者の募集停止で採算が悪化、自社物件の売却で資金を手当てする。資金繰りに余裕はない。「安心材にしたい」(宮尾社長)と。※日経6-12/19P15
  13. 住宅:レオパレス21/施工したアパ-トのうち新たに1138棟で不備が見つかった。施工不良の物件/4月末時点の15,628棟から5月末時点では16,766棟に拡大。同社が手がけた全39,085棟で不備の有無を調べている。5月末までに調査を終えた22,056棟のうち8割弱で不備が見つかったことになる。※6-11/19P14
  14. 住宅:レオパレス21/同社設計で他社施工の766棟のアパ-トでも施工不良が発覚。1980年代に建てたアパ-トが中心で、延焼を防ぐ部材がなかったり隙間があったりした。改修工事は他社工務店が担うため、2020年3月期に追加の費用計上はない。他社が施工した4745棟のうち17日時点で869棟の調査終了、9割弱で不備発覚。※日経6-22/19P11
  15. 住宅:ファ-スト住建/2019年4月中間期連結-初公開。売上高209億円、経常益18.20億円、利益11.80億円。19年10月期連結見通し/売上高464億円、経常益44.50億円、利益29.00億円。※日経6-8/19P13
  16. 住宅:東建コ-ポレ-ション/2019年4月期連結-減益。売上高3285億円(前期/3285)、経常益160.57億円(同/203.41)、利益108.32(同/125.83)。20年4月期連結見通し/売上高3300億円、経常益136.99億円、利益88.73億円。純利益/18%減-2年連続減。投資用不動産の融資/厳しく-賃貸マンションの新規受注伸び悩む。※日経6-13/19P19
  17. 住宅:土屋ホ-ルディングス/2019年4月中間期連結-赤字。売上高117億円(前年同期/98)、経常益▲6.22億円(同/▲8.67)、利益▲4.76億円(同/▲6.60)。19年10月期連結見通し/売上高267億円、経常益3.19億円、利益1.28億円。※日経6-15/19P15
  18. 住宅:施工不良問題/国土交通省の外部有識者らによる検討会-レオパレス21や大和ハウス工業の物件で施工不良が相次いで見つかった問題を受け、今夏にも再発防止策をまとめることを明らかにした。国が大手住宅事業者を対象に品質管理の実態を定期的にチェックする仕組みの導入などを検討している。※日経6-6/19P32
  19. 住宅:不適切物件/大和ハウス工業-国の認定を取得していない基礎を使った賃貸アパ-トや戸建て住宅が新たに約1900棟見つかった。不適切物件は従来の公表数から倍増し約4000棟になった。社長直轄の法令順守部門を設けるなど再発防止策も公表したが、ずさんな体制が明らかになり、ブランド力低下は避けられない状況だ。※日経6-19/19P1,15
  20. 住宅:融資資料改ざん/アパ-ト施工・管理を手がける東証1部上場のTATERU-建設資金の借入希望者の預金デ-タを改ざんしていた問題で、国土交通省は同社に業務停止命令を出す方針固めた。預金残高を実際より多く見せ金融機関の審査を通りやすくしていた。国交省/会社ぐるみで改ざん、不正が全国に拡大と、問題視。※日経6-18/19P1
  21. 住宅:中古住宅/東京カンテイ情報-5月の中古マンションの平均希望売り出し価格(70㎡換算)は首都圏で3740万円と前月比1.3%上昇。東京都-横ばいの5002万円、23区-5541万円と0.2%下落。神奈川県など3県/上昇に転じた。埼玉県-2325万円と2.1%上昇。※日経6-21/19P24
  22. 住宅:中古住宅/同上-近畿圏は1.5%高い2306万円。大阪市などで上昇基調が続く。中部圏/1938万円と0.8%上がったが、名古屋市は下落に転じた。※同上
