■住宅関連情報/2021年10月 ■        過去の住宅情報
<住宅、リフォ-ム、ロ-ン、建材・住設・家具・合板・木材、建築・ゼネコン・不動産、塗料・素材、環境、アジア>

住宅関連
  1. 住宅着工動向:国土交通省情報/9月の新設住宅着工戸数-73,178戸と、前年同月比4.3%増。7カ月連続の増加。季節調整済み年率換算値/前月比1.2%減の845,000戸。内訳/持ち家-25,659戸で前年同月比14.9%増、11カ月連続増。貸家-28,254戸で12.8%増、分譲住宅-18,855戸で14.9%減、3カ月ぶりの減少。<不動産ニュ-ス10-29/21>
  2. 住宅着工動向:同上/分譲住宅の内訳-マンションは39.4%減の7,251戸、一戸建て住宅は14.6%増の11,505戸。三大都市圏/首都圏-10.5%減の23,080戸。中部圏-13.8%増の8,480戸。近畿圏-9.9%増の12,436戸。※同上
  3. マンション動向:不動産経済研究所情報/4-9月の首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の新築マンションの発売戸数-前年同期比44.7%増の12,809戸。コロナ禍の影響で大幅減だった2020年の反動が出た。在宅勤務が定着し郊外住宅を購入する人が増加。平均価格も上昇し過去最高だった。4-9月の増加/13年以来8年ぶり。※日経10-19/21P16
  4. マンション動向:同上/地域別の発売戸数-東京23区は57.9%増、神奈川県も埼玉県も大幅増。20年/コロナ禍の拡大で不動産各社が営業活動を自粛したため、調査開始以来初めて1万戸を下回ったが、21年はコロナ禍前の水準まで戻った。※同上
  5. マンション動向:同上/4-9月の平均価格-6702万円と10.1%上昇し、同期間の過去最高を更新。平均価格が1億円を超える「億ション」物件の販売が好調だった東京23区/17%上昇の8686万円。契約率/首都圏-70.6%と好不調の目安である70%を上回った。※同上
  6. マンション動向:同上/コロナ禍を機に広がった住まいの多様化から1年-マンションや戸建てを含め買い換え需要は続いている。当初、在宅勤務に絞られた働き方は最近、出社とテレワ-クを組み合わせた形が多い。今後も同様の働き方が続くとみたファミリ-層などはそれぞれの生活スタイルに合った物件を探している。※同上
  7. マンション動向:同上/郊外マンションの人気の条件-東京から電車で約1時間で、複数の路線が走る駅の周辺。東京23区で高くて手を出せない20-30代の夫婦が、広い間取りや比較的手ごろな価格から購入。富裕層は都心部の好立地で希少性の高い高額物件に触手を伸ばす。価格の先高観も購入を後押しする/野村不動産ソリュ-ションの調査情報。※同上
  8. 住宅:大東建託/2021年9月中間期連結見込み-純利益は16%増の430億円。従来予想の340億円から90億円上振れ。台風などの災害による工事遅延が当初予想より少  なかったことに加え、コロナ禍の影響で転勤や進学などでの引っ越しが抑制されたので、  入居率を高く維持できた。※日経10-19/21P18
  9. 住宅:大東建託/2021年9月中間期連結-増収増益。売上高7814億円(前年同期/7349)、経常益642.81億円(同/540.53)、利益435.49(同/369.33)。経常益/前年同期比18%増、不動産事業で入居率が上期では過去最高。22年3月期連結見通し/売上高15700億円、経常益970.00億円、利益650.00億円。※日経10-29/21P18,19
  10. 住宅:飯田グル-プホ-ルディングス/2021年9月中間期連結見込み-純利益は前年同期比70%増の590億円。従来予想は410億円。コロナ禍で住宅需要が高まるなか、保有の住宅在庫の価格を下げずに販売して利益率を高めた。売上高は同7%減の6830億円(従来予想は6%減の6950億円)に下方修正。販売棟数拡大戦略を修正。※日経10-22/21P19
  11. 住宅:タカラレ-ベン/2021年9月中間期連結-赤字。売上高500億円(前年同期/515)、経  常益▲1.12億円(同/16.20)、利益▲2.52億円(同/8.93)。22年3月期連結見通し/売上高1506億円、経常益71.00億円、利益48.00億円。※日経10-30/21P16
  12. 住宅:販促設備/VRを使ったマンション内覧システムを手掛けるスタイルポ-ト-2022年春をメドに、戸建て住宅やリフォ-ム工事向けにもサ-ビス提供を開始。同社/分譲マンションのモデルル-ムを3Dで表示し、スマホやタブレット端末で確認できるサ-ビスを提供。戸建てやリフォ-ムは顧客ごとに仕様が異なり、多くの3D映像が必要/低コストで対応できるようにする。※10-6/21P13
  13. 住宅:工事管理/建設業の施工管理を支援するアンドバッド-住宅工事の進捗状況を遠隔検査する取り組みを始めた。現場の映像にMR(複合現実)システムで完成イメ-ジを重ねて表示し、遠隔地の検査員がリアルタイムで確認する仕組み。担い手不足や高齢化が課題となっている検査員の働き方改善につなげる狙いだ。※日経10-6/21P13
  14. 住宅:中古住宅/東京カンテイ-9月の中古マンション平均希望売り出し価格(70㎡換算)は東京都心6区(千代田、中央、港、新宿、渋谷、文京)で、8月比13万円低い9239万円と、11カ月ぶりに前月を下回った。首都圏全体は5カ月連続で上がっているものの、過熱感から購入を見送る動きも出てきた。※日経10-26/21P17
  15. 住宅:中古住宅/同上-東京都全体は5876万円と49万円(0.8%)高く、15カ月連続で上昇。城北・城東11区/4828万円と53万円(1.1%)上昇。城南・城西6区(品川、目黒、太田、世田谷、中野、杉並)/48万円(0.8%)高の6212万円。※同上
  16. 住宅:中古住宅/同上-首都圏全体は8月比62万円(1.5%)高い4305万円。埼玉県、千葉県、神奈川県でいずれも上昇。近畿圏/19万円(0.7%)高い2658万円、中部圏/4万円(0.2%)低い2137万円と下落に転じた。※同上
  17. 住宅:国土交通省/建築基準緩和-脱炭素社会の実現に向け、住宅・建築物の施設の方向性を示した。CO2の排出を抑える木造建築物の普及を促すため建築基準の緩和をめざす。新築住宅/2025年度までに制度を見直し、断熱材の活用などで省エネ基準を満たすよう義務づける。※日経10-5/21P5
