■住宅関連情報/2020年1月 ■             
<住宅、リフォ-ム、ロ-ン、建材・住設・家具・合板・木材、建築・ゼネコン・不動産、塗料・素材、環境、アジア>

住宅関連
  1. 住宅着工動向:国土交通省情報/2019年12月の新設住宅着工戸数-前年同月比7.9%減の72,174戸、6カ月連続で減少。QUICKまとめ/市場予測の中央値は11.5%減。内訳/持ち家-8.7%減の22,294戸、5カ月連続減。貸家-10.3%減の27,611戸、16カ月連続減。分譲-5.1%減の21,593戸、2カ月連続減。※日経QUICKニュ-ス1-31/20 14:05
  2. 住宅着工動向:同上-2019年の新設住宅着工戸数は前年比4.0%減の905,123戸、3年連続で減少した。※同上
  3. 住宅着工動向:国土交通省情報/2019年11月の新設住宅着工戸数-前年同月比12.7%減の73,523戸、5カ月連続で減少。貸家の減少が大きく響いたほか、持ち家や分譲住宅も減少。QUICKまとめ/市場予測の中央値8.2%減、それよりも下げ幅が大きかった。季節調整済み年率換算値/前月比5.2%減。※日経QUICKニュ-ス12-26/195:05
  4. 住宅着工動向:同上/内訳-貸家は前年同月比17.5%減の28,779戸、15カ月連続減。金融機関の融資条件の厳格化で民間資金による着工数の30カ月連続減が響いた。公的資金による着工数も6カ月連続減。持ち家は同7.3%減の23,655戸と4カ月連続減。分譲住宅は同10.3%減の20,819戸、6カ月ぶりに減少。マンションの23.6%減が響く。※同上
  5. 住宅:マンション賃料/東京カンテイ情報-2019年12月の分譲マンションの平均募集賃料(1㎡あたり)は東京23区で3722円と前月から横ばい。東京都全体/3536円と横ばい。「都内で賃料の天井感が強まっている」(同社)。※日経1-17/20P18
  6. 住宅:マンション賃料/同上-首都圏は0.7%高の2936円。賃料水準の高い東京の物件が増えたのに加え、神奈川県も19年7月から続いていた下落に歯止めがかかった。近畿圏/前月より0.9%安い1857円と、3カ月連続でマイナス。中部圏/同0.9%高い1717円。※同上
  7. 住宅:マンション価格/不動産経済研究所情報-首都圏の新築マンションの価格上昇が止まらない。2019年の平均価格/18年比1.9%上昇の5980万円とバブル最盛期以来29年ぶりの高水準。エリア別/東京都区部-2%上昇の7286万円。都下-4.8%上昇、埼玉県-4.8%上昇、千葉県-2.2%上昇と神奈川県を除き18年を上回った。※日経1-23/20P12
  8. 住宅:マンション価格/東京カンテイ情報-2019年の首都圏の新築の平均価格(希望売り出し)/5.6%高の5904万円。3.3㎡あたりの単価/6.1%高の3,094,000円で、ともに3年連続で上昇。単価が300万円を超えたのはバブル期の1991年以来28年ぶり。18年まで2年間は平均専有面積が拡大していたが、19年は縮小に転じた。※日経1-31/20P22
  9. 住宅:マンション動向/不動産経済研究所情報-価格の高止まりで売れ行きが鈍化している。2019年の首都圏の発売戸数/前年比15.9%減の31,238戸と27年ぶりに35,000戸を下回った。発売戸数は20年も3万戸前半にとどまる見通しで、市場は「低位安定」が続きそおうだ。※日経1-23/20P12
  10. 住宅:住宅関連事業を手がけるすてきナイスグル-プ/社名を4月1日付でナイスに変更。子会社であるナイスを吸収合併するとともに、存続会社であるすてきナイスグル-プの社名を変える。同社/粉飾決算をした疑いで横浜地検などから強制捜査され、前社長らが辞任する事態に発展していた。※日経1-8/20P13
  11. 住宅:パナソニックとトヨタ自動車/住宅事業を統合し新会社のプライムライフテクノロジ-ズ(PLT)を発足させた。傘下企業/パナソニックホ-ムズ、トヨタホ-ム、ミサワホ-ム。3社合計の戸建て住宅の販売棟数/15,000棟強(2018年度)と国内2位に浮上。新会社/物流や調達などで統合効果を追求するが、3社で得意な工法が異なり課題も多い。約70人が出向。※日経1-9/20P15