  23. 住宅:中古住宅/東京カンテイ情報-中古の戸建て住宅価格が下がっている。5月の平均希望売り出し価格/首都圏-前月比0.2%安い3219万円。マイナスは3カ月連続で最も高価な東京都の下落幅が大きく首都圏の平均も押し下げた。価格高騰で購入希望者に様子見の姿勢が強まっているようだ。※日経6-22/19P17
  24. 住宅:中古住宅/同上-都県別動向。東京都/0.7%安い5132万円。3月の5856万円で直近のピ-クとなったが、4月に5170万円と11.7%下落し2カ月連続のマイナス。価格高騰で調整につながっているようだ。千葉県/0.1%安い2157万円、神奈川県/3473万円で横ばい。埼玉県/2389万円で0.2%上昇。※同上
  25. 住宅:中古住宅/同上-近畿圏は2541万円で、0.1%のプラスに転じた。大阪府が1.4%高い2634万円で上昇幅が大きい。中部圏は0.5%安い2252万円で、2カ月連続で下落。※同上
  26. 住宅:中古住宅/システム開発のノンプロ-カ-ズ(大阪市)-中古住宅の売買マッチングサイト「インスペ買取」を開く。買い取る不動産会社と売りたい個人をつなぐ。成約前に雨漏りやシロアリの被害など物件の情報を調べ、修繕リスクを解消。同社の受取手数料を抑え、物件成約価格を通常より5%程度高くしたい考え。不動産会社/1年後に2000社へ。※日経6-24/19P7
  27. 住宅:空き家/国土交通省情報-空き家対策特別措置法に基づく対策計画、1051市区町村が3月末までに策定を終えたと公表。全体の60%に当たり、前回調査(昨年10月時点)から11ポイント上昇。市区町村に策定義務はないが、本年度中に70%を超える見通し。背景/「倒壊や景観悪化などに住民の懸念が高まってる」(同省)。※日経7-1/19P38
  28. 住宅:空き家/同省-計画には空き家の撤去や活用の方針などを盛り込む。都道府県の策定率/高知と大分100%、石川95%、富山93%。特措法施行の2015年以降、倒壊などの恐れがあると、所有者に助言・指導した「特別空き家」は541市区町村15,586件。このうち41件は行政代執行により、強制的な取り壊しなどが実施された。※同上
  29. 土地:財務省/政策-2020年度にも、相続人がいない土地を国有化しやすくする制度をつくる。相続できる親族がいない高齢者に対し、土地を国に譲る契約を生前に結んでおくよう促す。所有者不明の土地の増加は市街地の再開発や防災面で問題になっており新制度をさらなる増加の防止につなげる。※日経6-14/19P5
住宅リフォーム関連
住宅ロ-ン関連
  1. ファンド:三井住友信託銀行/英運用会社のアバディ-ン・スタンダ-ド・インベストメンツと共同で、主に日本の中古住宅へ資金を投じるファンドを6月中に立ち上げる。欧州を中心に投資家からの資金を募り、最大1000億円の運用規模をめざす。老朽化した物件を取得し、リノベ-ションで価値を高めてから売却する。※日経6-4/19P7
  2. ファンド:同上/ファンドが組み入れる対象-東京や大阪、名古屋などの都市圏にある賃貸マンションや高齢者向け住宅、企業の社宅、学生寮。運用期間/10年を想定、運用利回り/年10%前後を見込む。空き家や空き室が増え、政府は住み手の安心感を高めようと政策面から市場の活性化を後押ししている。※同上
建材・住設・家具関連
  1. 建材:建設用鋼材/自動車や機械、家電など幅広い分野で使う「薄鋼板」(熱延、冷延、表面処理の主要3品種)の国内在庫が大幅に増えている。4月末在庫/3月末比68,000トン(1.5%)増の4,534,000トンと10年2カ月ぶりに450万トン超え(需給均衡目安/400万トン)。中国などの鋼材輸入が高水準で続き、日本の高炉の生産も復調。※日経6-4/19P22
  2. 建材:建設用鋼材/家電や家具に使う「冷延鋼板」の市中価格が約3年ぶりに下落。背景/中国景気減速に伴う輸入材の増加や、国内需要の一部停滞で在庫の高止まり。冷延鋼板/国内の普通鋼生産量の1割占める。東京地区で市中の問屋が扱う価格/現在-1トン87,000円前後。大型連休前比1000円(1%)安い。※日経6-8/19P17