住宅リフォーム関連
  1. HC:コ-ナン商事/2021年8月中間期連結-減収減益。売上高2294億円(前年同期/2266)、経常益151.54億円(同/208.34)、利益101.17億円(同/126.90)。純利益/前年同期比20%減-背景は前期のコロナ禍の巣ごもり需要の反動減など。22年2月期連結見通し/売上高4426億円、経常益258.00億円、利益163.00億円。※日経10-12/21P18
  2. HC:コメリ/2021年9月中間期連結-減収減益。売上高1969億円(前年同期/2054)、経常益178.66億円(同/208.86)、利益120.29億円(同/141.94)。22年3月期連結見通し/売上高3820億円、経常益276.00億円、利益173.00億円。※日経10-27/21P18
  3. HC:ニフコ/2021年9月中間期連結-増収増益。売上高1396億円(前年同期/1074)、経常益169.57億円(同/66.12)、利益118.90億円(同/31.37)。22年3月期連結見通し/売上高2800億円、経常益303.00億円、利益210.00億円。※日経10-30/21P16
住宅ロ-ン関連
  1. 融資:オリックス銀行/環境配慮型の投資用ワンル-ムマンションに100億円融資。不動産会社と協力してエネルギ-収支が実質ゼロになるZEH(ゼロ・エネルギ-・ハウス)仕様のマンションを考案し、開発事業に融資するほか、完成後に物件を購入する個人に不動産ロ-ンを提供する。投資用マンションにZEH物件は少ない。物件購入者の金利優遇も検討。※日経10-12/21P9
建材・住設・家具関連
  1. 建材:セメント/太平洋セメント-2022年1月出荷分からセメントを1トンあたり2000円(約18%)値上げする。値上げ表明/17年12月以来3年10カ月ぶり。製造時に燃料として使う石炭が高騰しており、製品価格に転嫁する。需要家と近く交渉に入る。同業他社も追随する見通しで、建設コストを押し上げそうだ。※日経10-6/21P17
  2. 建材:セメント/指標となる東京の普通セメントの特約店卸値-現在、1トン11,300円前後。国内販売シェア3割強を占める太平洋セメントが表明した値上げが流通市場に満額浸透すれば卸値は1トン13,300円となり最高値を更新する。オ-ストラリア産の石炭価格/現在-1トン200ドル超と、昨年の2倍以上の水準で推移。物流費も上がっている。※同上
  3. 建材:セメント/トクヤマ-12月1日出荷分から1トンあたり2200円以上値上げする。燃料に使う石炭価格が高騰しており、製品価格に転嫁。上げ幅/2割程度-2000円以上の大幅値上げは初めて。11日から需要家と交渉に入る。指標となる東京の普通セメントの特約店卸値/現在-1トン11,300円前後。トクヤマ/約19%の上積みを狙う。※日経10-9/21P18
  4. 建材:鋼板/薄鋼板の3品種(熱延、冷延、表面処理)のメ-カ-・流通の国内在庫/8月末の速報値-4,095,000トンと前月末比21万トン(5.4%)増加。夏期休暇で加工工場の稼働が低下した。部品や半導体不足に伴う自動車メ-カ-の減産が響き、消費が鈍った。前年同月比では167,000トン(4.3%)多い。2020年6月末以来の高水準。※日経10-8/21P24
  5. 建材:鋼板/電気亜鉛めっき鋼板の価格上昇が続いている。原料高を受けたこれまでの鉄鋼メ-カ-の値上げが段階的に浸透している。熱延鋼板は横ばい。電気亜鉛めっき鋼板の問屋仲間価格/熱延の1.6mm品-東京地区で現在1トン147,500円前後、前月比5000円(4%)高く、過去最高値更新。前年同月比55,500円(60%)高い。※日経10-30/21P20
  6. 建材:スレンレス鋼板/日鉄ステンレス-プラントなどに使う厚鋼板の一般流通(店売り)向け価格について、10月契約分から1トン1万円(2%程度)引き上げる。値上げは5カ月連続。半導体製造装置向けや上下水道の処理施設向けなどが伸び、需給が引き締まっている。既に品薄気味の冷延薄鋼板はニッケル系、クロム系とも前月から据え置いた。※日経10-8/21P24
  7. 建材:建設用鋼材/「ときわ会」まとめ-9月末時点のH形鋼在庫は全体で180,300トンと前月末から2400トン(1.3%)減。2020年12月末以来、9カ月ぶりの低水準。小規模な鉄骨造(S造)向けの需要回復が続き、6カ月連続減。日本製鉄/14日-H形鋼の一般流通(店売り)価格について、10月契約分は前月から据え置くと発表。※日経10-15/21P24
  8. 建材:建設用鋼材/東京製鉄-11月の契約価格について、H形鋼やみぞ形鋼などを前月から1トン5000円(5%)、異形棒鋼と厚鋼板を同3000円引き上げる。H形鋼/1トン111,000円、異形棒鋼/同89,000円。厚鋼板/同115,000円となる。背景/鉄スクラップの価格上昇や需給の引き締まり。3カ月ぶりの値上げ。※日経10-19/21P19
  9. 建材:建設用鋼材/共英製鋼-異形棒鋼の11月契約分の販売価格を1トンあたり3000円(約3%)引き上げ、96,000円とする。鋼材の強度を上げるためのシリコン系材料が、主要産地である中国の電力不足を受けて価格が上昇しているためとした。鉄スクラップも値上がりしており、販売価格の引き上げで採算を改善する。※日経10-22/21P22
  10. 建材:東京製鉄/2021年9月中間期単独-増収増益。売上高1161億円(前年同期/673)、経常益116.94億円(同/36.79)、利益104.28億円(同/33.23)。22年3月期単独見通し/売上高2740億円、経常益320.00億円、利益280.00億円。税引き利益/前期比4.8倍、製品値上げ浸透。売上高/同94%増、鋼材需要回復。※日経10-23/21P16
  11. 建材:東洋シャッタ-/2021年9月中間期連結-経常増益。売上高89億円(前年同期/92)、経常益1.62億円(同/1.32)、利益0.97億円(同/1.40)。22年3月期連結見通し/売上高195億円、経常益6.30億円、利益4.30億円。※日経10-27/21P18
  12. 建材:三和ホ-ルディングス/2021年9月中間期連結-増収増益。売上高2165億円(前年同期/1909)、経常益139.27億円(同/90.69)、利益91.35億円(同/58.07)。22年3月期連結見通し/売上高4570億円、経常益327.00億円、利益216.00億円。※日経10-30/21P16