  12. 住宅:同上/18年度の戸建て販売ランキング(棟)。1位/飯田グル-プホ-ルディングス-41,602、2位/PLT-15,339(ミサワ6477、パナソニック4459、トヨタ4403)、3位/一条工務店-13,750、4位/積水ハウス-10,433、5位/積水化学工業-10,200、6位/タマホ-ム-8911、7位/大和ハウス工業-8719、8位/住友林業-7900、9位/旭化成ホ-ムズ-6981。※同上
  13. 住宅:大和ハウス工業/五輪の期間中に東京本社(東京・千代田)などで働く約3000人の社員を対象にテレワ-クを実施する。交通混雑を避けるため自宅やシェアオフィスでの勤務を認める。併せて旅先で休暇を楽しみながら仕事もできる「ワ-ケ-ション」も和歌山県で実証実験する(20人程度募る)。期間/7月24日~8月9日。※日経1-11/20P18
  14. 住宅:三井不動産レジデンシャル/住宅街-都営地下鉄浅草線の中延駅近く、同社が2019年12月に引き渡しを始めた戸建て物件は駐車場がない。都市部で戸建てを年400戸程度発売する同社は初の取り組み。5棟の物件/2階建て3LDK、約80㎡で7000万円。駐車場付きだと3階建てになり建設費がかさむ。近隣マンションに対抗。※日経1-23/20P12
  15. 住宅:レオパレス21/大株主の投資会社レノ「村上系」-対立が先鋭化。経営再建について意見交換(水面下)してきたが、昨年末に話合決裂。レノがレオパレスの全取締役解任を求める事態になった。大株主3社/発行済み株式の約45%保有。レオパレスの取れる手段/臨時株主総会を開催し、取締役解任破棄を訴える。増資で構成比を変える。※日経1-11/20P13
  16. 住宅:レオパレス21/17日-大株主の投資会社レノが取締役全員の解任などを求めていることに対して、反対を表明した。臨時株主総会の開催にも反対し、両社の対立が決定的になった。レノから開催許可の申し立てを受けている裁判所の判断を経て、委任状争奪戦になる可能性が高い。※日経1-18/20P7
  17. 住宅:レオパレス21/大株主の投資会社レノが開催を求めていた臨時株主総会を2月27日に開く。臨時株主総会では、社外取締役2人(東洋シャッタ-元社長/藤田氏とパナソニックホ-ムズの元上席主幹の中村氏)追加する会社議案を提出し、企業統治改善で株主の支持を求める。社外取締役3人から5人へ。社内は5人。
  18. 住宅:レオパレス21/経営権を巡り、会社側と大株主の争いが一転して収束する見通しとなった。大株主の投資会社レノは28日、2月開催予定の臨時株主総会で取締役10人全員の解任を求めていた株主提案を撤回した。他の株主の賛同が得られなかったと判断したもようだ。※日経1-29/20P14
  19. 住宅:積水ハウス/2020年1月期連結予想-省エネ住宅けん引。実質的なエネルギ-消費がゼロになる戸建て住宅が好調。米国で開発した賃貸住宅7物件の売却益も寄与。最終利益は最高を更新。※日経1-15/20P23
  20. 住宅:積水ハウス/20年7月期中間期連結見通し-地方の小型ホテル好調。米マリオット・インタ-ナショナルと組んで地方の「道の駅」に小型ホテルを併設する事業が伸びる。19年10月の消費増税前の駆け込みの影響で戸建て住宅の受注は反動減。19年に買収した中堅ゼネコン鴻池組も利益を押し上げ、最終増益へ。※同上
  21. 住宅:積水ハウス/低価格帯の戸建て住宅を販売する新会社を2月に設立。全国各地の建設子会社の住宅事業を統合し、部材調達や物流を一本化してコストを削減する。販売価格(土地代含まず)を約2000万円と積水本体が販売する住宅価格の半額程度に抑える。これまで手薄だった20-30歳代の若い家族層を開拓する。※日経1-25/20P13
  22. 住宅:タマホ-ム/2019年11月中間期連結-増収増益。売上高992億円(前年同期/828)、経常益39.88億円(同/30.58)、利益25.09億円(同/20.48)。20年5月期連結見通し/売上高2000億円、経常益75.00億円、利益43.00億円。※日経1-15/20P17
  23. 住宅:大和ハウス工業/社内の技術者が工事監督の国家試験「施工管理技士」を不正に取得していた問題を巡り、社外監査役と弁護士でつくる外部調査委員会を設置。調査結果は2カ月後をめどに公表。349人の技術者が必要な実務経験を満たさずに施工管理技士の資格を取得していた。※日経1-16/20P4
