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■■□     アドペックレポート/住宅&関連市場情報

□□★                  <2023年9月号>     No.0221

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 (株)アドペックは、日本を代表する木工機械メーカー数社などが出資、木質系・窯業系建

材の加工・塗装設備のライン設計から施工管理・試運転立ち上げまでのエンジニアリング 

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アドペックグループの活動状況報告並びに、住宅関連情報を発信させて頂きます。
内容

1中国の現在の状況

(2)住宅関連情報 今月の住宅関連情報へのリンク 
  住宅・建材・家具・不動産等についての公開記事を中心に1ヶ月分をリストア ップ し

    て発信します。

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中国レポート

 

中国の現在の状況

 

日本列島は9月に入っても各地で最高気温が35℃に迫る真夏日が続いています。北

海道や東北地方では9月の観測史上最高気温を更新している状態です。この猛暑が続く

原因として、エルニーニョ現象によって赤道付近で積乱雲の活動が非常に活発となり、大気

の気温が高いうえ、地球温暖化の影響も加わって、日本付近は暖かい空気に覆われやす

くなっているとの事です。9月・10月も全国的に平年より高くなり、東日本や西日本を中心

に9月は猛烈な暑さとなる日が多くなりそうです。

 

気象庁の発表では、今年の台風の発生数は平年並みとの予想で、9月・10月は勢力

の強い台風に発展しやすいとの予報が出ております。8月末から9月にかけて、台風9号・1

0号・11号・12号と相次いで発生し、沖縄は影響を受けていますが、日本に上陸した台

風はありません。9号と11号は中国大陸に上陸して、香港・広東省と福建省の各地で水

害が起きたと報道されています。

 

中国においては、7月28日に台風5号が福建省に上陸し、土砂崩れや家屋の倒壊な

ど深刻な被害が発生しました。福建省では266万人以上が被災し、およそ3300個の建

物が倒壊するなど、被害総額は日本円で3000億円以上との発表がありました。台風5

号は熱帯性低気圧に変わってからも、北京・天津・河北などで29日から8月1日まで3日

間の豪雨を引き起こし、河北省では洪水により甚大な被害を及ぼしました。死者数は数

千人という報道もあります。北京市内においても洪水が発生しましたが、これは完ぺきと言

われた治水工事の不備が原因だと言われています。

 

河北省の洪水は、房山区の北に位置する門頭溝区で異常な降雨量により危険水位に

達した多数のダムが事前の警報なしで同時に水門を開いて放水しました。この結果、門頭

溝区を流れる河川「永定河(えいていが)」が氾濫し、激流となって門頭溝区に洪水を引き

起こし、人的、物的両面にわたって甚大な被害をもたらしたようです。

 

この被害は天災ではなく人災だといわれていますが、その大きな要因となるのは、2017

に白洋淀周辺の雄県、容城県、安新県の3県を合体させることにより北京市の副都市と

しての「雄安新区」の設立が国家プロジェクトとして建設されることが決定されました。2035

年に都市部の建設を完了させ、2050年には1000万人都市にする計画が公表されまし

た。こうして雄安新区は習近平総書記のお声掛かり事業として優先的に推進され、「千年

の大計、国家の大事」と位置付けられて、建設工事が着々と進められています。

 

白洋淀は涿州市から南へ約50キロメートル、保定市からは西へ約30キロメートルの距

離に所在します。白洋淀は相互につながった143個の淡水湖の総称で、その総面積は

366平方キロメートルで、日本の東京23区の面積(628平方キロメートル)の半分強で、年

間平均貯水量は13.2億立方メートルとなっています。

 

白洋淀は長年にわたって北京市から溢れ出る雨水の受け皿として「蓄水池(貯水池)」の

役割を果たしてきました。白洋淀はかつて北京市の貯水池として機能してきたかもしれませ

んが、現在建設が進められている雄安新区を貯水池とする訳には行きませんので、北京市

からの雨水を雄安新区へ流入させないための忖度の結果として、涿州市の手前で永定河

と小清河の堤防を何か所か故意に決壊させることとなり、今回の甚大な被害が涿州市を

中心として起きたと言われています。

 

今、中国において不動産業界が苦境に立たされているというニュースは、日本のネット上

でも多く取り上げられていますが、この原因を作ったのは、中国政府の規制強化が発端で、

バブル抑制のため2021年に開発企業向け融資や住宅ローンを絞った事にあるようです。そ

の後の新型コロナウイルスの感染封じ込めを狙う「ゼロコロナ」政策で景気も悪化し、地方

政府の財政も急速に悪化しています。地方政府は過剰債務問題に直面しており、景気

刺激策としての財務支出の拡大も制約されている状況のようです。

 

突然の状態で秦剛外相の解任と、易網の中国人民銀行行長の解任がきまり、解放軍

のロケット軍司令官と政治委員の2トップの人事交代が行われました。これらは通常の人事

ではないことは明らかで、それらの理由も明らかにされていないようです。それぞれの人の健康

問題なのか、中国政府幹部の権力闘争なのか判りませんが、トップの指示のもとであること

は間違いないのでしょう。

 

日本が東京電力福島第1原発処理水の海洋放出を始めたことで、中国政府は日本

の水産品の輸入を全面的に禁止すると発表した事により、日中関係の悪化に拍車をかけ

たような状態となっています。又、中国が新たに発表した標準地図では、南シナ海のほぼ全

域の管轄権やインドとの係争地の領有権を主張していて、関係各国の反発が相次いでい

ます。

 

現状の中国において、経済の低迷に対する有効な政策ができていない事を始め、多くの

問題が表面化してきています。中国の人々の安定した生活が、脅かされる事態が各地で

発生しており、多くの人の犠牲のもとに他の人々の生活が確保されている中国の現状を、

今後中国政府がどのように対応していくかはわかりませんが、中国国内の問題として片付け

ることができる状態ではなく、世界の経済状況や地政学的な状況にも大きな影響が出てく

ることは、避けられない事だと言われています。

 

   2023年09月10日

                      車田 修

 

(2)住宅関連情報

 

2022年8月

目次
1.住宅関連

2.リフォーム関連
3.住宅ローン関連
4.建材・住設・家具・合板・木材関連
5.建築・不動産関連
6.塗料・素材関連
7.環境関連
8.アジア関連

今月の住宅関連情報へのリンク

尚、上記内容を詳しく情報が知りたい方は、ご連絡下さい。

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