  13. 建材:アイカ工業/2021年9月中間期連結-増収増益。売上高986億円(前年同期/779)、経常益101.56億円(同/64.84)、利益62.61億円(同/38.41)。22年3月期連結見通し/売上高2000億円、経常益214.00億円、利益130.00億円。※日経10-28/21P21
  14. 建材:セブン工業/2021年9月中間期単独-増収増益。売上高69億円(前年同期/63)、経常益1.48億円(同/0.55)、利益1.39億円(同/0.60)。22年3月期単独見通し/売上高134億円、経常益2.20億円、利益1.75億円。※日経10-30/21P16
  15. 建材:建材・内装材/原料や物流費が建材や内装材価格にも波及してきた。石こうボ-ド/最大手の吉野石膏が8年ぶりの値上げを表明。フロ-リング材なども製品価格に転嫁する動きが広がる。木材や鋼板は既に値上がりしており、住宅メ-カ-の負担はさらに増す。※日経10-12/21P18
  16. 建材:同上/吉野石膏-11月1日出荷分から30%の値上げを決めた。2013年以来の引き上げで、1回の値上げ幅では00年以降で最大。原料となる天然石こうは輸入品が多いが、世界的に建材向けの需要が増え「価格は毎年上昇している」と。原料の用船料は大幅上昇し、トラック運賃は高止まりで、企業努力の限界を超えると判断。※同上
  17. 建材:同上/石膏ボ-ド工業会情報-8月の石こうボ-ドの出荷量は34,457,000㎡と前年同期比6.9%増え、3カ月ぶりに前年実績を上回った。業界2位のチヨダウ-テも追随する可能性がある。※同上
  18. 建材:同上/旭化成建材-物件の外壁などに使う軽量気泡コンクリ-ト(ALC)を22年1~4月出荷分から順次値上げする。補強材に使う鉄鋼が高騰しているためだ。※同上
  19. 建材:同上/世界的に木材価格が高騰する「ウッドショック」の影響で、フロ-リング材も値上げの動きが広がる。住宅の柱や梁となる、木材や鋼材は既に値上がりしている。住宅自体の機能向上も重なり、住宅価格は上昇傾向だ。※同上
  20. 建材:同上/建設物価調査会の建設物価建築費指数(東京の11年平均=100)情報-8月の工事単価。集合住宅/124.4と20年8月比3.9ポイント(3.3%)上昇。木造住宅/120.4と、同4.5ポイント(3.9%)上回った。内装材まで広がる価格引き上げの動きについて/「これだけ短期間に値上げが相次ぐのは経験したことがない」との声。※同上
  21. 建材:産業資材/企業間で取引する製品の価格が上昇傾向。9月の企業物価指数/前年同月比6.3%上昇。伸び率/2008年9月(6.9%)以来、13年ぶりの高さ。原油価格の上昇と円安が同時に進行し、企業が輸入で原材料を仕入れるコストが増えている。消費の弱さを背景に価格転嫁の動きが鈍く、企業収益を圧迫しかねない。※日経10-13/21P3
  22. 建材:産業資材/9月の輸入物価指数(円ベ-ス)-前年同月比31.3%上昇と、比較可能な1981年以降で初めて30%を上回った。石油・石炭・天然ガス/78%、木材・木製品・林産物/72%上昇。物価高をもたらす原油高は続いている/米WTIの原油先物価格-11日、7年ぶりの高値となる1バレル82ドル台、ドル円相場は1ドル113円台後半。※同上
  23. 建材:産業資材/企業物価の上昇が止まらない。景気変動に敏感な企業間取引価格を基に算出する日経商品指数42種(1970年=100)の10月末値/220.426、9月末値から6.082ポイント上昇。2020年10月比では47.339ポイント(27.3%)高い。4カ月連続で最高値更新。10カ月連続で前年を上回った。鉄鋼、非鉄、化学が上昇。※日経10-31/21P7
  24. 建材/住設:LIXIL/2021年9月中間期連結-増収増益。売上高6962億円(前年同期/6604)、経常益355.93億円(同/106.78)、利益257.07億円(同/108.69)。22年3月期連結見通し/売上高14400億円、経常益755.00億円、利益470.00億円。※日経10-30/21P16
  25. 住設:TOTO/2021年9月中間期連結-増収増益。売上高3095億円(前年同期/2564)、経常益281.45億円(同/100.44)、利益198.68億円(同/43.97)。22年3月期連結見通し/売上高6500億円、経常益520.00億円、利益375.00億円。※日経10-30/21P16
  26. 住設:TOTOとLIXIL/今期-TOTOは上方修正、LIXILは据え置き。2022年3月期連結見通し/TOTO-純利益は前期比39%増(従来予想を60億円上方修正)、売上高は12%増(同/150億円上回る)、営業利益は26%増の500億円(同/11%増)。LIXIL-業績予想を据え置いた。事業環境の不透明さを強調/社長。※日経10-30/21P17
  27. 住設:ホ-チキ/2021年9月中間期連結-増収増益。売上高358億円(前年同期/328)、経常益13.01億円(同/7.68)、利益9.55億円(同/5.48)。22年3月期連結見通し/売上高797億円、経常益53.00億円、利益39.00億円。※日経10-30/21P16
  28. 家具:パラマウントベッドホ-ルディングス/2021年9月中間期連結-増収増益。売上高412億円(前年同期/380)、経常益68.27億円(同/48.93)、利益49.25億円(同/26.25)。22年3月期連結見通し/売上高832億円、経常益125.50億円、利益86.50億円。※日10-30/21P16
合板・木材関連
  1. 合板:国産合板/住宅の壁や床に使う国産合板の流通価格が一段と上昇し、14年3カ月ぶりの高値を付けた。住宅着工が徐々に持ち直し需要が戻る一方、メ-カ-はコロナ禍の影響で人手を減らしており供給体制が追いつかない。梁などに使う製材品も高値が続いており、住宅の建設コストを押し上げる要因になる。※日経10-22/21P22
  2. 板:国産合板/建築物に使う構造用合板の指標の針葉樹合板(厚さ12mm品)の東京地区の問屋卸価格-現在、1枚1180-1200円。9月上旬より80-100円(8%)高く、2007年以来の水準だ。東南アジアの伐採規制で国産合板に代替需要が集まった。※同上