  3. 建材:建設用鋼材/同上-表面処理鋼板も値下がりした。冷延物/1トン106,000円前後、熱延物/1トン98,500円前後と、大型連休前比それぞれ約1000円下がった。※同上
  4. 建材:建設用鋼材/日本製鉄-7月出荷分から、自動車や家電、建築などで幅広く使う薄鋼板(熱延、冷延、表面処理鋼板など全品種)を値上げ。一般流通(店売り)向け価格/1トン当たり5000円(6-7%)引き上げる方針で、商社や問屋に申し入れ開始。足元の市中価格は弱く、コスト上昇と価格下落の「ねじれ」の中の値上げ。※日経6-12/19P18
  5. 建材:建設用鋼材/「ときわ会」まとめ-5月末時点のH形鋼在庫量は4月末と同じ226,500トン。五輪関連向け需要の一服感などから荷動きは緩いが、問屋などの仕入れが少なく入庫量が減ったため在庫は横ばいだった。5月の入庫量/73,600トンで、前月比11.1%減。出荷量/73,600トンで、前月比2.0%減。※日経6-12/19P13
  6. 建材:建設用鋼材/東京製鉄-全鋼材価格を7月契約分から引き下げる。引き下げは2016年10月契約分以来2年9カ月ぶり、下げ幅は1トン当たり3000-5000円(1割弱)。米中貿易摩擦の激化に伴い海外市況が軟化、割安な輸入材が国内に流入。国内需要の一部停滞、在庫が増加。建値を修正し販売をてこ入れし、市況を立て直す。※日経6-18/19P18
  7. 建材:建設用鋼材/同上-7月の契約価格。熱延コイル/前月比5000円(7%)安い1トン69,000円、熱延鋼板/3000円(4%)安い76,000円、厚鋼板/4000円(5%)安い79,000円、H形鋼/4000円(4%)安い85,000円。みぞ形鋼なども5000円下げている。国内の建設市場/中長期で堅調が続くとみられる。日本製鉄は値上げ-真逆の動き。※同上
  8. 建材:建設用鋼材/神戸製鋼所-薄鋼板(薄鋼)の主要3品種(熱延・冷延・表面処理)の価格を、7月出荷分から1トン当たり5000円以上引き上げる。鉄鉱石など主原料のほか、資材費や運送費の高止まりでコスト負担が重いためだ。コストを転嫁し、収益を改善する。日本製鉄も店売り向けを中心に1トン5000円値上げを打ち出している。※日経6-16/19P28
  9. 建材:建設用鋼材/同上-値上げは「ひも付き」と呼ばれる大口需要家向けの出荷や、「店売り」と呼ばれる市中の問屋などの国内一般流通向けの出荷などが対象。市中価格/熱延鋼板(東京地区)は現在1トン84,000円前後。値上げが問屋などの販売価格に反映された場合、6%程度の上昇になる計算だ。※同上
  10. 建材:建設用鋼材/日本製鉄-建築の配管や機械の部品に使う炭素鋼鋼管の国内向けで全品種を値上げする。値上げ幅/品種にもよるが、現在の価格に対して最大で10%程度。原材料や輸送費などのコスト負担が増しており、製品価格への転嫁で採算を改善。「ガス管」の東京地区の市中価格は高炉メ-カ-品で1トン15万円前後。※日経6-29/19P18
  11. 建材:セメント/セメント協会情報-5月のセメント国内販売量は前年同月比5.6%減の3,176,912トン。大型連休で出荷日が前年同月より少なかったことなどが響いた。前年同月を下回るのは2カ月ぶり。中国を除く地区で前年を下回った。※日経6-21/19P24
  12. 建材:産業資材/景気動向に敏感な資材や燃料の企業間取引価格を基に算出した日経商品指数42種(1970年=100)の6月末値/181.001、前年同月比4.394ポイント(2.4%)下落。前年同月比でのマイナスは7カ月連続。下げ幅/5月(2.5%)と比べほぼ横ばい。非鉄や石油、化学などが下落基調。鋼材では冷延鋼板が前月比で下落。※日経6-29/19P18