  24. 住宅:空き家/総務省の2018年の住宅・土地統計調査の確定値に基づく分析-全国の空き家を市区町村別で、最も空き家数が多いのは東京都世田谷区の約49,000戸。2位は大田区で、東京23区や県庁所在地が上位に並んだ。管理不全の空き家が地域の課題となっているが、主要都市ほど深刻化している様子が読み取れる。※日経1-12/20P2
  25. 住宅:空き家/空き家数-上位10自治体のうち、東京以外で最も多いのは鹿児島市の約47,000戸で、大阪府東大阪市や宇都宮市が続いた。県庁所在地が4市入った。空き家率/比率の高い市区町村-夕張市(最高で40.0%)、歌志内市、三笠市と、北海道でかつて炭鉱で栄えた自治体が上位に入った。都市部から離れた地域も高い。※同上
  26. 住宅:神戸市/市内に立地する分譲マンションのうち、管理状況が良好な物件を優良として認証する制度の創設案を取り下げる方針を明らかにした。市は管理組合に適正な管理を促す狙いで、管理状況の届け出制度と情報開示制度の新設を検討。両制度を設けることで、認証制度がなくてもマンション管理の適正化が進むと判断。※日経1-16/20P5
  27. 住宅:中古住宅/東京カンテイ情報-2019年12月の中古マンションの平均希望売り出し価格(70㎡換算)/首都圏-前月比1.3%上がって3744万円となり、過去最高値を更新。物件の価格水準が高い東京都心部を中心に緩やかな上昇傾向が続いていて、全体をけん引している。※日経1-24/20P18
  28. 住宅:中古住宅/同上-東京都は0.6%高い5035万円、23区は0.5%高い5635万円。東京都心6区(千代田、中央、港、新宿、文京)/0.7%高い8000万円台を保っている。近畿圏/2401万円で1%上昇。大阪市中心部は1.9%高い4564万円で前月比プラスが8カ月続いている。中部圏/0.8%高の1938万円。3カ月ぶりに上昇した。※同上
  29. 住宅:中古住宅/東京カンテイ情報-2019年の首都圏のマンション希望売り出し価格は前年比1.4%高い3395万円。3.3㎡あたりの単価/2.1%上がって1,854,000円、いずれも6年連続で上昇。新築の高騰が中古に波及し、連れ高となっている。※日経1-31/20P22
  30. 宅地:国土交通省/住宅専用としてきた地域に病院や店舗を置けるように建築規制を緩める。閑静な生活環境を保つため認めてこなかったが、高齢者が増え、歩いて行ける場所に施設が欲しいというニ-ズがある。行政コストを下げる「コンパクトシティ-」に施設を整えて人口を誘導し、高齢者が暮らしやすい街づくりにつなげる。※日経1-25/20P
  31. 宅地:国土交通省/今の通常国会に都市再生特別措置法や都市計画法改正案を提出する方針。法案が成立すれば、2020年内にも住宅地に店舗などを設置できるようになる。※同上
住宅リフォーム関連
住宅ロ-ン関連
  1. 住宅ロ-ン:固定金利住宅ロ-ンを借りる人が急減。3メガバンクで住宅ロ-ンを新規に借りた人のうち、固定型は足元では3割強。全国でも固定型の比率は2018年度に30%と2年前から20ポイント下落。将来の金利上昇リスクが低いと判断、固定型より金利の低い変動型を選ぶ人が多い。変動型金利/ネット系銀行-0.4%程度、3メガ-0.5-0.6%。※日経1-9/20P9
  2. アパ-トロ-ン:4月施行の改正民法を受け、大手銀行が融資の条件としてきた個人保証を見直す。対象は個人が貸家を建てる際に利用するアパ-トロ-ンで、4月からは法定相続人の連帯保証を原則なくす。三井住友銀行は法定相続人からの保証を原則取らない方針決定。三菱UFJ銀行も不要の方針、みずほ銀行も検討中。地銀も追随か。※日経1-13/20P1
  3. 融資:国土交通省と住宅金融支援機構/中古住宅の流通に向け、2021年からリフォ-ム向け融資の優遇対策を広げる。耐震性やバリアフリ-、断熱性の向上などで一定の要件を満たせば、低い金利で融資を受けられるようにする。空き家の増加が都市の問題になっているのを受け、中古住宅が取引されやすいように政策面で支援する。※日経1-19/20P1