  3. 合板:国産合板/農林水産省情報-針葉樹合板の在庫量は8月末、92,498立方mと、前年同月比38%減。通常在庫/十数万立方m台で推移するが、4カ月連続で10万立方mを割る水準が続き、品薄感が広がっている。需要の伸びに合板の供給が追いつかない/8月の新設の木造住宅着工戸数-前年同月比16%増の44,587戸。※同上
  4. 合板:国産合板/同上-合板メ-カ-の稼働率は需要を補うほどには上がらない。8月の生産量/243,404立方mと、減産していた前年同期比17%増だが、コロナ禍前の19年8月比では5%減。合板メ-カ-/20年春から夏にかけて2-3割程度減産、工員数も削減-すぐには再雇用も難しく(外人雇用者?)、稼働能力が上がらない。※同上
  5. 板:国産合板/原料の丸太の価格も上昇-世界的な木材不足で国産材の需要が伸びている。合板に使うスギ丸太の9月の価格/1立方m12,400円と前年同月比1700円(16%)高。供給不足を背景に合板メ-カ-が打ち出した値上げが流通段階に浸透。木材問屋/「年内は上昇基調が続くだろう」との声がある。※同上
  6. 合板:国産合板/セイホク-国産針葉樹合板を11月出荷分から8-10%引き上げる。年初より3-5%の値上げを進めていたが、大幅な値上げに踏み切る。背景/国産丸太や接着剤の価格上昇。値上げの対象/合板全品。農林水産省情報/9月末の針葉樹合板の在庫-89,913立方mと前月末比2.8%、前年同月比31.5%少ない。※日経10-28/21P19
  7. 合板:輸入合板/最高値を更新。コンクリ-ト型枠用合板/指標の12mm品の問屋卸価格(東京地区)-1枚1580円(中心値)と前月比50円(3%)高い。構造用合板も1640円と50円(3%)上昇。主産地の東南アジアではコロナ禍が終息せず、合板工場の稼働率が低下。現地工場は加工率が高く高値で売れる塗装型枠用合板を優先し生産。※日経10-22/21P22
  8. 木材:製材品/住宅の梁や柱に使う米松製材品の流通価格が一段と上昇し、最高値を更新。指標となる米松KD(乾燥)平角(4m✕10.5㎝✕30㎝)の東京地区の問屋卸値/1立方mあたり105,000円(中心値)と前月比10,000円(11%)高い。中国木材/10月出荷分から1立方m10,000円引き上げた。背景/海上運賃の上昇。※日経10-7/21P19
  9. 木材:製材品/集成材-米松KD平角と競合する集成平角は1立方mあたり14万~15万円と前月比で1万円(7%)上昇。柱用の集成管柱(3m✕10.5㎝角)-1本5000円と同500円(11%)高い。最高値を付けた欧州産の板材「ラミナ」が入港しており、メ-カ-は原料高を転嫁している。※日経10-7/21P19
  10. 木材:製材品/国産材-スギやヒノキなどの国産材は値上がりが止まった。ヒノキのグリン正角(3m✕10.5㎝角)の首都圏の問屋卸価格/1立方m9万円と前月と同値だった。KD正角(同)/現在-1立方m15万円と2カ月連続で前月比横ばいだった。※日経10-7/21P19
  11. 木材:製材品/梁や柱に使う製材品-値上がりは一服しているものの依然として最高値にある。合板を含めた木材は木造住宅の建設費の約1割を占めると言われる。合板や製材品の値上がりが続くと住宅メ-カ-の採算を圧迫しそうだ。※日経10-22/21P22
  12. 木材:製材品/輸入製材品-集成材の原料となる引き板材「ラミナ」の対日輸出価格が5四半期ぶりに下落。主力の欧州産の10-12月期価格/梁向け-1立方m580-600ユ-ロ。最高値の7-9月比で20ユ-ロ程度(約3%)安い。背景/世界的な木材相場高「ウッドショック」の起点となった米国で相場が急落した(5月の最高値の半値以下)。※日経10-29/21P23
  13. 木材:国産木材/製材や燃料などに使う木材のうち国産材の割合を示す「木材自給率」-2020年に大幅に上昇。19年比4ポイント増の41.8%と、1972年以来48年ぶりの高水準。伸び率も過去最高。コロナ禍で住宅着工は落ち込み、国が拡大を目指す建築向け製材品の需要は振るわない。異例の伸びの背景/バイオマス発電燃料の需要増。※日経10-8/21P24
  14. 木材:国産木材/20年の木材全体の国内生産量-31,149,000立方mと0.5%増。製材や合板に使う建築用材の供給量/15,810,000立方mと10.3%減。製材品を扱う問屋/「自給率の上昇はイレギュラ-な現象。数値ほど、需要の伸びは感じない」と指摘。輸入品の供給量/43,290,000立方mと同15%減。商社やハウスメ-カ-/輸入量を大幅に抑制。※同上
  15. 木材:国産木材/自給率を押し上げたのは、建設関係とは別の用途だ。バイオマス発電向けなど燃料材の国内生産量/8,927,000立方mと、28.8%増えた。国産製材品の供給増によるものではない。21年に入り、国産材を取り巻く環境は大きく変わった。住宅着工が旺盛な米国で需要が急増(ウッドショック)し、国産材は代替品として注目されている。※同上
  16. 木材:国産木材/農林水産省情報-国産の製材用丸太の工場への入荷量は1-6月で合計約6,248,000立方m。前年同期比では73,000立方m(1%)増え、コロナ禍前の19年の同時期を7%上回る。森林から木材を切り出す人が足りず、丸太を運ぶ林道の整備も追いつかない。製材所も急な能力の拡張は難しい。国産ヒノキ/3年ぶりの高値。※同上
不動産・建築・ゼネコン関連
  1. 不動産:三井不動産/6日-古い建物を壊さずに長寿命化する「再生建築」(リファイニング建築)の工事現場を公開。建物の構造部分の84%を再利用しながら改修することで、同規模で建て替える場合に比べCO2排出量を72%削減。耐震性も向上し、建物の価値を高められると見込む。工事のコスト/建て替えの約70%に抑えられる。※日経10-7/21P17
  2. 不動産:三井不動産や住友不動産など6社/東京駅前(八重洲二丁目/敷地面積2万㎡))で新たな再開発が動き出す。超高層ビルの再開発を行う組合を設立した。地上43階の超高層ビルを建て、オフィスや劇場、インタ-ナショナルスク-ルを誘致する。総事業費/3000億円超。2028年度完成予定。※日経10-27/21P17
  3. 不動産:野村不動産ホ-ルディングス/2021年9月中間期連結-増収増益。売上高2571億円(前年同期/2239)、経常益351.43億円(同/194.29)、利益235.13億円(同/120.30)。22年3月期連結見通し/売上高6700億円、経常益740.00億円、利益495.00億円。営業利益/820億円(従来予想/770億円)。値引き販売を抑えた。※日経10-29/21P18,19