  13. 建材:産業資材/非鉄金属や石油化学などの産業素材の国内価格下落。米中摩擦を背景にした需要不振が国内価格に波及/主要14品目のうち9品目が半年前より下落。下落品目/冷延鋼板、鋼条、黄銅丸棒、ベンゼン、液晶パネル、鉄スクラップ、合成ゴム、段ボ-ル古紙、DRAM。上昇品目/低密度ポリエチレン、H形鋼、鋼管、上質紙、コ-テッド紙。※日経6-29/19P18
  14. 建材:神島化学工業//2019年4月期単独-増収増益。売上高222億円(前期/216)、経常益9.18億円(同/7.00)、利益6.61億円(同/4.68)。20年4月期単独見通し/売上高227億円、経常益10.00億円、利益7.00億円。※日経6-13/19P19
  15. 建材/住設:LIXILグル-プ/会社側の社外取締役候補による記者会見開催-社外取締役の1人であるコニカミノルタの取締役会議長を務める松崎正年氏は、次期最高経営責任(CEO)決定まで時間がかかるとして「3カ月間から6カ月間は暫定CEOを置く」と。暫定CEOは会社提案の社外取締役候補、9人の中から選ぶ。総会前に選任。※日経6-6/19P14
  16. 建材/住設:LIXILグル-プ/取締役候補を株主提案した前社長兼最高経営責任者(CEO)の瀬戸欣哉取締役らが総会検査役の選任を東京地裁に申し立てた。25日の定時株主総会の招集手続や決議の方法を調査するのが目的で、地裁が検査役を選任する。同社/6日付で申立書を受け取った。※日経6-8/19P11
  17. 建材/住設:LIXILグル-プ/元リコ-社長の三浦善司氏(69)を暫定の最高経営責任者(CEO)に選任。創業家の潮田洋一郎会長兼CEOは25日の定時株主総会後、退任することを表明済み、総会で会社案の取締役候補が選任されれば、三浦氏が暫定CEOを最長で約半年、務める。その間に正式の次期CEOを決める。瀬戸氏も意欲。※日経6-12/19P12
  18. 建材/住設:LIXILグル-プ/首脳人事を巡る混乱が続く同社で篠﨑・進士法律事務所の進士肇弁護士が25日の定時株主総会の検査役に選任。会社側とは別の取締役候補を提案している前社長兼最高経営責任者・瀬戸欣哉氏ら株主/招集手続、議決方法などを第三者の立場で監視する検査役の選任を東京地裁に申し立ていた。※日経6-15/19P12
  19. 建材/住設:LIXILグル-プ/経営権を会社側と争っている前社長兼最高経営責任者の瀬戸欣哉取締役らは20日、会社提案を支持するよう株主に求めた会社側の手法が不公正な勧誘に当たるとして差し止めを求めた仮処分申立が東京地裁に却下された公表。瀬戸氏らは地裁の決定に即時抗告した。※日経6-21/19P15
  20. 建材/住設:LIXILグル-プ/25日夜発表-瀬戸欣哉氏の最高経営責任者(CEO)への復帰。同日の株主総会では株主側が提案した取締役候補8人全員の選任が可決され、全取締役14人の過半数を確保。会社側が提案した候補のうち2人は否決される異例の事態となった。経営トップの混乱をめぐり約8カ月続いた問題が収束。※日経6-26/19P1,3,13
  21. 建材/住設:LIXILグル-プ/25日開催の株主総会で、取締役に再任された最高経営責任者に復帰した瀬戸欣哉氏に対する賛成比率は53.7%。取締役選任には株主の過半数の賛成票を得ることが必要で、これをわずかに上回った。瀬戸氏ら株主側が提案していたほかの候補者の賛成比率も軒並み5割強と薄氷の可決だった。※日経6-27/19P16
  22. 建材/住設:LIXILグル-プ/社長兼最高経営責任者に復帰した瀬戸欣哉氏-日経取材対応。選任された14人の取締役について、人数の多さを指摘/「他の取締役とも相談するが、来年以降、会社の提案として取締役を5~9人ぐらいに絞らなければならない」と。事業持ち株会社を堅持、純粋持ち株会社への移行はないと強調。※日経6-28/19P15