  4. 融資:同上/長期固定金利型の住宅ロ-ン「フラット35」-年10万件を越える利用申請があるが、適用条件が厳しいリフォ-ム関連の融資は年百数件にとどまる。空き家は増加/総務省の調査-18年時点で全国に846万戸の空き家があり、00年代前半に比べて200万戸近く増えている。フラット35/18年度末時点の残高は約16兆円。※同上
建材・住設・家具関連
  1. 建材:産業資材/アジアで取引する産業資材の市況は総じて安値圏を脱せない中で2020年を迎えた。米中貿易摩擦に端を発した景気の減速で中国をはじめとした各地の自動車産業などが落ち込み、鋼材や合成樹脂といった素材の価格を下押ししている。熱延コイルの東アジア取引価格/現在-1トン500ドル前後(19年12月レベル)。※日経1-7/20P24
  2. 建材:産業資材/景気動向に敏感な産業資材や燃料などの企業間取引価格をもとにした日経商品指数42種(1970年=100)の1月末値-177,631と、前年同月比2.936ポイント(1.6%)低下。低下は14カ月連続。内需に停滞感が残る中、中国で発生した新型肺炎の感染拡大で景気の先行きには不透明感が漂う。基調の転換には時間が。※日経2-1/20P19
  3. 建材:セメント/セメント協会情報-セメントの荷動き振るわない。2019年1-11月の国内販売量/3786万トンと前年同期比1.5%減。12月も落ち込みが続き、19年通年は3年ぶりに前年を下回った可能性がある。需要の約3割を占める関東で、20年開催の東京五輪に関連した出荷が一服したことが背景だ。※日経1-8/20P20
  4. 建材:建設用鋼材/国内の主要3品種(熱延、冷延、表面処理)の2019年11月末の在庫量(メ-カ-と流通の合計)-4,323,000トンと、10月末比4000トン減。国内の需要が鈍いなか、メ-カ-が受注調整など在庫の抑制に取り組んだ。※日経1-8/20P20
  5. 建材:建設用鋼材/「ときわ会」まとめ-2019年12月末のH形鋼在庫は11月より10,700トン(5.9%)多い190,600トン。在庫が増えるのは8カ月ぶり。需給均衡の目安とされる20万トンを依然下回るが、荷動きの停滞感が出ている。12月の入荷量/前月比2.2%増の80,700トン。出荷量/同14.1%減の70,000トン。※日経1-17/20P20
  6. 建材:建設用鋼材/東京製鉄-2月の契約分の鋼材価格を1月契約と同値に据え置く。据え置きは4カ月連続。海外市況は強基調が続くが、国内ではまだ明確な上昇トレンドに入っておらず、今後の市況を見極める。契約価格/H形鋼-1トン83,000円、熱延コイル-同67,000円、厚鋼板-同77,000円。「今年前半は荷動き不活発」と。※日経1-21/20P20
  7. 建材:建設用鋼材/H形鋼や角形鋼管などの鉄骨の荷動きが一段と鈍化。五輪関連案件の出荷が一巡した後の需要を補うはずの都心開発工事がずれ込んでいるという見方のほか、製造業の投資の先送りなど新たな懸念が広がってきた。2020年前半は建設市場の停滞が予想され、鉄骨の19年度の需要量は500万トン割れも。※日経1-23/20P19
  8. 建材:建設用鋼材/自動車や家電、機械などに使う薄鋼板の国内流通価格が、じり安の基調を抜け出せない。機械向けなどの出荷の停滞が続くうえ、ここにきて海外からの安値の製品が流入し相場全体を押し下げている。海外市況は2019年末に下落から上昇に転じたが、下落局面の海外材が時間差で流入し国内市場は弱含み。※日経1-29/20P21
  9. 建材:ステンレス/日鉄ステンレス-国内流通(店売り)向けのニッケル系ステンレス鋼板について、2020年1月契約価格を引き下げる。原料となるニッケルの国際相場が下落したためで、値下げは2カ月連続。ニッケル系鋼板の1月契約価格/住宅設備機器などに使う冷延薄鋼板-前月比1トン15,000円(4%程度)下落。厚鋼板も1トン15,000円(約3%)安。※日経1-9/20P20
  10. 建材:セメント/セメント協会情報-2019年のセメント国内販売量は41,389,002トンと、前年比1.9%減。東京を含む「関東1区」で五輪関連の需要が一服したことに加え、民間工事が人手不足で遅れているのが響いた。台風で出荷が鈍ったことも影響。※日経1-25/20P18