  4. 不動産:オフィスビル/三鬼商事情報-9月の都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の空室率は6.43%と、8月比0.12ポイント高い。供給過剰の目安である5%を上回るのは8カ月連続。コロナ禍でオフィス需要の落ち込みは止まらず、4カ月ぶりに5区すべてで上昇。※日経10-8/21P24
  5. 不動産:オフィスビル/同上-地区別の空室率。港区/8月比0.19ポイント高い8.68%。テレワ-クが進む大手電機メ-カ-の拠点集約が続く。千代田区/4.61%と8月比0.12ポイント高い。メ-カ-による解約がみられる。平均募集賃料/3.3㎡あたり20,858円と8月よりも0.35%(74円)安い。下落は14カ月連続。緊急事態宣言解除後/入居は増えていない。※同上
  6. 建築:木造建築/<経済教室>市場拡大への課題-竹中工務店 木造・木質建築推進本部長-小林道和。公共建築物への国産木材利用を後押しするため2010年に施行の公共建築物等木材利用促進法/21年6月改正。10月施行の改正法/「脱炭素社会の実現」が追加。建築物の木造化を推進し、脱炭素の目標達成を目指す。※日経10-3/21P24
  7. 建築:同上/日本-継続的な官民の取り組みもあり、非住宅分野の木造建築市場が着実に拡大。木造の利用をしやすくする矢継ぎ早の建築基準法改正などの効果も表れ、都市部では10階を超えるような木造のビルも実現。中低層でも、規模の大きな木造建築の事例は着実に増えつつある。※同上
  8. 建築:同上/建築物のさらなる木造化・木質化には課題も多い。課題①/中・大規模建築の十分な耐火性の確保には、同等の鉄鋼造り建築物と比べ10-15%程度割高になる。課題②/木という素材に対する理解の促進。最新技術とメンテナンスで腐食や燃えやすさはおおむね克服できている。課題③/木造化によるCO2排出量計算の確立。※同上
  9. 建築:同上/木材がもつ炭素の貯蔵機能や、木を使った空間の高い収益性、人への健康効果なども明らかになりつつある。建設分野での国産材の利用、木造建築への関心は日々高まっている。国産材の利用を促す木造建築市場の拡大、森林資源と地域経済の持続可能な好循環の実現に、今回の改正法が貢献することを期待している。※同上
  10. 内装:乃村工芸社/2021年8月中間期連結-減収減益。売上高437億円(前年同期/537)、経常益10.30億円(同/24.87)、利益7.23億円(同/14.07)。22年2月期連結見通し/売上高1050億円、経常益25.50億円、利益17.00億円。※日経10-8/21P19
塗料・素材・原油関連
  1. 原油:輸入原油(DD原油)/2カ月ぶりに上昇。サウジアラビア産の代表油種「アラビアンライト」/9月積み-1バレル75.69ドルと8月積みに比べ3.56ドル(4.9%)上昇。今年の高値を更新。背景/欧米のガス高騰や米国のハリケ-ン被害による生産停止で、国際的に原油相場が上昇している。9月のドバイ原油の月間平均価格/4.5%上昇。※日経10-2/21P23
  2. 原油:原油価格/上昇が続いている。ニュ-ヨ-ク市場のWTI原油先物の期近物/日本時間6日の取引で一段高となり、2014年11月以来、約7年ぶりに79ドル台後半をつけた。5日には、一時前日比2%高の1バレル79.11ドルまで上昇した。4日/OPECと「OPECプラス」が増産計画を据え置き、需給の逼迫感が強まっている。※日経10-7/21P2
  3. 原油:ニュ-ヨ-ク(NY)市場のWTI原油先物の期近物/20日-7年ぶりに1バレル84ドル台をつけた。需要期の冬場を前に、需給逼迫がさらに強まる。国際エネルギ-機関情報/経済協力開発機構加盟国の8月時点の石油在庫-過去5年平均を大幅に下回る。天然ガスの価格高騰を受けて、代替として石油を代わりに使う動きもある。※日経10-22/21P11
  4. 原油:ニュ-ヨ-ク(NY)原油/21日-WTI原油先物が下落。この日から期近になった12月物/前日比1%安の1バレル82.50ドルで取り引きを終えた。原油の需給の引き締まりが意識され、相場は上昇傾向が続いていたことから、利益確保売りが出やすくなっていた。※日経10-23/21P17
  5. 原油:ニュ-ヨ-ク(NY)市場のWTI原油先物の期近物/25日、一時7年ぶりに1バレル85ドルを超え、85.11ドルまで上昇。世界的な原油需要の逼迫観測が根強く、2014年以来7年ぶりの高値を更新。取引終わり値は前週末と同じ83.76ドルだった。※日経10-27/21P19
  6. 素材:構造用特殊鋼/機械や油圧ジャッキ-などの構造部材に使う特殊鋼の流通価格が約12年半ぶりの高値をつけた。代表品種は今春より1割高い。鉄スクラップや合金などの原料高を受けた鉄鋼メ-カ-の値上げが段階的に浸透した。コロナ禍からの復調を進める建設機械や産業機械業界にとっては、鋼材コストの負担が増すことになる。※日経10-5/21P24
  7. 素材:同上/代表品種の機械構造用炭素鋼(SC)の25-100mm品-東京地区の問屋仲間価格は現在、1kg140円前後。今春比10円(8%)高い。前年同月比では17%高い。強度の高い構造用合金鋼(SCM)の25-100mm品-同165円前後。今春比9円(6%)高い。今まで、特殊鋼の価格はH形鋼や薄鋼板に比べ相対的に安定していた。※同上
  8. 素材:ナフサ/石油化学製品の基礎原料となるナフサの国際価格が一段と切り上がり、7年ぶりの高値となった。指標となるアジア地区のスポット価格/6日-1トン753ドル前後に達した。原油高に加え、日用品向け合成樹脂などの需要は底堅く、価格を押し上げている。750ドル台となるのは14年10月以来。2018年10月/746ドル前後。※日経10-7/21P19
  9. 素材:ナフサ/石油化学製品の基礎原料ナフサの高騰が続いている。国産ナフサ/7-9月期価格-前四半期に比べ1割強上昇し、昨年の底値の2倍超。原油高に加え、為替が円安に振れた影響も出た。10-12月期もさらに1割強上がる見通し。※日経10-29/21P23
  10. 素材:ナフサ/同上-7-9月期の国産ナフサ価格は1キロリットル53,500円で決着。4-6月期に比べ5800円(12.2%)高い。上昇は5四半期連続だ。コロナ禍で落ち込んだ2020年4-6月期の25,000円から1年あまりで2倍を超える水準だ。※同上