  23. 建材/住設:社長兼最高経営責任者に復帰した瀬戸欣哉氏-記者団取材対応。主力のサッシ事業(売上高の約3割占める)について生産性を改善し、「将来的には(LIXILグル-プ全体の)事業利益率で10%程度を目指したい」(2019年3月期/0.7%)、サッシ部門/「固定費が高く、損益分岐点が高い」と。売上成長より利益成長を追うと。※日経6-29/19P7
合板・木材関連
  1. 合板:農林水産省情報/5月の国産針葉樹合板の在庫量-133,201立方mと、前月比6.6%減。減少は2カ月連続。戸建て住宅着工が上向いたうえ、メ-カ-の値上げ表明で先高観が強まり、引き合いが増えてことが主因。出荷量/2.4%増の263,938立方mと3カ月連続で前月を上回った。生産量/0.8%減の255,216立方m。※日経6-27/19P23
  2. 木材:国有林/改正国有林野法-民間の林業経営者の参入を後押しする改正国有林野法が可決、成立。国有林の木を10年程度の長期間、伐採できる権利を民間の林業経営者に与え、規模の拡大を目指す林業経営者を支援する。※日経6-6/19P4
  3. 木材:輸入丸太/住宅に使う北米産丸太の対日価格が下落。日本や北米の住宅着工が底堅いなか、競合する欧州材が値下がりしているためだ。欧州材/日本とEUの経済連携協定(EPA)発効に伴う関税の引き下げに加え、円高・ユ-ロ安などを背景に値下げ余地が拡大。競争力確保ために北米産丸太が値下がりする構図がある。※日経6-29/19P18
  4. 木材:輸入丸太/同上-指標となる米松のIS級(直径30㎝以上)の6月積み価格は1000スクリブナ-(約5.4立方m)当たり850ドル前後(FAS=船側渡し)と前月より10ドル安い。屋根を支える部材に使う米松小径木(SLC級、直径20-28㎝)も10ドル安の800ドル前後(同)。ともに2カ月連続で値下がりした。日本の木材需要は堅調だ。※同上
不動産・建築・ゼネコン関連
  1. 不動産:日本不動産研究所情報/世界主要都市14の不動産調査-オフィスビル賃料の上昇率は大阪が最大。4月時点の賃料上昇率/大阪-前回調査時の2018年10月比4.2%上昇。大規模物件開発が少なく需給逼迫、初めて首位に。2位/バンコク、3位/シンガポ-ル、4位/香港、8位/東京(0.4%)。最大の下落率/ロンドン(▲2.4%)。※日経6-5/19P19
  2. 不動産:ジョ-ンズラングラサ-ル情報/国内不動産投資に一服感が出ている。低金利で資金調達しやすい環境にあるが、物件の価格が高騰し収益性が下がっているためだ。堅調な市況を背景に売り出し物件が少なく投資先の選定が難しくなっている。特に海外投資家が慎重姿勢に転じており、関係者からは様子見の空気が漂うとの声。※日経6-11/19P22
  3. 不動産:同上/2019年1-3月にオフィスビルや物流施設など商業用不動産の取引額-1兆2070億円と、前年同期比17%減。18年10-12月から2期連続で前年同期を下回った。海外投資家の不動産取得の減少が著しい。1-3月期/同42%減の1414億円、不動産投資額全体に占める割合は12%。18年の21%、17年の27%に比べても小さい。※同上
  4. 不動産:オフィスビル/三鬼商事情報-都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の5月の空室率は1.64%と前月比で0.06ポイント低下。低下は2カ月連続。4月に続き、月次デ-タの残る2002年1月以来の最低を更新。新築ビルの空室率/前月比0.30ポイント高い3.13%、既存ビル/0.07ポイント低い1.59%。5月完成の新築ビル/ほぼ満室。※日経6-7/19P18
  5. 不動産:オフィシビル/同上-都心5区の平均賃料は3.3㎡当たり21,396円と前月比0.55%(117円)上昇。上昇は65カ月連続。新築ビル/0.32%(100円)高い31,405円、既存ビル/0.63%(132円)高い21,142円。三幸エステ-ト/空室率について「下げ止まりに近づいているが、需要は底堅く、小幅な低下が続きそうだ」と。※日経6-7/19P18