  11. 建材:三協立山/2019年11月中間期連結-減収増益。売上高1619億円(前年同期/1700)、経常益29.31億円(同/14.45)、利益11.03億円(同/2.19)。20年5月期連結見通し/売上高3380億円、経常益37.00億円、利益14.00億円。※日経1-10/20P15
  12. 建材:ノダ/2019年11月期連結-増収減益。売上高678億円(前期/662)。経常益37.67億円(同/41.40)、利益23.30億円(同/31.96)。純利益/前期比27%減-輸入合板の価格上昇や、国内の輸送費の高騰が影響。20年11月期連結見通し/売上高650億円、経常益30.00億円、利益18.00億円。※日経1-16/20P17
  13. 建材:東京製鉄/2020年3月期単独見通し/△税引き利益-前期比4%増の160億円。従来計画は16%減の130億円、一転増益へ。原料の鉄スクラップの価格が下がって採算が改善。米中貿易戦争による需要の伸び悩みや修繕コスト増加などの影響を吸収。△売上高-13%減の1800億円と、従来計画から30億円引き下げた。※日経1-22/20P17
  14. 建材:日本板硝子/2020年3月期連結見通し-最終損益は30億円の赤字(前期/132億円の黒字)。従来予想を60億円引き下げ、4年ぶりに最終赤字。売上高は前期比9%減の5600億円、営業利益は43%減の210億円でそれぞれ100億円、80億円引き下げた。背景/自動車ガラスの販売が減り、建築ガラスは中国製と競争激化。※日経1-31/20P19
  15. 建材/住設:LIXILグル-プ/完全子会社である事業会社LIXILとの合併の検討を始める。意志決定の迅速化を図るほか、経営や人の重複をなくして運営コストを削減し経営効率の改善につなげる。企業統治の強化も図る狙い。今後プロジェクトチ-ムを設置し合併の方法や完了時期、合併後の体制について検討を進める。※日経1-28/20P14
  16. 住設:TOTO/新社長-清田 徳明氏(きよた・のりあき)。1984年(昭59年)長崎大経卒、TOTO入社。12年取締役。16年副社長。福岡県出身。58歳。(4月1日就任、喜多村円社長は代表権のある会長に)。日経2-1/20P11
  17. 家具:内田洋行/2020年1月中間期連結予想-大幅増益。政府が小中学校でパソコンなどIT設備の拡充に動いており、教育機関向けタブレット端末の納入が拡大する。電子黒板を使った教育システムが伸びるほか、大学など高等教育向け需要も拡大し、純利益は大幅増の公算。※日経1-15/20P23
  18. 家具:内田洋行/20年7月期連結見通し-増収増益。働き方改革を追い風に、大手企業向けに会議室の運用管理システムや業務用クラフトサ-ビスの受注が拡大。ソフトウエアライセンスの販売も伸びる。教育研修事業や人材派遣事業などの減少を補い増収増益。※同上
  19. 家具:くろがね工作所/2019年11月期連結-赤字。売上高95億円(前期/110)、経常益▲2.38億円(同/▲0.54)、利益▲2.84億円(同/▲0.59)。20年11月期連結見通し/売上高105億円、経常益0.85億円、利益0.40億円。日経1-18/20P13
合板・木材関連
  1. 合板:農林水産省情報/2019年11月の国産針葉樹合板の在庫量-119,021立方mと前月比7.5%減。減少は3カ月連続。分譲住宅向け需要が底堅いためだ。在庫は品薄で厚さ12mmの構造用合板は欠品状態が目立つという。出荷量/288,373立方m。生産量/280.282立方m。※日経1-7/20P24
  2. 木材:ラミナ/木造住宅の柱や梁に使う集成材の原料板材(ラミナ)の対日価格が4四半期ぶりに上昇。主力の欧州産の2020年1-3月積み価格/梁向け-1立方mあたり235ユ-ロ前後と19年10-12月期より5ユ-ロ(2%)高い。フィンランドの大手製材会社で19年12月中旬にストライキが発生し、供給不安が高まった。※日経1-18/20P17
  3. 木材:集成材/同上-ラミナは19年4-6月積みから対日価格の下落が続いていた。ラミナを張り合わせて作る集成材の国内流通価格も連動して下落し、19年11月から横ばいが続く。木造住宅の梁に使う集成平角の問屋卸価格(東京地区)/現在-1立方mあたり58,000-59,000円。「流通価格が上昇するかは不透明だ」(銘建工業)。※同上
