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■■□ アドペックレポート/住宅&関連市場情報
□□★ <2025年8月号> No.0244
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(株)アドペックは、日本を代表する木工機械メーカー数社などが出資、木質系・窯業系建
材の加工・塗装設備のライン設計から施工管理・試運転立ち上げまでのエンジニアリング
を専門に行う企業です。詳細はホームページをご参照下さい。
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アドペックグループの活動状況報告並びに、住宅関連情報を発信させて頂きます。
内容
(1)精一機械(中山)有限公司・開業20周年
(2)住宅関連情報 今月の住宅関連情報へのリンク
住宅・建材・家具・不動産等についての公開記事を中心に1ヶ月分をリストア ップ し
て発信します。
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中国レポート
精一機械(中山)有限公司・開業20周年
7月の名古屋地区の一日あたりの最高気温は、異常としか思えない気温を記録してい
ました。中盤は雨の影響も有り30℃を切る日もありましたがほぼ33℃前後を維持していま
す。最低気温も26℃前後で下がらない事から、エアコン無しで寝る事が出来たのも3日位
で、体調の維持にも苦労する日が続いています。8月も40℃に迫る気温が予想され平年
より高くなる見込みとされていますが、晴れた日の太陽の熱が以前よりかなり暑く感じるの
は、オゾン層の破壊が原因なのかもしれません。名古屋地区は雨も少なく道路が冷やされ
るタイミングも少なく、都市部での照り返しでより暑く感じています。
2025年7月15日で精一機械も設立20周年を迎える事になりました。2004年7月
26日に香港で日本企業5社の連合と中国広東省中山市の四海輸送機械有限公司との
合弁会社、精一機械香港有限公司を設立し、その会社の100%外資として中山市南朗
鎮に精一機械(中山)有限公司を設立しました。土地取得と工場建設等を行い2005年7
月15日に工場の竣工式を経て正式に開業しました。
20年という長い年月において、設備機械を製造して販売するという企業にとって、販売・
製造・品質・人員・資本等の管理面において、多くの問題を解決しなければ継続していけ
ない現実との戦いの連続でしたが、担当する各管理者の努力が有ってこれまでやってこられ
たことに心から感謝しております。資本面においても多くの問題が発生して、中国側の四海
輸送機械自体の資本経営の改変による、実質合弁解消と資本移譲、日本サイドの出資
会社の出資解消や出資移譲の問題もありましたが、その都度円満に解決して乗り切って
継続してきております。
精一機械は設立当初、従来四海輸送機械にて生産していた、日本からの依頼である
各種塗装機や乾燥機、その他ライン用自動機械及びコンベヤー等の設備機械を引き継い
で生産する事になり、又、中国国内販売への展開として、木質フローリングのUV塗装ライ
ンの専門メーカーとして、J-oneブランドを立ち上げました。2005年上海木工機械展・2006
年北京木工機械展・2007年上海木工機械展・2008年上海床材料展・広州建築材料
展等にフローリング塗装ラインに必要な、ロールコーター・フローコーター・UV照射装置等を
出展し、中国のフローリング業界に対してJ-one ブランドをPRする目的で出展しました。
広東省の数社の大手フローリングメーカーに納入が決まり、中国他社メーカーに比較して
価格が高い設定でしたが、性能やアフターサービス面を評価され、中国フローリング業界に
おいてはJ-one
ブランドは性能・機能面で高い評価を受けるようになりました。この時代、
中国の経済の成長と変異の速度は著しく早く、フローリング業界も急成長していきました
が、20016年頃には設備投資も徐々に下火となっていきました。中国の建材業界は住宅
のほとんどが集合住宅なので、内装建材の床材が主力で成長しましたが、2010年頃から
内装の壁材やキッチン・収納用の家具系の化粧建材が急成長してきました。
セメント系の窯業建材は2005年頃には、製造メーカーを探すのが大変なくらで、この業
界は中国の経済成長の波に乗り遅れたような状態でしたが、2010年以降地方都市の古
い低層の集合住宅のリフォーム用として、セメント系外壁を手掛けるところが出始め、2018
年には6mmt~15mmtの多くの品種のセメント系外壁材が製造されるようになってきました。
しかし不動産業界の異常な開発と新規高層住宅の建設は地方都市にも押し寄せ、セメ
ント系外壁材の使用する用途が少なくなったようです。その後は商業ビルの内装建材とし
て、セメント系ボードの使用が定着してきており、製造メーカーもかなり増えてきています。
精一機械も2012年ごろからセメント系窯業建材業界へのアプローチを始め、特に塗装
設備を納入しましたが、日本に比べて水溶性の塗料の開発が遅れており、日本と同じよう
な乾燥設備には適合しない状態でした。2014年には中国吉林省の国営企業に木片セメ
ント版サイディングボードの、日本メーカーの水性塗料を使用した、塗装及び梱包ラインを
納入しました。2018年には江蘇省に、セメント押出サイディング製造設備を、原料設備か
ら押出成形ライン・養生ライン・オートクレーブライン・基材乾燥ライン・塗装ライン・梱包ライ
ンのフル設備を、一部日本のメーカー及び中国国内メーカーの設備を加え、製造ノウハウを
含めて納入しました。
日本と同じようなセメント系サイディングボードは、中国の場合住宅のほとんどが集合住
宅ということもあり、用途としては低層のビルや商業設備・学校の校舎等の外壁が主力で
大きく成長することはない状況です。日本で開発され成長した窯業系サイディングボード
は、一般個人向け戸建て住宅向けが主力であることから、日本と同じような木造建築が主
力である、アメリカにおいては需要がかなり伸びてきていますが、中国や東南アジア地区で
は、まだ必要性が認識されていないのが現状です。
現在戦争状態にあるロシアやウクライナ及び周辺国は、一般戸建て住宅が軽量鉄骨フ
ラームが主体となっており、一時期窯業系サイディングが使われ始め、日本及び中国からの
輸出も伸びていましたが、当然の状況として止まった状態です。一部ロシア国内から内外
装用セメントボードの塗装設備の引き合いが有ったり、サイディングに関する問い合わせも有
るようなので、戦争が終わればこのような建材の製造設備の建設が盛んにおこなわれること
になると思います。
各国の住宅構造により、使用される建材は異なって当たり前ですが、個人向け戸建て
住宅に関しては、木造・軽量鉄骨・鉄筋コンクリート・レンガブロック積み構造等があります
が、意匠性や断熱構造・建設時間の短縮等から、日本で開発成長したサイディングボード
は世界的な標準と成りうると思いますが、まだまだ時間がかかるような気がします。
2025年08月10日
車田 修
(2)住宅関連情報
2025年7月
目次
1.住宅関連
2.リフォーム関連
3.住宅ローン関連
4.建材・住設・家具・合板・木材関連
5.建築・不動産関連
6.塗料・素材関連
7.環境関連
8.アジア関連
今月の住宅関連情報へのリンク
尚、上記内容を詳しく情報が知りたい方は、ご連絡下さい。
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