  11. 素材:ナフサ/同上-国産ナフサの先行指標となるアジア地区のスポット価格は26日、1トン当たり802ドル前後、800ドルを超えたのは14年10月以来で、10月に入っても1割前後上昇。足元の水準で推移すれば、10-12月の国産ナフサ価格は6万円を上回る公算。※同上
  12. 素材:塩化ビニ-ル樹脂(塩ビ)/塩ビの輸出価格が大幅に上昇。国内大手メ-カ-の10月積み価格/インド向け-前月比で2割弱上がり過去最高値。世界最大の塩ビ輸入国のインド/コロナ禍が落ち着き、経済活動が再開。インフラ向けなどの需要が再び旺盛となり中国などよりも足元の上昇力が強い。※日経10-7/21P19
  13. 素材:塩化ビニ-ル樹脂(塩ビ)/同上-国内最大手メ-カ-各社の10月積み塩ビ輸出価格は、インド向けは1トンあたり1880-1900ドルと9月積み比で上値が300ドル(約19%)上昇。コロナ禍以降の底値の2020年6月の780ドルから2.4倍を超え、21年4-5月の1850ドルを上回って過去最高を更新。中国向けは同120ドル(約9%)高い1390-1400ドル。※同上
  14. 素材:塩化ビニ-ル樹脂(塩ビ)/信越化学-塩ビの国内向け価格を11月21日納入分から1kg40円引き上げる。値上げ幅/2割程度、過去最大。7月1日納入分以来の今年3度目となる値上げ表明は異例だ。背景/原料のナフサの高騰、物流や設備補修の費用も上昇。製品価格に転嫁。ナフサのスポット価格/7年ぶりの1トン800ドル台。※日経10-27/21P19
  15. 素材:合成樹脂/合成樹脂メ-カ--年内4度目となる異例の値上げを打ち出している。フィルムや容器向けなどの需要が堅調な中で原油相場が急騰し、追加値上げで採算悪化を防ぐ。ただ、加工業者など買い手側は既に大幅な値上げを受け入れており、抵抗感は強い。樹脂値上げの浸透には時間がかかる可能性がある。※日経10-19/21P19
  16. 素材:合成樹脂/ポリエチレンなどのメ-カ-各社-10月以降の出荷・納入分から6%前後の引き上げを需要家に求める。日本ポリエチレンと日本ポリプロ/21日納入分からポリエチレンを1kg15円以上、ポリプロピレンを10円以上値上げ。プライムポリマ-/21日の納入分から共に15円以上上げる。※同上
  17. 素材:合成樹脂/11月1日出荷・納入分のポリエチレン-旭化成は1kg21円以上、東ソ-は16円以上の値上げを表明。DIC、東洋スチレン、PSジャパン/スチレン-10月1日出荷・納入分から12円以上の値上げを表明済み。ナフサのアジアのスポット価格/18日-1トン790ドル前後、14年10月以来の高水準。この水準が続けば国産価格は1キロリットル6万円台に。※同上
  18. 素材:合成樹脂/国産価格-低密度ポリエチレンは現在、1kg240-270円程度、ポリプロピレンは240-280円程度。14年7月以来の高値だ。※同上
  19. 素材:コニシ/2021年9月中間期連結-増収増益。売上高539億円(前年同期/498)、経常益36.68億円(同/27.47)、利益23.81億円(同/17.09)。22年3月期連結見通し/売上高1126億円、経常益82.00億円、利益53.00億円。※日経10-30/21P16
  20. 塗料:日本ペイントホ-ルディングス/2021年12月期連結見込み-純利益は前期比34%の600億円。従来予想から180億円下方修正。汎用塗料の原料材価格の高騰、世界的な自動車減産の影響響く。売上高は前期比28%増の1兆円と従来予想を100億円下回る。汎用塗料の売り上げは好調/車向け塗料の出荷が日本や欧米で減速。※日経10-13/21P16
  21. 塗料:日本ペイントホ-ルディングス/建築用塗料大手の仏クロモロジ-ホ-ルディングを買収。約1500億円を投じて同社の株式全てを2022年上期中に取得。イタリアやスペインにも強いクロモロジ-社を傘下に収め、中国に次ぐ市場規模を持ちなら手薄だった欧州での事業基盤を拡大。クロモロジ-社/20年12月売上高-6億2800万ユ-ロ。建築用で欧州4位。※日経10-21/21P15
  22. 塗料:日本ペイントホ-ルディングス/中欧の建築用塗料大手JUB(スロベニア)を買収する。約250億円を投じて同社株式の99.8%を2022年上期中に、個人投資家などから取得する。仏クロモロジ-ホ-ルディングスの買収に続き、欧州市場への進出を加速する。※日経10-30/21P13
  23. 塗料:中国塗料/2021年3月中間期連結-増収減益。売上高409億円(前年同期/398)、経常益13.68億円(同/34.51)、利益9.75億円(同/21.31)。22年3月期連結見通し/売上高830億円、経常益17.00億円、利益11.00億円。※日経10-30/21P16
  24. 塗料:神東塗料/2021年9月中間期連結-最終赤字。売上高96億円(前年同期/67)、経常益0.93億円(同/0.08)、利益▲0.41億円(同/▲1.35)。22年3月期連結見通し/売上高190億円、経常益1.50億円、利益0億円。※日経10-30/21P16
環境関連
  1. 太陽光発電:道路舗装大手/路面に太陽光パネルを敷き詰めて発電する事業に乗り出している。道路で発電できれば将来は電気自動車や街灯などの電力を賄うことができる。太陽光パネルの設置場所不足の解消にもつながる。普及には設置コストや耐久性などの課題解消が欠かせない。※日経10-10/21P7
  2. バイオマス発電:バイオマス発電の存在感が増している。国内の設備容量/5年で2.5倍。間伐材を主燃料とするので環境負荷の低減効果が見込めるほか、従事者減少や産業競争力の低下で山林荒廃が進む林業にとって、再興につながるヒントになる。FIT認定のバイオマス発電量/2020年末時点で全国402万kw、15年比160万kw増。※日経10-16/21P2
  3. バイオマス発電:同上/発電に使われる燃料-森林から出る端材を加工した木質チップや農作物の残渣などが48%で最多。木質以外の一般廃棄物(27%)や建築廃材(12%)、間伐材由来の未利用木質(11%)、メタン発酵ガス(2%)が使われる。※同上
  4. バイオマス発電:同上/都道府県別の発電容量-1位は愛知県37万kw、2位は山口県30万kw、以下茨城県、福岡県の順。最下位は香川県の2500kw。国の新しいエネルギ-基本計画案/30年度に、電源全体に占める再生エネの構成比は現行目標の22-24%から36-38%に高めることを狙う。バイオマス発電所は林業従事者数の雇用も広げる。※同上