  4. 木材:丸太輸出/国産丸太-スギなど国産丸太の輸出価格が下落、3年2カ月ぶりの安値。米中貿易摩擦の長期化に伴い輸出の8割を占める中国の景気減速が鮮明となり、工業製品の梱包材向けなどの需要が鈍化。安価な欧州産の木材が大量に中国に流入して需給が緩んだことも一因。2019年は3年ぶりに前年比マイナス。※日経1-21/20P20
  5. 木材:丸太輸出/同上-19年11月の平均輸出単価(貿易統計情報)は1立方mあたり約11,800円。直近の高値だった5月より2500円(17%)安、16年9月以来の安値水準。輸出先の主軸/中国向け(輸入量/約300万立方m)、鹿児島県や熊本県など九州発が多い。最多の志布志港では9割が中国向け。※同上
  6. 木材:丸太輸出/同上-志布志港を使う曽於地区森林組合(志布志市)情報。スギ・ヒノキの丸太輸出価格-19年の年末時点、1立方mあたり7800-8000円。好調だった19年1-5月比1000-1500円安。輸出価格の下落/主因は中国の需要減。国産材の国内の自給率動向/02年18.8%(過去最低)→18年に36.5%まで回復。※同上
  7. 木材:加工品/戸田商行(高知県土佐市)-果物や陶器を包む際に使う「木毛(もくめん)」と呼ばれる木の緩衝材を製造・販売している。このたび、1961年の創業以来、初めて新型機を導入(約1100万円)。安価な石油由来の緩衝材に押されてきたが、環境問題を契機に需要が戻ってきたのに対応(全国で唯一の木毛メ-カ-)。※日経1-24/20P39
不動産・建築・ゼネコン関連
  1. 不動産:オフィスビル/三鬼商事情報-都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の2019年12月の空室率は前月比0.01ポイント低い1.55%。底堅いオフィス需要を受け、4カ月連続で過去最高を更新。募集賃料/3.3㎡あたり22,206円で同140円上昇。14年1月から72カ月上昇が続き、リ-マン・ショック前の水準に戻った。※日経1-10/20P18
  2. 不動産:オフィスビル/同上-新築ビルの空室率は4.82%で前月比0.04ポイント下落。既存ビルは成約も解約も少なく、前月比横ばいの1.49%。既存ビルの賃料/22,021円と、この1年間で1417円上昇。IT企業が集積する渋谷区の賃料/25,213円となり、08年6月以来の25,000円台になった。※同上
  3. 不動産:内田洋行子会社でソフト開発を手掛ける内田洋行ITソリュ-ションズ/マンション管理に必要な情報をクラウド上で一括管理するサ-ビスを管理会社向けに発売。入居者ごとの管理費の支払い状況などをどこででも確認できる(従来からのシステムをクラウド化)。新システムのパッケ-ジ利用料金/月額10万円から、1年目50社への販売目指す。※日経1-22/20P4
  4. 不動産:三菱地所/2021年3月期から10カ年の長期経営計画-地盤の東京駅周辺の大手町・丸の内・有楽町(大丸有)エリアに最大で7000億円投資。うち半分弱を有楽町に振り向け、文化芸術、大規模な展示会や国際会議「MICE(マイス)」の開催が核の街づくりを進める。海外投資も拡大、収益力を底上げ。ROE/7.8%→10%へ。※日経1-25/20P13
  5. 不動産:米投資ファンドのブラックスト-ン・グル-プ/日本の賃貸マンション群を一括の取引として過去最大の約3000億円で買う。超低金利の資産調達コストを考慮すると日本の不動産の利回りは世界的に高く、割安とみた海外投資家の不動産売買が盛んになっている。海外勢が日本の不動産市場の過熱をけん引する構図が鮮明(マネ-ゲ-ム)。※日経1-29/20P1,3
  6. ゼネコン:鹿島/2021年3月期の連結純利益-「900億~950億円程度になる」(社長)との見通しを表明。同期を最終年度とする中計経営計画の目標を最大で2割上回る。米国での電子商取引事業者向け物流倉庫など海外での不動産事業がのびる。人口減少や公共事業の縮小で、国内は中長期的に成長が望めないとみて海外重視。※日経1-24/20P15
塗料・素材・原油関連