  6. 不動産:不動産管理・仲介の日本エイジェント(松山市)/外国人の賃貸物件入居支援に乗り出す。物件情報を英語、中国語に自動翻訳する検索サイトを開設。首都圏と愛媛県で2万件を超す賃貸情報を公開した。接客時の通訳ツ-ルや入居中のトラブル対応など管理会社や物件オ-ナ-にも配慮する。初年度目標/100社、10万件の掲載。※日経6-25/19P35
  7. 不動産:同上/提携管理会社の経費-基本的なプランの場合、初期費用30万円と月額3万円で利用できる。このほか物件探しの問い合わせがあった場合、家賃3%相当の手数料(1人につき1件目のみ)を日本エイジェントに支払う。管理会社にとっては、新たに従業員を雇用するよりも手軽に、外国人対応ができるメリットがある。※同上
  8. 不動産:住宅ロ-ンコンサルティングのMFS(東京・千代田)/中古不動産売買のGAtechnologiesや、コンドミニアム・アセットマネジメントと提携。MFS/住宅の購入希望者が借入できる金額を計算した上で、実際に借入先をみつけて手続きを代行。さらに不動産会社を紹介。不動産会社から手数料を受け取る。購入希望者のサ-ビス利用は無料。※日経7-1/19P9
塗料・素材・原油関連
  1. 原油:日本の石油会社がサウジアラビアなどから長期契約で輸入する原油(DD原油)価格/5カ月ぶりに全油種で下落。5月積みの代表油種「アラビアンライト」/1バレル71.08ドルと前月積みより1.6%安い。指標となるドバイ原油が5月に下落したのを受けた。年明け以降、日本が輸入する原油価格は上昇を続けていたが、下落に転じた。※日経6-4/19P22
  2. 原油:原油相場が下落基調を強めている。アジア市場の指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格/3日-取引の中心となる8月渡しが1バレル60.30ドル前後と4カ月ぶりの安値を付けた。米国による中国やメキシコへの追加関税で原油需要が減るとの懸念が強まった。中東情勢の悪化で供給が減るとの懸念も一服。※日経6-4/19P22
  3. 原油:アジア市場の指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格/4日午後-下落。取引の中心となる8月渡し/1バレル59.70ドル前後と、前日に比べ0.60%安い水準で推移。1月中旬以来、約5カ月ぶりに60ドル台を割り込んだ。ニュ-ヨ-ク市場の原油先物が日本時間4日の時間外取引で下落したのを受けた。※日経6-5/19P19
  4. 原油:アジア市場の指標原油である中東産ドバイ原油のスポット価格/6日午後-反落。取引の中心となる8月渡し/1バレル59.10ドル前後と前日比1.20ドル安く、5カ月ぶりの安値で推移。前日にニュ-ヨ-ク原油先物が下落した流れを受けた。米エネルギ-情報局の統計情報/原油在庫が増加。ドライブシ-ズンだが、ガソリン在庫も増加。※日経6-7/19P18
  5. 原油:石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の主要産油国/7月初旬の会合で、6月末に期限を迎える協調減産を続けることで合意する見通しだ。イランと米国の対立など中東情勢の緊迫が原油価格への押し上げ圧力になっているものの、世界経済の減速に伴う需要の減退に警戒感が強いためだ。※日経6-25/19P9
  6. 素材:合成樹脂/ABS樹脂とポリカ-ブネ-ト(PC)樹脂の価格がアジア市場で下落。米中摩擦の長期化を背景に中国が樹脂調達を減らしているためだ。アジア市場でのABS樹脂の取引価格/足元で1トン1400ドル前後。直近の高値を付けた4月比1割安。PC樹脂/2-3月は1トン2100ドル台で取引、足元では2000ドルを割り込んだ。※日経6-14/19P23