アジア関係/その他
  1. アジア:中国/恒大集団の経営問題が、中国社会に動揺を広げている。資金繰りの悪化から各地でマンション開発計画が滞り、購入者による返金要求や抗議が散発するようになった。南部の広州市にある恒大が手掛ける大規模マンションの工事現場/半数程度の棟は中層階までしか完成しておらず、鉄筋はむき出しのままだ。※日経10-2/21P5
  2. アジア:中国/債務問題で揺れる中国恒大集団-資金確保を急いでいる。4日/同業の合生創展集団が恒大参加の不動産管理会社の恒大物業集団を買収(51%の株式取得/約5700億円)するとの観測が浮上し、香港市場で恒大などの株式売買が停止になった。恒大が保証するドル建て債券が4日、期限を迎えたとの報道もある。※日経10-5/21P11
  3. アジア:中国/不動産中堅の花様年控股集団-4日、返済期限を迎えたドル建て社債を償還(約230億円)できず、格付け会社から部分的な債務不履行と認定された。中国恒大集団以外の不動産会社にも信用不安が波及してきた。花様年/深セン市を拠点に、中国の主要都市で住宅や商業施設などの不動産開発を手掛ける。※日経10-7/21P12
  4. アジア:中国/米ブル-ムバ-グ通信-不動産大手の中国恒大集団が債務不履行に陥る懸念が一段と高まっている。恒大が債務保証する関連会社のドル建て社債(恒大の関連会社発行の約290億円=2億6000万ドル)が4日の期限を過ぎても償還されていない(一部の債権者/返済を受けていないという)。※日経10-9/21P10
  5. アジア:中国/不動産会社の社債債務不履行が相次いでいる。15日/香港上場の中国地産集団-同日期日の米ドル債の元利金を支払えなかったと公表。23日/中国恒大集団のドル債利払い猶予期間が終了し、格付け会社から一部債務不履行と認定される恐れがある。中国の不動産/2022年1月-約7000億円のドル債償還予定。※日経10-17/21P2
  6. アジア:中国/中国の不動産業界に信用収縮の波が押し寄せている。中国恒大集団の経営問題が波及し、金融機関が不動産会社への融資に慎重姿勢になっているからだ。中国では、関連産業を含めた広義の不動産業のGDPへの貢献度が2-3割に達すると推計。不動産会社の資金繰り難は経済成長の急減速を招きかねない。※日経10-19/21P12
  7. アジア:中国/同上-中国企業の資金調達は大きく4種類。銀行融資、社債発行、影の銀行(シャド-バンク)、株式発行。うち銀行融資(短期除く、不動産以外も含む全産業)は9月が前年同月比35%減。深刻なのは、社債不履行が相次ぐ海外社債市場。18日時点/10月の中国の不動産会社の米ドル債の発行は1本。影の銀行からの調達も難しく。※同上
  8. アジア:中国/中国恒大集団の米ドル債の利払い期限が23日に迫っている。過去に中国で社債が債務不履行になった企業と同様に、事業を続けるとの見方が多い。資産売却は難航、同社債は不履行に陥る可能性がある。恒大/事業を継続したうえで保有資産などの売却交渉を続けるとみられる。海外からの資金調達は断たれる。※日経10-21/21P3
  9. アジア:中国/中国恒大集団-23日(日本時間24日)、期限の米ドル債利払いを実施し、債務不履行をいったん回避する見通しとなった。ただ中国の住宅販売は急減。米ドル債の信用収縮は人民元債市場にも波及し、10月の発行額は前年同期比6割減。恒大など中国不動産会社の資金繰り難は続き、危機脱却は遠い。※日経10-23/21P2
  10. アジア:中国/中国恒大集団-日本時間30日、猶予期限を迎える米ドル債の利払いを実施した(関係者が明らかにした)。背景には無秩序な債務不履行を回避したい中国政府の意向があったとみられる。ただ恒大は2022年から巨額の社債返還(22年/77億ドル、23年/85億ドル分)を控えており、市場の警戒は緩んでいない。※日経10-30/21P5
  11. アジア:中国/中国国家統計局情報-中国の新築マンションが値下がりに転じた。9月の主要70都市の新築マンション価格/単純平均で前月を0.1%下回った。下落は6年5カ月ぶりだ。住宅ロ-ンの審査厳格化など当局の規制強化で市場が冷え込み、前月から値下がりがした都市も36地区と5割超に広がった。※日経10-21/21P13
  12. アジア:中国/中国政府-固定資産税にあたる不動産税を一部都市で導入。全国人民大会で23日、政府による試験導入を認めた。土地も含めた課税で高騰する不動産をめぐる格差是正を促す。中国/土地も対象に含めた固定資産税がなかった。2011年に上海と重慶が導入したのは建物のみの所得税だった。※日経10-24/21P7
  13. アジア:アジア/恒大不安-アジアの不動産会社から投資マネ-が引き上げられている。社債の利回りが上昇(価格は下落)し、株価や不動産投資信託の価格は下落した。中国恒大集団の経営危機が中国の不動産価格の下落を招き、香港など経済的な結びつきが強いアジアの不動産市況も揺るがしかねないとの警戒感が高まっている。※日経10-10/21P2
  14. 海外:米国/金属建材メ-カ-の岡部-米国で建材製造事業に参入。ペンシルベニア州に拠点を置く建材メ-カ-のヴィムコから製造部門を買収。買収額/数十億円とみられる。鉄筋コンクリ-ト関連部材(スペ-サ-)で製造から販売まで一貫体制を築き、サプライチェ-ンのリスクを軽減するとともにコスト削減を実現する。岡部の米国販売子会社のOCMが買収する。※日経10-7/21P17
  15. 海外:米国/同上-岡部の2020年12月期の連結売上高は631億円。10年から米国で建材販売を強化して、20年12月期の売上高は67億円。買収により22年12月期には128億円になる見通し。岡部/米国では自動車バッテリ-向け部品を製造しており、今後は建材の製造販売を米国での主力にする考えだ。※日経10-7/21P17
■トピックス
  ☆迫真/マンション続く宴1-「都心、出せば売れる」    <日経10-12/21P2>
  • 「見学の予約はすぐ埋まってしまう」(三井不動産レジデンシャル)/10月8日-東京五輪・パラリンピックの選手村として使われた大型マンション「晴海フラッグ」のモデルル-ム。販売価格/4900万円台から2億2900万円台。発売/11月からだが、8月下旬に営業活動を再開して以降、見学者が絶えることはない。2019年に4145戸の分譲住宅のうち940戸を売り出した後、コロナ禍で一時休止していた。