  1. 原油:中東情勢の先行きへの警戒感から原油相場が急上昇。国際指標の北海ブレント原油先物/3日、一時1バレル69.5ドルと前日比5%上昇し、心理的節目の70ドルに迫った。2019年9月以来の高値を付けた。ニュ-ヨ-ク市場のWTI原油/一時1バレル64ドル台に上昇。背景/米軍によるイラクの司令官の殺害。※日経1-4/20P1
  2. 原油:イランが米軍基地(イラク内)を報復攻撃したことで、8日の金融市場は動揺が広がった。原油先物価格は約9カ月ぶり水準に上昇。8日の原油市場/ニュ-ヨ-ク先物価格-時間外で一時1バレル65ドルを上回り19年4月以来の高値を付けた。混乱が中東全体に飛び火すれば、石油の生産に影響が及ぶ。イラク/OPEC2位の産油国。※日経1-9/20P1
  3. 素材:塩化ビニ-ル樹脂(塩ビ)/建設資材や日用品などに使う塩ビの輸出価格が上昇。日本の塩ビ大手の2月積み価格/前月比1-2%高く、2カ月連続で上昇。最大の輸入国インドは景気減速だが、需要期に入って買い意欲が旺盛。中国が国内の減産で需給が締まったことも下支え。アジア/定期修理が相次ぐ、取引価格は底堅さ増す。※日経1-28/20P20
  4. 素材:塩化ビニ-ル樹脂(塩ビ)/2月積み輸出価格-インド向けが前月に比べ10-20ドル高い1トン930-940ドル。中国向けは10ドル高の同860ドルと、いずれも2019年10月以来、4カ月ぶりの高値。日本に先立って決まる台湾大手の輸出価格/中国、インド向けともに20ドル上昇。日本勢/アジア市場で存在感を高めている。※同上
  5. 塗料:川上塗料/2019年11月期連結-増収減益。売上高57億円(前期/56)、経常益2.68億円(同/2.90)、利益1.98億円(同/2.20)。20年11月期連結見通し/売上高60億円、経常益2.70億円、利益2.00億円。※日経1-15/20P15
環境関連
  1. 廃プラ利用:太平洋セメント/廃プラスチック(廃プラ)をセメント製造の燃料に使いやすくする技術を開発した。鉄筋を腐食させる塩素の発生を抑える。2020年内に川崎市で実証設備を稼働させ、数年後には廃プラ利用量を現在の5割増の年間約40万トンに増やす。中国による輸入禁止で滞留する廃プラの有効活用につながる。※日経1-22/20P4
  2. ZEB:ビルの省エネ化が進まない。国が推進する省エネビル「ZEB(ネット・ゼロ・エネルギ-・ビル)」の2019年の認定数は前年から半減。省エネビルは建築コストが高く、普及がすすまない。環境対応などで企業を選別する「ESG」の動きが広がる中、ビルは置き去りだ。年間約1万件新設の建物/ZEB比率は1%未満。住宅/ZEH登録は累計約4万件。※日経1-25/20P7
アジア関係/その他
  1. 海外:米国/大和ハウス工業-米国の住宅会社トゥル-マ-ク・カンパニ-ズ(カリフォルニア州)を買収。創業家から6割の株式を取得した後、追加出資して出資比率を8割に高める。買収額/非公開だが、増資を含め100億円超とみられる。※日経1-17/20P12
  2. 海外:米国/同上-米西海岸で宅地開発や戸建て販売する同社を子会社化し、重点市場とする米国での事業基盤を強化する。トゥル-マ-ク/年間430戸程度の戸建てを販売。現在21カ所で合計3100戸の開発計画を進めている。※同上
  3. アジア:中国/2019年の経済成長率は前年比6.1%と2年連続で減速。1つの要因/不動産の低迷だ。新築マンションを買った途端に値下がりし、巨額の含み損を抱える例が珍しくない。天津市/購入者による抗議運動が起きている。事例/1㎡14,000元(約23万  円)が2カ月後に約1割ほど下落。※京貿
  4. アジア:ベトナム/三菱地所と野村不動産-ベトナムで現地の複合企業最大手ビングル-プと組み、大型のスマ-トシティ-の開発に参加。総事業費/約1000億円。高層マンションを設けて2022年に約10,000戸を供給。AIなどを使った先進的技術で、渋滞や大気汚染、効率的なエネルギ-供給など、人口が過密になって生じる既存の都市問題の解決に応用。※日経1-23/20P1
  5. アジア:ベトナム/同上-ビングル-プ傘下の不動産大手ビンホ-ムズはホ-チミン市西部で約5万戸の住居と学校や病院、商業施設を備えた大都市を開発しており、23年の完成を目指す。東京ド-ム約60個分に相当する地域の一角で10,000戸ほどの住宅開発事業に両社が参画。出資比率/2社がそれぞれ4割づつでビンが2割。※同上。