  7. 塗料:ナトコ/2019年4月中間期連結-経常増益。売上高88億円(前年同期/81)、経常益7.93億円(同/7.32)、利益5.02億円(同/5.26)。19年10月期連結見通し/売上高180億円、経常益16.00億円、利益10.70億円。※日経6-5/19P15
環境関連
  1. バイオプラスチック:三菱ケミカルホ-ルディングス/2019年度中にタイで生産する生分解性プラスチックの原料を100%植物由来に切り替える。生分解性プラスチックに使う主原料のブタンジオ-ル(BDO)で、石油系からトウモロコシなどの糖を使った製品に切り替える。量産メドをつけた。欧米や日本へストロ-やカプセル式コ-ヒ-マシンの包装材などの用途で輸出する方針。※日経6-6/19P12
  2. バイオプラスチック:三井化学/植物原料のポリプロピレン(PP)の商用生産に向けた実験に乗り出す。自動車や家電部品として広く使われる汎用樹脂のPPでソルゴ-と呼ばれるアフリカ産のイネ科植物を発酵させて糖化したものを化学合成させた原料を使う。年内に千葉県茂原市の工場で量産に向けた実証実験を始める。※同上
アジア関係/その他
  1. アジア:中国/ニホンフラッシュ-江蘇省で物流倉庫を新設(木製ドア製造の生産子会社の敷地内/延べ床面積8900㎡-7月中旬完成)。ドアや収納家具など内装一式の施工を受注する体制を整え、施工を請け負う販売代理店も現在の80から5年以内に200に増やす。中国/「スケルトン」方式から「インフィル」方式へのトレンドに対応。積極経営継続。※日経6-4/19P31
  2. アジア:インド/パナソニック-インドで住まいや生活に関する事業展開を加速。直近ではキッチンなどの住宅部材の総合ショ-ル-ムを新設、バッテリ-で走行する電動の三輪タクシ-「リキシャ」の実証実験も開始。人口増が著しい巨大マ-ケットでいち早く先進的な事業を取り込み、中長期的な顧客開拓につなげたい考え。2025年度に100億円まで拡大を目指す。※日経6-25/19P15
■トピックス
  その1:対中投資残高が13.7兆円/日本2018年末-最多は55.6兆円の米国向け  <国貿6-15/19P1>
  • 財務省/5月24日発表:2018年末時点の対外直接投資残高/資産(日本から国外)-前年度末を6兆5626億円上回る181兆7038億円に達した。負債(国外から日本)-30兆7111億円で、1年前より1兆7848億円増加。主要相手国・地域の資産、負債  の関係は次の通り。
  • 日本の直接投資残高/主要相手国・地域(単位/億円)
      <資産>                 <負債>
       アメリカ    556,347   アメリカ      65,294
      イギリス    180,502    オランダ      46,255
      オランダ    146,562    フランス     37,614
      中国      136,647    シンガポ-ル  26,376
      シンガポ-ル  86,685    イギリス     26,056
      タイ       76,145     ケイマン諸島  16,734
      オ-ストラリア  73,784    スイス       14,582
      ケイマン諸島   51,929   香港       10,122
      韓国       43,218     台湾       7,359
      香港       36,437     中国       3,812
       
      備考)<資産>アジア向け投資/51兆4329億円、ヨ-ロッパ向け/49兆7359億円、中南米/12兆7886億円。