  • 傾向/「億ション」の買い手-富裕層ばかりでない。「東京・品川のある物件では1億円以上の部屋の半数以上が会社員世帯の契約となっている」(住友不動産)と。国内マンション市場を取り巻く環境はこの20年で大きき変わった。首都圏の新築マンションの発売戸数は過去最高の00年の1/3ほどの水準にとどまる一方で、平均価格は6083万円と00年より2000万円高い。東京23区も7712万円と上昇を続ける。
  • 傾向/会社員の平均年収はこの20年間で増えていない。それでも東京23区の新築マンションの発売初月の契約率は好調の目安とされる7割を上回る傾向が続く。共働きの「パワ-カップル」が増えていることや、低金利という資金面での購入環境の変化が大きいからだ。リクル-ト調査情報/20年時点で首都圏のマンション購入者に占める共働き世帯の割合-59.9%で、01年の35.4%から上昇を続ける。住宅ロ-ン(変動金利)/1990年ごろ8%強、現在は1%を下回る。
  • 不動産助言会社ト-タルブレイン/「好立地のマンションを出せば売れる状況だ」-首都圏の主要駅では再開発プロジェクトも相次ぐ。  94-74
 ☆迫真/マンション続く宴2-「バス通勤でもいい」     <日経10-13/21P2>
  • 傾向/「こんな場所でも売れるのか」/マンション業界で話題となった物件-三菱地所レジデンスなどが2020年11月に発売した総戸数528戸の「ザ・パ-クハウス 新浦安マリンヴィラ」(千葉県浦安市)。業界内でアクセスが良くない場合に表現する「バス便」の物件だ。問い合わせは既に6000件を超える。広い間取りを5000万円台からの割安価格で購入できるのが評価されている。テレワ-クに適した共用部なども充実し、ある契約者は「バス通勤でもいい」と話す。
  • 傾向/「契約者の6割が週1日以上、テレワ-クをしている」/東京建物などが販売する東京都多摩市の520戸のタワ-マンション「プリリアタワ-聖蹟桜カ丘プル-ミングレジデンス」-最寄り駅から新宿駅まで特急でも約30分だが、「コロナ禍で通勤時間を気にする必要がなくなった」(契約者)。8月からの販売分は10月上旬時点で9割が成約。
  • 郊外物件/コロナ禍前、郊外物件の発売初月の契約率は3割台を示す地域もあり、6-7割が多かった都心部の物件よりも売れ行きは鈍かった。足元/郊外物件の発売初月の契約率は5割を超す。コロナ禍がもたらした働き方の変化などが、郊外マンションの売れ行きにも波及する。とはいえ、郊外物件もすべてが人気とはいえない。テレワ-クに不向きな狭い間取りで値段が比較的高い物件では売れ行きが鈍いものが出始めている。「郊外でも人気の濃淡がある」(不動産情報サイトのワンノブアカインド)と。不動産各社 /新常態でも選ばれる郊外物件の間取りや価格、設備を探り始めている。 94-77
 ☆迫真/マンション続く宴3-「これほど売れるとは」    <日経10-14/21P2>
  • 「これほど売れるとは・・・」/大和ハウス工業北海道支社-驚きを隠さない。JR新札幌駅直結をうたった同社の「プレミストタワ-新さっぽろ」/6月に始まった1期販売分は完売。最高は1億8000万円という強気の価格設定ながら、2期販売のモデルル-ム予約も上々だ。札幌市中心部まで地下鉄で20分、以前はそれほど人気が集中する駅ではなかった。追い風の背景/医療機関や大学も駅前に集める大型再開発だ。在宅勤務の普及を背景に「首都圏からの問い合わせも驚くほど多い」。
  • 札幌市内の変貌/新築時の分譲価格を上回る高額で取引される中古マンションも珍しくない。北海道新幹線の延伸を2030年度末に控え、値上がり期待から新築価格も急上昇中。以前は珍しかった億ションが続々登場している。「すごい価格になる」と多くの不動産関係者が注目する大型物件が、11月発売予定の「ONE札幌ステ-ションタワ-」。札幌駅にほど近く、地上48階建ては市内最高の高さ。最も広い部屋は専有面積が200㎡を超え、最高価格は数億円の水準が確実視される。億ション人気は地方都市に   も広がる。
  • 不安要素/活況に沸く地方マンション市場にも不安要素はある。不動産経済研究所情報 /地方圏で21年に完成予定の高層マンション(20階建て以上)は12棟なのに対し、22年は22棟、23年も16棟と供給が増加する。足元の需要は旺盛でも、市場規模が限られる地方では急速な供給増が需給バランスを崩しかねない。地方の人口減が続くなか、適正な供給量をいかに見極めるか。過熱するマンションブ-ムの着地点はまだ見えない。

 ☆迫真/マンション続く宴4-「築古」でも億ション     <日経10-15/21P2>
  • 「物件がなかなか見つからない」/東京23区内の高層マンションに住む30代の男性は浮かない顔だ。子育て環境などを考え別の場所への住み替えを検討している。1年ほど探したものの条件に合った物件は見つからず、中古住宅まで対象を広げている。当初は育児休業からの職場復帰前に引っ越す計画だったが、難しそうだ。
  • 中古マンション/東日本不動産流通機構情報-9月の首都圏の中古マンションの在庫件数は前年同月比15.5%減の34,742戸。新築マンションの供給が細る中で、中古マンションの在庫も22カ月連続で減り続ける。中古マンション情報のハウスマ-ト/「一部の売り主が価格上昇を見て売り渋っている」と指摘。10年前に比べて東京・千代田などの中古物件では3.3㎡あたりの単価が4割上昇する。需要と供給のバランスが崩れている中、中古物件の物色の矛先は「築古」物件にも向かっている。大京穴吹不動産/10月-東京・麻布に築古物件を買い取り、改装して「億ション」として販売する店を設けた。
  • 築古物件/住宅ロ-ンを利用しにくいなど購入者側には資金調達面で制約もある。それでも「現在の物件に比べて広いなどの特徴があり、築古でもうれる」(大京穴吹不動産)と、販売には自信を見せる。中古で割安な物件には投資もじわりと広がっている。建築コストの高騰や土地の仕入れが難しくなってきていることなど、マンション供給には不安材料も出始めている。足元の活況に思わぬ落とし穴が待ち受けている可能性もある。買い手も売り手も先行きを注視している。  94-84


  ■情報源:※日経=日本経済新聞 四国版 ※京貿=日本国際貿易促進協会京都総局
          ※国貿=国際貿易          ※高新=高知新聞