  6. アジア:インド/三井不動産-インドでオフィスビル開発に参入。現地の大手デベロッパ-のRMZと組み、2023年までに、南部のバンガロ-ル市内で合計4棟を完成する(総事業費/非公開)。世界の大手企業やスタ-トアップが相次ぎ拠点を設置しており、高まるオフィス需要を取り込む。すでに満室。同社/インドで事業展開は初、アジアで初のオフィスビル開発。※日経1-29/20P8
■トピックス
  1-3月産業天気図/コンビニなど3業種が悪化         <日経1-4/20P1,10,11>
  • 日経/まとめ-概要:2020年1-3月期の産業天気図予測/コンビニエンスストア、化学・繊維、精密機器の3業種が悪化。人手不足や米中の貿易摩擦などが影響し、多くの業種で先行きに慎重な見方が根強い。コンビニ/「曇り」から「小雨」に悪化する。19年10月の消費増税後、キャッシュレス決済に伴うポイント還元策もあり客足は好調だ。ただ人手不足で人件費が高騰し、フランチャイズチェ-ン加盟店の収益が悪化。24時間営業を巡る対応が社会問題化するなど課題が多い。化学・繊維/「薄日」から「曇り」へ。米中の貿易摩擦  などが長期化し、中国など海外だけでなく国内の需要も弱含み始めた。基礎化学品のエチレンの生産設備稼働率は11月まで72カ月連続で高稼働を維持しているが、年初以降に生産調整に入る可能性もある。1-3月の主要30業種の天気図<( )内/前期実績比の業種数の増減。▲は減少、-は横ばい>/「晴」2(-)、「薄日」8(-)、「曇り」7(▲2)、「小雨」8(2)、「雨」5(-)。住宅関連業種は次の通り。
  • マンション・住宅/「曇り」→「曇り」:売れ行きは鈍い状況/首都圏の新築分譲マンションは、1月以降も売れ行きが鈍い状況が続きそうだ。都心部の用地取得費や建築費が高止まりしているのに加え、経営体力がある大手デベロッパ-が売り急ぐ見込みも薄い。高水準の価格が継続し、需要は限定的になりそうだ。大手住宅メ-カ-の戸建て注文住宅の受注状況も伸び悩む。
  • 建設・セメント/「晴」→「晴」:五輪需要は一服/建設では国立競技場などが完工し五輪需要は一服する。都市部の再開発や物流施設では投資意欲が堅調だが、米中摩擦の影響を受ける製造業の設備投資減退を不安視する声は強い。セメントは相次ぐ台風の影響で需要が伸び悩んだ。今後は首都圏の再開発や、防災・減災関連のインフラ投資が需要を後押ししそうだ。
  • 鉄鋼・非鉄/「雨」→「雨」:景気減速で需要減/米中貿易戦争の長期化や中国の景気減速で、自動車や産業機械に使う鋼材の需要が世界的に減少している。鋼材価格は底打ちの兆しがあるが、需要回復には時間がかかる。一方で中国による鉄鋼の生産水準は依然として高く、鉄鉱石など原材料の価格は高止まりする。非鉄では銅やアルミの需要減が続く。
  • 石油/「曇り」→「曇り」:価格下げ圧力懸念/石油輸出国機構(OPEC)と、ロシアなど非加盟国の「OPECプラス」の2019年12月の会合で、20年3月までの原油の協調減産の拡大が決定。世界景気の減速で需要が鈍る中、原油価格を下支えする効果が見込まれる。一方で、米国のシェ-ルオイルの増産などが下押し圧力となる懸念は根強い。
  • 化学・繊維/「薄日」→「曇り」:内需も力強さ欠く/米中貿易摩擦による減速が堅調だった内需にも響き始めた。景況感の悪化から食品包装用フィルム向けなどの国内出荷が減少傾向。高稼働が続くエチレンの国内設備も生産調整に入る可能性がある。中国で相次ぐ大型エチレン設備の新設で、アジア全体の需給は緩んでおり、市況低迷もメ-カ-の収益の重荷になる。
  • 産業・工作機械/「雨」→「雨」:受注の低迷続く/工作機械受注は2019年11月に817億円と19年の最低を更新した。米中貿易摩擦の影響や自動車の世界販売の低調で、ユ-ザ-の設備投資意欲が回復しない。次世代高速通信「5G」関連の投資や日米貿易協定による関税引き下げ効果を期待する声があるものの、全体を押し上げるほどの勢いはみられない。
  
■情報源:※日経=日本経済新聞 四国版 ※京貿=日本国際貿易促進協会京都総局
       ※国貿=国際貿易          ※高新=高知新聞