         <負債>アジアからの投資/5兆8935億円、ヨ-ロッパからの投資/15兆2069億
 その2:7-9月産業天気図-2業種悪化     <日経7-1/19P3,22,23>
  • 日経/まとめ-概要:主要30業種を対象にまとめた2019年7-9月の産業天気図予測/石油と人材派遣の2業種が悪化する。改善する業種はゼロで、製造業を中心に中国の景気悪化や米中貿易戦争への懸念が根強い。輸出や生産は落ち込み、先行き不透明感が高まっている。→30業種の天気図を点数化して集計した「日経産業インデックス(日経DI)」/10.0となり、4四半期連続で悪化する見通しだ。17年1-3月以来の水準に低下する。→動向/石油は「薄日」から「曇り」に悪化する。米国によるイラン制裁などで中東情勢が緊迫しており、原油の価格が上がり続ければ、原油の需要が減る要因となる。実需からみると、世界経済の減速によって需要が減少していくと懸念されており、市場の先行きは不透明になっている。人材派遣は「晴れ」から「薄日」に悪化する。米中摩擦によって、半導体や自動車など製造業での派遣需要に不透明感が漂っている。→主要30業種の天気図<( )内、▲は減少、-は横ばい>/「晴れ」2(▲1)、「薄日」11(-)、「曇り」10(1)、「小雨」5(-)、「雨」2(-)。住宅関連産業の予測は次の通り。
  • マンション・住宅/「曇り」→「曇り」:価格が高止まり/住宅ロ-ン減税の拡充など、10月の消費増税に備えた政府の対策の効果で新築のマンションと戸建て住宅には目立った駆け込み需要は見られない。大きな反動減も発生しないという見方が強い。価格が高止まりしたままの新築マンション契約率は、好不調の目安である70%を下回る状況が続く見通し。
  • 建設・セメント/「晴れ」→「晴れ」:都心の再開発など堅調/建設需要はJR東日本の新駅「高輪ゲ-トウェイ」周辺など首都圏の大型再開発を控えており、依然として堅調。人手不足で未着工の工事も積み上がり、需要超過が続いている。セメントは東京五輪へ向けた需要が一服したが、再開発やリニア関連工事で堅調に推移する。公共工事予算の伸びも追い風となる。
  • 鉄鋼・非鉄/「薄日」→「薄日」:欧州中心に市況悪化/世界の粗鋼生産は過去最高水準で、中国の内需向けに生産が高水準。一方で米国への輸出が難しくなったトルコ製などの鋼材が他地域に流れ、欧州を中心に市況が悪化している。国内は都市部の再開発案件など向けに好調だが、一部で人手や材料不足による工期遅れが続く。非鉄は半導体向け材料などで生産調整も。
  • 石油/「薄日」→「曇り」:油槽船襲撃に不安/5月の米国によるイラン産原油の全面禁輸に伴う市場の混乱は起きていない。ただ、米中貿易摩擦の長期化懸念など経済環境全体の不透明さに加え、ホルムズ海峡でのタンカ-船の襲撃など原油価格への不安要素も出てきた。150円前後のガソリン価格も情勢次第で大きく変動する懸念がある。
  • 化学・繊維/薄日」→「薄日」:米増産が波乱要因/堅調な内需により国内ではエチレン設備の高稼働が続く。景気に停滞感が広がる中国でも化学品の需要は底堅い。一方で、米国で新増設されたプラントからシェ-ルガス由来の化学製品の生産と出荷が本格化している。米中貿易摩擦で需要が鈍化する可能性も高く、世界的に需給が緩み市況が悪化する懸念が残る。
  • 産業・工作機械/「雨」→「雨」:米中摩擦で不透明感/工作機械受注額は5月まで8カ月連続で前年水準を割り込んだ。好況だった前年の反動も大きいが、米中貿易摩擦の激化で世界景気に不透明感が増し、企業の設備投資意欲は減退している。2019年度は下期にかけて工作機械の需要が回復するとの見方も多かったが、シナリオの修正が必要になる可能性も。


■情報源:※日経=日本経済新聞 四国版 ※京貿=日本国際貿易促進協会京都総局
       ※国貿=国際貿易          ※高新=高知新聞